節分といえば、豆まきが定番行事ですが・・・
柊鰯
といって、柊と鰯の頭で作ったお飾りを玄関に飾る風習がある事はご存知ですか?
イワシは古くから『節分』と関係があるとされています。それを表す風習に『ヒイラギイワシ(柊鰯)』というのがあります。
主に西日本の風習ですので、もしかしたら東日本にお住いの方はピンと来ないかも知れません。
私は九州に生まれ育ちましたが、『ヒイラギイワシ』の存在は知りませんでした。私の両親も我が家のご近所さんの誰も『ヒイラギイワシ』を知りませんでした。
『ヒイラギイワシ』とは“ヒイラギの小枝に、焼いたイワシの頭を刺して、玄関に飾る”というものです。
元妻は東日本に生まれ育ちましたが、我が家の玄関の外壁(タイル)と庭の物置のドアに毎年、『ヒイラギイワシ』をガムテープで貼り付けていました。
ご近所さんや宅配便の配達員さん達が我が家の『ヒイラギイワシ』を物珍しそうに眺めていました。
私も別れて暮らす娘と息子も『ヒイラギイワシ』が嫌いでしたが(子供達は怖がっていました)、元妻が頑なに実家の風習を守り続けていました。
我が家の玄関の外壁(タイル)には、いまだに『ヒイラギイワシ』のガムテープの跡がべっとりと残っています。
『ヒイラギイワシ』、古くから「臭いのキツイもの」や「尖ったもの」は魔除けや厄払いに使われてきました。
「イワシ」は焼くと、臭いが引き立ちます。「ヒイラギの葉っぱ」にはトゲがあって、触れると痛いです。
そこで【節分】の時、「焼いたイワシの頭」を「ヒイラギの枝」に刺して、それを家の玄関先に飾ることで、ヒイラギのトゲが鬼の目を刺して家の中に入って来られないようにします。さらに焼いたイワシの臭いで、鬼を近寄らせません。
私自身が「ヒイラギのトゲ」が指に刺さって痛い思いをしたことがあります。
「ヒイラゲのトゲ」が刺さった私が鬼?、、いやいや、どう見ても元妻が鬼でしたが。
この『ヒイラギイワシ』ですが、地方によっては『節分いわし』とか『やいかがし(焼嗅)』、『やっかがし』、『イワシヒイラギ』などと呼ばれています。
辞書にも載っていて、そこには【節分の夜】に鰯の頭など臭いのするものを焼いて、家の出入り口に刺して、『疫病神』を追い払う風習”とあります。
私の心身に取り憑いた『疫病神』を取り除いて欲しいです。
さらに『節分』に、イワシ料理を頂く所もあります。イワシを頂くことで、体の中の「鬼」や「悪い気」を払ってくれるといわれています。
私の体の中の「鬼」とは?、「悪い気」とは?。
皆様のお家庭ではいかがですか?。『ヒイラギイワシ』は?。