整理収納を通して
心地よい空間づくりのお手伝いを。
栃木県宇都宮市の「片付け相談所かげいろ」 

石原智子です。

-------------------------------------

子育ってって、毎日毎日のことですが、
たまに、はぁ~難しい、と思うことが起こりますよね。

昨日の息子がそうでした。

「おおきくなったら○○になりたい」
「おうちの方からの言葉」
「こどもが描いた絵」

これを集めて載せる卒園文集の原稿の締め切りが迫っていました。

親からの言葉を書いた後、
さぁ、息子の部分を、と思い、
嫌な予感がしながら「大きくなったら何になりたい?」と聞くと・・・

「なんにもなりたくない」

うーん、そうくると思った。

その後、好きなことは?得意なことは?と質問攻めにして
何とか「たいそうのせんしゅ」と書きました。
きっとほんとうに体操の選手になりたいだなんて
これっぽっちも思っていないから、この書かせた感にちょっと罪悪感。

卒園文集に「まだわからない」と書かせるのが
どうも忍びないという、親の都合ですね。


さて、ここから「大変なこと」がやってきます。

猫:「お姉ちゃんのときはみんなこんな絵を描いてたんだねー
     (娘のときの卒園文集を見せる)
      何描く?」

息子ハムスター:「(文集を見て)ジバニャンをうつすから、パソコンでジバニャンを出して」

猫:「なぞって写すのはママ嫌だな。何でもいいんだよー。家族の顔とか
      上野動物園で見た動物とか。」

息子ハムスター:「いやだ、かきたくない」

猫:「うーん、じゃあ、なぞるんじゃなくて、好きなキャラクターを見て描く?」

渋々ポケモンふりかけを広げる息子。
好きなピカチュウじゃなくて、描きやすい線が比較的単純なものを選んで
描こうとするも、うまく描けなくてぐちゃぐちゃ~

息子ハムスター:「かけない~なにかけばいいの~!?ママかいて~」

 

ここで時間切れ、涙目のまま、昨日の朝は幼稚園に行きました。

 

はぁ、どうして絵一枚でこんなに揉めるんだろう。

娘のときはすんなり「こどもらしい絵」を描いていたのになぁ・・・

 

これも個性だから、受け入れないとね。

だからって・・・なぞるのは私は卒園文集に載せたくないなぁ。

思い出だし、息子が自分で描いた絵を載せたい。

 

これを親のエゴと呼ぶか、

子育て方針と呼ぶかは紙一重なんだろうなぁと思う。

 

さぁ今日帰ってきてからが大変だなぁと気が重くなっていたところに・・・

夫が出張からとても早い時間に帰ってきたので、

娘の習い事に行く間、この件を任せてみました。

 

帰ってくると・・・

なんと!息子が楽しそうにお絵かきしている!

下書きしたり

 

他の紙の下書きを切り貼りしたりしながら
描いてるじゃないか!
あんなに嫌がってたのに。

好きなピカチュウも最後に描いたんだね!

すごい・・・

今朝のあのイヤイヤから一転。
何が起こったんだろう・・・?

夫に聞くと、「オレがまず描いた」だそうで。

これは確かに息子が自信を持つはずだ。


(本人に無断で掲載しております)

夫は元々絵がうまいほうではないのですが、
これはどこまで狙って、このクオリティなのかはなぞ。

そして、途中で会話が途切れてしまったのですが、
「山本五十六先生の言うことはほんまやなぁ・・・」
と言っておりました。
 

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

 

夫はやってみせたんですね。

このピカチュウ(笑)

 

 

時間ないから・・・と

ジバニャンをなぞることを認めていたら、

息子も私たちも、

この乗り越えた感を味わうことはなかったでしょうね。

 

子育てって難しいし大変だけど

こういう一瞬に救われる気がします。

 

私たちにとっては、最高に思い出深い卒園文集になりました。