🌱目線。
13期生の方にレッスン場の使い方や基礎的なことをいろいろ教えていただいた。
覚えることがいっぱいでみんな頭パンパン。
そして、何より私が気になるのはゆうちゃんと茂木ちゃんのこと。
説明してくださったあと、13期生さんは帰る様子だった。
今、話しかけないと、この先話せない気がして、勇気を絞り出した。
『すみません!!!!!』
(あ、君はたしか岡田奈々ちゃん!)
『はい、先程はたくさん教えてくださりありがとうございました!』
(全然いいよー、それよりどうしたの?)
ゆうちゃん以外の先輩方が反応してくださって、私の名前も覚えてくれてて嬉しかった。
でも肝心なゆうちゃんは反応してくれないし、なんなら目も合わない。
『少し質問がありまして、、、村山彩希さん、この後予定ありますか?なかったら、、』
《あ、ゆいり?無い無い!どうぞどうぞ〜うちら早く帰りたいし、ゆいりが14期生にいろいろ教えといて!!》
(え、ぜんぜん私も、)
《あやなはいいの〜》
『ありがとうございます、、苦笑』
《ゆいり、ふぁいと》
茂木ちゃんは、私のことにも完全に気づいてるし、
おそらく、ゆうちゃんとの間に気まづい空気が流れてるのも気づいてる。
そしてもしかしたら、その理由も知ってるのかもしれない。
茂木ちゃんと会うのも久しぶりだからゆっくり話したいとこだけど、
今は茂木ちゃんの配慮をありがたく受け取って、ゆうちゃんとしっかり話そう。
『、、、あの、お久しぶり、です、、引き止めてごめんね?』
「え、あ、ぜんぜん。ビックリしただけ、、」
『そ、っか、、私もビックリしました、まさか、ゆうちゃんと茂木ちゃんがアイドルしてるなんて思ってなくて、、』
「そう、だよね、、」
『あの、ここに残るのもなんだし、どっか、行かない?』
「どっか?」
『ゆうちゃんさえ良ければだけど、、』
「私は全然、大丈夫、だよ?」
『ゆうちゃんって今も横浜に住んでるの?』
「うん、なぁちゃんは、、引っ越した先から変わってない?」
『全く同じところではないけど、横浜の近くに戻りました』
「そう、なんだ、、」
『明日もあるし、方面も一緒なら帰りながら話します?』
「そう、だね、、」
ゆっくり話したいのはそれはそうなんだけど、
明日もレッスンはあるし夜遅くまで外にいるのも疲れる。
ゆうちゃんも学校とレッスンと両立してるだろうから早く家に帰りたいだろう。
東京から横浜まで近いと言えば近いけど、それなりに時間はかかるし
なにより、まだいきなり2人の空間になるのは少しだけ怖かった。
拒絶されるかもしれない怖さから逃げた。
「なんか、小学生みたい笑」
『え!?』
「あ、違うよ!そういう意味じゃなくて、その、、、」
『アハハ〜昔に戻ってみたいって?』
「そうゆうことです、、、」
帰路に着く前に、小学生のころゆうちゃんが好きだったオレンジジュースを自販機で買って渡した。
そしたら "小学生みたい" なんて言われたからビックリしたけど
昔みたいに戻れたみたいで、さっきまでの変な距離が無くなって嬉しかった。
『ふふっ、ゆうちゃんは変わってないね笑
よかった〜もう話せなかったらどうしよって思ってたから』
「えっ?」
『だって、みんなの前で自己紹介するときから、今2人で話してたときも、ずーっとカタコトだし目も合わないし、、嫌われちゃってるかなって』
「嫌いになんて!、、なぁちゃんのこと、嫌いになんて、ならないもん///」
『!!/// あ、ありがとう///』
「///、、なぁちゃんこそ、、さっきまで敬語だったし、距離感じるし、、」
『嫌な思いさせちゃってごめんね?
レッスン場出るまでは先輩後輩崩しちゃダメかな〜って笑 でも、昔みたいにゆうちゃんと居たかったからレッスン場出たら普通に接していいかな〜って思ってたから笑』
「そっか/////」
『ふふっ、顔赤くなるの変わらないね笑』
「バカにしてる?」
『ぜんぜん!可愛いな〜って思っただけだよ?』
「可愛くは、ないけど、、ありがとう////」
『素直じゃないのも変わらないな〜』
ポンポン
「////////」
さっきまでとは違って、目を合わせたくなくて合ってないのではなく、
小学生のときみたいに恥ずかしくて俯いてて目が合わない
そんなゆうちゃんがやっぱり可愛くて私の大好きな人だ。
この空白の時間のゆうちゃんのことを知りたいと思う。
聞いてもいいかな、、、。
『ゆうちゃんはなんでオーディション受けたの?』