先週、映画『ファースト キス』を
観てきました。
脚本が坂元裕二さんということで、
『怪物』を一緒に観に行った友人と
とっても楽しみにして行ってきました。
簡単に概要だけ説明すると。
主人公は、松たか子演じるカンナ。
もう別れることを決めていた夫(松村北斗演じる駈)が
事故に遭いそうな赤ちゃんを救うために
犠牲になって亡くなってしまう。
悲しみに暮れる間もない、というか、
どう悲しんでいいのか分からない。
まだ法律上は妻だったけれど、
もうそこに気持ちはなかったし、
悲しいのかどうかも分からない。
そんな現在から、
15年前、夫に出会った日にタイムスリップした
カンナは若かりしころの駈と出会い、
やっぱりお互い惹かれあう。
カンナは駈が事故に遭わないように
運命を変えられるのか、
ふたりのこじれてしまった夫婦関係は
変えられるのか……
そんな「タイムリープもの」です。
この映画はネタバレしないように
感想を書くのがとても難しいのですが……
日常の「取るに足りないこと」の積み重ねが
いかに大切で、愛おしいことか
ー私が映画全体を通して印象に残ったのは
そのことでした。
やはり坂元さんが脚本を書かれた
『花束みたいな恋をした』でもそうでしたが。
日々のいそがしさゆえに
その大切さをついつい忘れてしまい、
気がつけば大切な人との間の溝が
取り返しがつかないほど大きく
なってしまうのです。
あるある、です。
とってもリアルな描写でした。
私がこの映画を観ていて思ったのは、
子どもたちとの関係のこと。
学校であったことや
心配ごと、悩みごと……
子どもたちは私や夫にあまり話しません。
たわいもないことも
あまり話しません。
必要な連絡事項はおそらく
漏れなく伝達はしてくれますが……
伝達、です。
ちょっと、寂しいです。
幼稚園の頃から、
聞かないと話さない子たちだったから
まぁ私に似て内向的な性分なのは
そうなのでしょうが。
いつからこうなっちゃったのだろう?
となんて思っていると、
カンナと駈の15年間のような
気がしてきました。
小さな小さな溝が
深まってきたのかな?
でも、何でもかんでも聞くのも
うっとうしいだろうし、
私も親とそんなに話してこなかったから
そんなもんなのかな、
とも思います。
そんなこと考えてたら、
立て続けにFacebookの「思い出」に
子どもたちの、小さな愛おしい
「取るに足りないこと」が
立て続けに出てきました。
息子は幼稚園の頃、はっさくやぶんたんなど、
粒がしっかりしているものは、
よく一粒一粒分解して、食べていて
その無駄な根気強さに驚いたんだ。
あまり闘志のようなものを
前に出すことのない娘ですが、
めずらしく「漢字テスト100点採る!」って
公言して頑張ったことがあって
とても愛おしかったんだ。
(結果は覚えていないけど)
小さい頃は、子どもたちのそういう
日常をよく見つめていたけれど、
中学生や高校生にもなると
子どもたちには子どもたちの世界ができて、
そういう「小さな日常の愛おしいこと」が
見えづらくなってくること、
私は寂しく感じているんだろうな。
でも、自然なことですよね、
こうやって親から離れていくの。
土曜日に、子どもたちの
学年末試験おつかれさま会、という口実で
アコールさんへ行きました。
みんないっせいに写真をとっておもしろい。
そんなすごく深い話をするわけではないけれど、
やはりおいしいものをゆっくり食べながらだと、
いつもよりおしゃべりになりますね。
学校の休み時間はどんな遊びが流行ってるとか
体育の授業はどんなだとか。
あえて伝えるほどのことでもない
たわいもない話が聞けて嬉しかった。
今回『ファーストキス』を観て、
子どもたちが親から
距離を取っていくのは
普通のことなのでしょうけれど、
親子関係に溝ができてしまわないように……
毎日の接し方が小さな積み重ねなんだ、
という気持ちを
忘れないようにしようと思いました。
普段は伝達事項だけでも、
相談したいことができたら、
話してくれるような
土壌を作っておけたらいいな。
それに……
もし将来子どもたちに
結婚したい人ができたら、
この映画は絶対その人と一緒に観るように伝えよう。
大切な人と
後悔のない時間を送るために
とっても大切なことを、
全く押しつけがましくなく教えてくれる映画でした。
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ココロ ツムグ研究所かげいろは
栃木県宇都宮市で、
「丁寧に紡いだストーリーで人との距離を縮める」
をMissionとして取材・執筆活動をしています
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