🌱目線。



なぁママ(そういうことだから、もう2人とも高校生だし心配走てないけど何かあったら連絡して?)




『あ、うん、分かった!』




なぁママ(じゃあ行ってくるから、ゆうちゃんのことよろしくね)




『うん』







今日はゆうちゃんの家族も私の家族もそれぞれ用事がある。


私とゆうちゃんはテスト前だからってお留守番で2人で勉強会でもしようってなってたんだけど、


どうやら、ゆうちゃんが風邪ひいちゃったみたい。


ゆうちゃんママから、今日の勉強会はそれぞれの家でって連絡が来たけど


ゆうちゃんを1人にするのは心配だからと私が看病するとお母さん同士の会話でなったらしい。


とにかく、ゆうちゃんが心配だから早く準備してお家に行かないと。


まぁ、家は隣同士だから直ぐなんだけど。







ピンポーン




『お邪魔します!』




ゆうママ(なぁちゃん、ごめんねテスト前なのに。大したことないと思うんだけど、ゆうのことお願いしていいかな?)




『はい、大丈夫です!任せてください!』




ゆうママ(もういろいろあるもの使ってくれていいからね?じゃあ行ってきます!)




『行ってらっしゃい!』







ゆうちゃんママを見送って、ぐるっと周りを見ると


リビングの机の上にゆうちゃんの朝ごはんがラップに包んで置いてあったからご飯を食べてないことを理解した。


まだ食べれないかもだけど、一応部屋に運んどこう。







ゆうちゃんとは幼なじみで生まれたときから、ずーっといっしょ。


人見知りなゆうちゃんは私にしか見せない顔もあるし、ほかの友達より大切に思ってくれてることは伝わってくる。


ただ、私とゆうちゃんの "大切" "好き" には少し違いがあって


私はゆうちゃんが恋愛対象として好きなのだ。


それに気づいたのは中学生のとき。


違いに辛くなることもあるけど、私はゆうちゃんの隣に幼なじみとして居ることを選び、高校とおなじところに進学した。


有難いことに、まだ、ゆうちゃんが誰かと付き合うとかって話を聞くことはなくて、それだけが私の救いだった。









コンコン




『ゆうちゃん、入るよ?』




「ゴホッゴホッ」




『あーもう起き上がらなくていいから、寝てて?』




「ゴホッゴホッ、、ごめ、ん、、」




『大丈夫だから、ね?ゆうちゃんが風邪ひくなんて珍しいね?』




「最近、ちょっと寝不足だったからかなーゴホッゴホッ」




『あれ、そうだったの?ごめん気づかなかった、、』




「なぁちゃんが謝ることじゃないよ?」




『んー、、』








確かに、そうなのかもしれないけど、


大切な人の変化に気づけないことが嫌なのだ。







『とにかく今は寝てよ?何か欲しいものとかある?』




「んー、、」




『ゆうちゃんママが朝ごはん作ってくれてたみたいだよ?』




「そっか、、でも、今はいっかな、、」




『分かった、飲み物とかは?へーき?』




「うん、、あの、さ、、、」




『ん?』




「ここに、いて?////」





『ん?』




「欲しいもの、、なぁちゃん。///
隣で、寝てて、ほしい、、」







うっ////


可愛すぎだろ!


どちらかと言うと、いつもはツンツンなゆうちゃん。


なのにこんなオネダリ。しかも好きな人から。


そんなの、断る人なんていないだろう。







「あ、ごめん、、今の忘れて?////」




『ふふっ、いいよ?ゆうちゃんの隣で寝ててもいーい?』




「いい、けど、、/// なぁちゃん、お勉強したかった、よね?」




『んー、私もちょっと眠かったし、寝たいかな笑』




「そっ、か、///じゃあ一緒に寝よ?」




『うん!』







たぶん、風邪ひいてるから、心細かったり甘えたくなったりしてるだけで


私じゃなくても同じことをするんだろうけど


仮にこれが私への特別じゃ無かったとしても、今だけは堪能させて欲しい。
























『うぅ、、ふぁー』






あれ?


そっか、私、ゆうちゃんと寝てたんだ。






ゴソゴソゴソ




「ん




『ゆう、ちゃん?』




「あ、、なぁちゃん、、おはよ」




『おはよ、体調はどう?お熱測ろっか?』




「うん///」





まだ頬っぺは真っ赤だし、たぶん熱あるんだろうなーって思いながらゆうちゃんに体温計を渡す。







ピピッ




『どう?』




「36.7℃、、下がったみたい」




『あれ?ほんとだ、、ならよかった!体はしんどくない?』




「うん、なぁちゃん一緒に寝てくれてたから///」






そう言ってまた顔を赤くするゆうちゃん。


いつもがツンツンなだけあって調子狂うな〜


てかてか、体温計が壊れてるだけでまだ熱あるとか?


絶対そうだ!






『ゆうちゃん、ちょっとごめんね?』




スルッ




『あれ?』




「どうしたの?」




『まだ顔赤いから体温計壊れてるのかな〜っておでこに当ててみたけど、熱無かった、、』




「もーう元気だって!なぁちゃんのばか!
赤いのはお熱があるからじゃないもん////」




『ふぇ!?』




チュッ




!?




私の頬っぺにゆうちゃんの唇が触れた。




「ゆう、は、、ゆうは!、、なぁちゃんのことが、その、、」




『好きです!』




「えっ?」




『今からゆうちゃんが言うこと、分かんないけど、、さきに言ってもいい?』




コクン




ゆうちゃんが話そうとしてることに期待と不安。


でももし、先に聞いてしまったら、もしものとき、私の気持ちは伝えられず終わってしまう。


それなら、先に言って次に進むのか、終わるのか、


分からないけど自分で言いたかった。







『ゆうちゃんのこと、ずっと好きです。その、、幼なじみとしてじゃなくて、、』




「!!」




『恋愛対象と、して、、』




「/////」




『気づいたのは中学生のときだったけど、たぶん、ずっと前から好きだったんだと思う。』




「ゆう、も、、/////」




『ん?』




「最近、なぁちゃんのこと考えると、胸がドキドキして、、なかなか寝れなくて、、」




『えっ、じゃあ寝不足って私のせい!?』




「なぁちゃんが悪いわけじゃないんだけど、、」




『でも、、なんか、その、ごめんね?』




「ううん、だから、さ、今日、家に来てくれたのも一緒に寝てくれたのも嬉しくて、おでこに手当てられて恥ずかしくて真っ赤になっちゃって、、その、、私も、多分、ずっと前から、、好き、です////」




『へへっ、ゆうちゃん可愛い!!!』




「/////」




『ゆうちゃん、私と付き合ってくれませんか?』




「こちらこそ、お願いします!」








長い長い片思い。


だけど、ほんとは、出会った日から、


この世界に生まれてきたそのときから、


私たちは両思いだったのかもしれない。


手放す前に、他の人に取られる前に、


やっと繋がった思い。


これからも大切に。









【完】





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リクエストに添えているか分かりませんが、、

リクエストでゆうなあが幼なじみでまだ付き合ってないけど、ゆうちゃんが風邪ひいてデレが入りようやく?付き合う?みたいな感じのがみたいです!

ありがとうございました🙇🏼‍♀️