🌱目線。
ゆうちゃんと会わなくなって、連絡取らなくなって、私の中でどれだけゆうちゃんのことが大好きなのか、改めて感じた。
ほんとは、今すぐにでも、ゆうちゃんに会いたい気持ちはあるけど、
私からゆうちゃんに約束したし、今はアイドルのゆうちゃんを見ていたいとも思ったから、画面越しのゆうちゃんで我慢した。
お仕事が上手くいかなかったり悩むときとかは、いつもゆうちゃんの歌って踊る姿を見ていた。
そんなとき、ニュースに流れたのは
"村山彩希 卒業発表"
私は、ゆうちゃんの卒業をニュースで知った。
あのとき、『アイドルやり切ったとき、1番に連絡ください。迎えに行きます。』と言ったから、私はゆうちゃんからの連絡を待つと決めてた。
卒業のときなのか、卒業発表するときなのか、どのタイミングで連絡くれるのかは捉え方次第だけど、どちらでもいい。
ゆうちゃんから連絡さえこれば。
ほんとは、私から連絡したっていいんだけど、ゆうちゃんにもし、好きな人がいるなら、私の気持ちで邪魔をしてはいけないと思った。
だから、ゆうちゃんからの連絡を待った。
『もぎぃ、連絡来ない、、』
《知るか!》
『んー!!!』
《そもそも卒業発表のときに連絡してなんて言ってないんだろ?》
『そうだけど、、てか茂木は知ってたの?』
《まぁ、マネージャーですから笑》
『なんか、ずるい』
《そんなもん、言ってもしょーがねぇべ笑》
『そうだけど、、茂木は向井地さんとどうなの?』
《まぁ仕事上会うけどね、、今までみたいな距離感では話さないかな。悪魔でアイドルとマネージャーだから》
『そっか、会えるのに近づけないのも、それはそれでしんどいな』
《まぁでも、たまたまレッスン場で2人とほかのメンバーとで話してるの聞いたんだけどさ、》
・
・
(ゆいりーさんとみーおんさん、何かあったんですか〜?)
「えっ、なんで??」
(なんかキラキラしてます!)
〈え、なに怖い笑〉
(誰かのために頑張ってるっていうか、とにかく輝いてます!)
「/////ありがと」
〈ふふっ/////〉
(え、やっぱり何かあったんですか!?)
〈んー内緒!でも間違ってないかもね?笑〉
(え、どーいうことですか!ゆいりーさん!)
「え、あ、いや、、」
〈ほーら、練習するよー!〉
(あ!にげたー!!)
・
・
《て会話してたからさ、まぁ卒業発表する前の話だけど笑
だから、心配しなくても村山の中にはちゃんと奈々はいるんじゃないかな?》
『でもそれって、確実に私とは限らなくない?』
《えっ?》
『向井地さんもだけど、、別にふたりが頑張る理由が誰かのためだとして、ファンのためかもしれないしグループのためかもしれない、もしかしたら私たち以外に好きな人ができた可能性だってあるでしょ?』
《、、まじ、か、、》
『もーう、むしろ心配になった、、その相手が私じゃなかったら死んじゃう、、』
《あーもう、分かったよ。とりあえずこれ以上飲むな!》
ゆうちゃんが卒業発表したあと、どれだけ待ってもゆうちゃんから連絡が来なくて不安になった。
いっそうのこと、ゆうちゃんのことを忘れればいいと思って、
今まで共演した人達から連絡先を聞かれたり、ご飯に誘われても乗ることはなかっけど、
初めて共演した方とご飯に行った。
それが想像以上に楽しくて、音楽の知識とかアーティストとしての心構えとか、
自分と違ったふうに思う人のことを知ることで、また世界が広がって今までとは違う曲もかけるようになって。
だから、気づいたら色んな人と出かけるようになって、そのときだけはゆうちゃんを忘れられた。
でも、ありがたいことに、関係が深まると男女問わず、告白してきてくれる人が多くて、
その度、ゆうちゃんの顔が浮かんで、結局はゆうちゃんじゃないとやだってなる。
そんなことを繰り替えしてるうちに、ゆうちゃんの卒業コンサートの日が来た。
ゆうちゃんとの関係がこれからどうなるのか、本当に分からないけど、
アイドルのゆうちゃんを拝めるのはこれが最後だ。
1人のファンとして見届けたかったし、目に焼き付けたかったから、
チケットをとって、ゆうちゃんの卒業コンサートの行った。
絶対バレることなんてないって思ってたけど、最後にトロッコに乗ったゆうちゃんが私の目が合った瞬間に表情が変わった。
それを見て、きっと、気づいただろうなって思った。
これで連絡がなかったら、もう終わり。
でももしあったなら、しっかり向き合いたいと思ったから、会場から近くのファミレスに入った。
ピコン
"なぁちゃん、お久しぶり!
今日のコンサート来てくれてたの?ありがとう!"
正直、来ないかなって諦めたタイミングでLINEの通知がなった。
私は迷わず開いて、返信を打つ。
"お久しぶりです、気づいてたんですか?
アイドルのゆうちゃん、最高に素敵でした"
"なぁちゃんがよかったら、この後会いたいです"
ゆうちゃんからどんな返事がくるかドキドキしていたけど、
"会いたい"
って伝えてくれたことが嬉しかった。
卒業コンサートのあとだから、写真撮ったりお話したり、あるだろうから、
ゆうちゃんがアイドルを最後まで楽しめれるように、
急いでこなくてもいいよ、待ってるよ、ってことを伝えるために、
私がいる場所のURLを送った。