大ベストセラー『嫌われる勇気』を書かれた
古賀史健さんの最新刊
『さみしい夜にはペンを持て』を読みました。
13歳の少年少女をターゲットとして
「書く」ことについて
物語風に書かれたこの本。
ChatGPTが出てきてからずっと私の中で
もやもやしていたことが
クリアになりました。
どうして中3、小6の我が子たちは
表面的な作文しか書けないのか。
「ChatGPTで書く時間を短縮する」
ことが空恐ろしい感じがするのはなぜか。
そのあたりの答えが出た気がします。
先日このブログに友人が
考え続けられることも才能の一つなんだな…
とここ数年実感しているところです。
とコメントしてくれて、はっとしたのです。
書きたい内容を
箇条書きで打ち込めば
きれいな文章にしてくれるChatGPTを
日常的に使うようになれば、
ともすれば、人間は考えることを辞めてしまっても、
それなりの文章ができてしまうのです。
いや、いいと思うのです。
「まとめの文」を作るだけならそれで。
でも、自分のブログとか日記を
ChatGPTで書くようになると
とてもまずいのです。
漠然と感じていたその理由が
この本で分かりました。
人は、書くことで
「思う」を「考える」に昇華できます。
もちろん「話す」ことでそれができる人もいるけれど、
口にしたそばから、人に届いてしまう「話す」と
何度も消して書き直すことができる「書く」では
その完成度が違ってくることが大いにあります。
思い返してみると、
私もこのブログを書くようになってから
身の回りに起こったことを
「書く」ことで、「考える」ようになった。
そして、その「考えた」ことは
すっかり忘れてしまっていることがほとんどなので、
数年前の自分のブログを読み返すと
「私は当時こんなことを考えていたのか!」
「頑張ってたじゃん!私!」って
自分のことをちょっとだけ、
好きになるんですよね。
子どもたちの作文が
「楽しかったです」
「感動しました」ばかりになるのは、
大人の目にかなうのは
そういう「それっぽい」言葉だと
思い込んでしまっているから。
ひとつのことがあったとして、
そのとき自分はどんな気持ちになった?
どんなときと同じ感覚だった?
そうやって掘り起こしていくことが
できていないのですよね。
それってやっぱり、
学校に提出するのもは
「先生の評価」を受けるからなのでしょうね。
それに、昔みたいに
じっくり先生が付き合って添削してくれる
時間もなくなってしまった。
この本に出てくるヤドカリのおじさんみたいに、
何を言っても受け入れてくれる大人が
「面白いね!その考え!」って
ずっと言い続けてくれたらいいのだけど…。
その立場に親がなれたらいちばんいいのだけど…
私はなれなかったな。
今からでも間に合うかな。
私が、ブログをChatGPTで書くようになると
まずい、と思ったのは、
この「書くことで自分を見つめ直す」
工程をすっとばして
きれいな文章になってしまうから。
エントリーシートとか
学校への志望理由を書くのに
活用されるようになると、
そういう節目で自分を見つめ直す、
ということがなくなってしまうでしょうね。
そもそも、そういう「書く」を
元々してこなかった人にとっては
何のこと?となるような気がしますが。
ナビができてから、
人間の空間把握能力は
すっかり弱くなったと聞きます。
どうやったらたどり着けるかな?
と試行錯誤をしなくなったからでしょうね。
きっとChatGPTも
同じようなことになるでしょう。
それを文明の利器と喜ぶか、
人の大切な能力を奪ってしまうと恐れるか…
私は、ChatGPT否定派でもないし、
むしろ大いに活用していきたいと
思っていますが、
両方の側面を
ちゃんと見ていないと危険だなと思います。
子どもたちに
先生に見せない
「自分を好きになるための作文」を
教える講座みたいなのしたいなぁなんて思いました。
その前に、この本読んだら
そのとっかかりが分かるかも。
少年少女たちにも、
自分を好きになりたい大人たちにもオススメです。

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ココロ ツムグ研究所かげいろは
栃木県宇都宮市で
取材執筆業を中心に
「お客様の人生のストーリーを紡ぐ」ことを
活動内容としています。
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