🌱目線。
今日は久しぶりにゆうちゃんが私のお家に来てくれる日。
この日をどれだけ楽しみに、今日までお仕事頑張ってきたか、、
たくさん甘えて、たくさん甘えさせてあげたい。
そう思っていたのに、先にお風呂に上がって見ていたドラマをきっかけに
なんだか機嫌が悪くなるゆうちゃん。
「なぁちゃん、このドラマ毎週見てるの?」
『そうなんです〜卒業してから色々見るようになって、いいですよね恋愛ドラマ!』
「う、うん、、、」
『あ、でもゆうちゃんはまだダメですよ〜
ドラマの影響で恋とかしちゃったら困るからね』
「え?」
『卒業してからにしましょ?あとで1人のときにドラマみます笑』
「、、なぁちゃんは、いいんだ?」
『ん?あー、だって、私はもう恋愛解禁してるでしょ?』
これは、1種の私の束縛のようなもの。
恋愛解禁したから、私はゆうちゃんに想いをどれだけ伝えてもいいわけで
でも、アイドルを続けているゆうちゃんは言葉にできないものもあるから
その温度差に不安になることが多い。
それでも、卒業したら、私の元に1番に来てくれるんじゃないかって信じてる。
そうなるように、どれだけ不安でも今のうちから想いを伝えとく。
けど、卒業してから14期で集まることが増えてよく出る話題に
(全然恋愛してないからイメージ無かったけど、恋愛ドラマ見てからかな〜今の人と恋愛の関係になったの。)
(分かるかも〜卒業して恋愛ドラマ見始めて、恋愛するようになった気がする)
よくそんな会話をしている同期を見ていたから怖かった。
私がゆうちゃんのことが大好きで、ゆうちゃん以上の人がいないのは確かで
それはこれからの人生で揺るがないものだから問題ない。
でも、ゆうちゃんが恋愛ドラマを見て、異性に恋心を持ってしまったら
それが怖くて嫌で、だからアイドルを卒業してもゆうちゃんに見せる機会を与えたくない。
でも、違ってた。
「そりゃ私も人間だもん、好きな人くらいいるよ!だけど、だけど、、、」
ゆうちゃんには、もう、好きな人がいるんだ。
いや、うん。それが私かもって思ってた。
お互いアイドルで言葉や形にできないだけで、
きっと同じ思いが通じあってたと思う。
だけど、何時からなんだろう。
今のゆうちゃんの言葉からは、私への想いなんて感じられなくて
1人でのお仕事多いもんな、、色んな人と共演するもんね、、
可愛いゆうちゃんだから、出会いさえあれば、みんな寄ってくるはず。
「なぁだって居る癖に!自分だけ幸せになって、それを見せつけて、何がしたいの?」
『、、見せつけたかったんじゃないし、私が幸せな訳でもないよ?』
「そう思ってるのはなぁちゃんだけでしょ?私からしたら、、」
ついさっきまでは、ゆうちゃんと一緒に居られるだけで幸せだった。
だけど、「そう思ってるのはなぁちゃんだけ」
そう、だよね?
ゆうちゃんからしたら私といることが幸せなんて思わないか。
好きな人と、一緒に居たいよね?
『分かったよ、もう連絡もしない。会わない。』
「え、、、」
『アイドル活動頑張ってください、全部やり切ったら卒業して恋愛して幸せになってくださね』
「、、なぁ、」
『ゆうちゃん、今までありがとう。もう帰ってください』
「待って、やっぱり」
『もういいから、帰って』
「、、、、、わかった、」
私が少し強めに言ってしまったからか、戸惑っているゆうちゃん。
だけど今は私に余裕がある訳じゃなくて、
ほんの少しでも気を緩めれば、きっと泣きじゃくってしまう。
もうゆうちゃんの隣には居られないけど、
きっと2人で会うことも、いや複数人だったとしても会うことは出来ないけど、
それでも、せめて、大切な人の幸せを願える人でありたいから
ゆうちゃん、今までありがとう。
大好きだったよ。
続