プレイバック・シアターのウォーミングアップの中に「動く彫刻」という手法があります。


アクター(演じ手)が4人程舞台に立ち、テラー(語り手)が、ストーリーより短いあの時のこんな気持ちという、ある気持ちを感じた一場面を語ります。

そして、アクターがその時の気持ちを自分なりの表現の仕方で表現します。


私の大好きな手法です。

なぜ好きかと言うと、とても感覚的な手法だからだと思います。


私自身も感覚人間だからかな?

パターゴルフとか、手の動きはこうで、目線はここでとかいろいろ考えながらやってもうまくいきませんが、チャー・シュー・メンってやるとうまくいきます(笑)

理屈で説明されてもうまく出来ませんが、ドーンパーンポーンって説明されるとよく分かります(*^^*)

私は感覚が優位なんですね。


プレイバック・シアターは感覚的な部分、感情の言葉にならない部分の表現がとても得意です。

その中でも特に「動く彫刻」は、感情の感覚的な表現に優れています。


私達は、日常の生活でたくさんの感情を感じています。

思わぬプレゼントをもらって嬉しかったとか、自分の不甲斐なさに情けなくなったとか

嬉しいとか悲しいという言葉だけでは、表現しきれない何かをきっと感じていると思います。

その言葉では表現しきれない感情のひだの部分、そこを「動く彫刻」は表現してくれるのです。

同じ楽しいという感情であっても、ふわふわして心地よい楽しさと、思わず小躍りしてしまうような陽気な楽しさと、いろんな楽しさがありますよね。

その微妙なニュアンスの違い、そこを表現出来るのです。


何かを話してて、誰かに分かってもらえたと感じる時、私はその言葉にならない部分の感情を相手に受け取ってもらえた時、そう感じるのではないかと思っています。


楽しかったことを伝え、そっか楽しかったんだね、と返されるより、天にも登る気持ちだったんだね、とその時の楽しさを違う言葉で的確に表現してもらえると、分かってもらえた感が増しますよね。

動く彫刻は、何人かの人達に同時にその時の自分が感じたであろう感情を、それぞれの表現の仕方で一斉に披露してもらえるのです。

すると、その時の自分の心の中をそのまま見ているような感覚になれるのです。

実際本当にそう感じます。


とても素敵な体験ですよね。

そして、そんな素敵なプレゼントを自分も相手に表現として渡すことが出来るのです。


それは、私みたいな感覚人間でないと表現出来ないのかと思われますが、そんなこともありません。

昔、子どもだった経験のある人であれば誰でも出来ると思っています。

子どもの頃、もっと言えば赤ちゃんの時は感じたままを表現していたはずですもんね。


あなたの感じたことを、そのまま表現すればそれで充分なのです。

まして、表現するのは一人ではないのです。

みんなで一つの彫刻なのです。


語った人に、そうそう!まさにこんな感じだったの!と言ってもらえらと、心の底から、喜びが溢れて出てきます。

そんな体験をぜひしてみませんか?