伯父を見送ったとき、いろんな思いが私にはあった

今まで、結婚についてあまり真剣に考えたこともなく、好きな人をずっと好きでいられたらそれでいいって思ってた

伯父の亡骸を拾う伯母を見て、この行為が許されているのは、法律上の配偶者なんだな~としみじみ思った
たかが紙、されど紙
婚姻届という紙は重いのだ

それに気付かずに生きてきた
もう今更だが、何十年も添い遂げるということは、最期まで見守り、送り届ける事を許された人

故人が最期に誰に見届けて欲しいか

ちゃんとした人にならなきゃ

みんなに祝福される恋愛をして、誰からも何も言われないパートナーを見つけなきゃ

でも、ふと思う

それが世間から認められる相手でも、私の気持ちが無かったら意味はない

幸せでもないはず

人生は上手くいかない

何十年も添い遂げるのは、とてつもなく凄いことだ

私の愛する人と添い遂げる人がいる
きっとその人生は正しい
だから、私は何も言えない
言えるわけない
受け入れるしかない

私の幸せって何だろう
きっと愛する人に出逢えた事だと思う

それだけで有難い
人を愛する喜びを知れたことは、何事にも変えがたいはず

そう思ってまた自分を慰める
年末年始に帰省した時、帰り際伯父と握手した
今まではしたことなかったが、帰る私を寂しそうに見ていた伯父に、思わず『伯父ちゃん、握手』って、私から握手した
伯父は嬉しそうに、優しい表情だった
そして、『今度Mちゃんが帰ってくる時までに伯父ちゃんはいないかもな~』と寂しそうに言った
『すぐ帰って来るから、またね』って私は明るく言った
頑固で、口うるさかった伯父は、周りから疎まれたりしたけど、私には優しかった
子供がいなかったから、私は子供代わりだったと思う
ずっと前に、お願い事をした時、両親にはかなり嫌味や罵声を浴びせたらしいが、私には心配しなくて良いからと、親にも私に言うなと言ってたらしい
昔から肺気腫を患い、田舎から外に出たことのない人だった
中学の英語の教師をしていたが、修学旅行の引率以外で旅行もしたことはないと思う
その分、庭を大切にし、手入れを欠かさなかった
いつ行っても見事な松の木や、綺麗に刈られた垣根は、遠くからでも素晴らしい眺めだ
伯母はまだ実感がないと言っていた
永年連れ添った人の死とはいかなるものなのか
私は結婚していないから、伴侶がいるわけでもないし、これからパートナーが出来てもせいぜい10年か20年一緒にいられるかどうかだ
50年以上一緒にいて、隣がぽっかり空いてしまい、部屋の中に姿が見えなくなる寂しさ
年をとると尚更寂しくなるかもしれない
私も人生を折り返してから、今の状態がずっと続くという感覚は無くなった
その代わり、二度と会えないかも、二度と来ないかも、二度と行けないかも、が強くなった
そう思うと、一日一日を大切に過ごし、縁のある人達との繋がりを一瞬と捉え、共に過ごせる事に感謝しなければ…
そう思いながら、伯父に会いに帰省の途を辿っている
バレンタインデーチョコレート
告白した人、想いが届いた人、失恋した人…
今の時間を、嬉しさいっぱいで過ごしている人もいれば、号泣している人もいるんだろうな

もう本気チョコをいつから贈ってないかな…
ドキドキして、好きですって言おうと決心して、手作りチョコを作ったり、作る時間もワクワクで、幸せな時間だった

もうドキドキワクワクがなくなった
これは悲しいことだろう
来年のこの日は、本気チョコを贈れたらいいな
来年の2月14日に、私が笑顔でいれますように!
たくさんの人達が、みんな幸せになれますようにクローバー