年末年始に帰省した時、帰り際伯父と握手した
今まではしたことなかったが、帰る私を寂しそうに見ていた伯父に、思わず『伯父ちゃん、握手』って、私から握手した
伯父は嬉しそうに、優しい表情だった
そして、『今度Mちゃんが帰ってくる時までに伯父ちゃんはいないかもな~』と寂しそうに言った
『すぐ帰って来るから、またね』って私は明るく言った
頑固で、口うるさかった伯父は、周りから疎まれたりしたけど、私には優しかった
子供がいなかったから、私は子供代わりだったと思う
ずっと前に、お願い事をした時、両親にはかなり嫌味や罵声を浴びせたらしいが、私には心配しなくて良いからと、親にも私に言うなと言ってたらしい
昔から肺気腫を患い、田舎から外に出たことのない人だった
中学の英語の教師をしていたが、修学旅行の引率以外で旅行もしたことはないと思う
その分、庭を大切にし、手入れを欠かさなかった
いつ行っても見事な松の木や、綺麗に刈られた垣根は、遠くからでも素晴らしい眺めだ
伯母はまだ実感がないと言っていた
永年連れ添った人の死とはいかなるものなのか
私は結婚していないから、伴侶がいるわけでもないし、これからパートナーが出来てもせいぜい10年か20年一緒にいられるかどうかだ
50年以上一緒にいて、隣がぽっかり空いてしまい、部屋の中に姿が見えなくなる寂しさ
年をとると尚更寂しくなるかもしれない
私も人生を折り返してから、今の状態がずっと続くという感覚は無くなった
その代わり、二度と会えないかも、二度と来ないかも、二度と行けないかも、が強くなった
そう思うと、一日一日を大切に過ごし、縁のある人達との繋がりを一瞬と捉え、共に過ごせる事に感謝しなければ…
そう思いながら、伯父に会いに帰省の途を辿っている