🍎目線。
茂木マネージャーからの話を聞いてどうしたらいいのか分からなくなった。
もう十数年、アイドルとして活動しているけれど
このようなニュースが出たことは無い。
それに相手が女性だからどんな反応をしたらいいのかも分からない。
でもこの記事を見たとき、仕事の不安と同時に奈々さんとの関係がほんの少し嬉しいとも感じた。
自分が居るような気がする。
中学生のころからアイドル活動を始めたから、まともな恋愛なんてしてこなかった。
奈々さんへの想いがどういうものなのか自分でも分からないけど
少なくとも、奈々さんに惹かれてるのは確かで
この記事を理由に、もう二度と話せない。とかってなる方が嫌で
今回のフェスでたまたま共演して、たまたまお話しただけだけど、
これからもお話したいなって、仲良くなりたいなって、
思ってる自分を否定することができなかった。
『あの、ゆいりさん!』
「ななさん!!」
『あ、今1人?グループで動いてるよね、急に呼んでごめんね?』
「大丈夫です、いまは自由な時間なので、、」
奈々さんのことを考えながら、廊下を歩いていると
まさかの、奈々さんと会い、声をかけてもらった。
『そっか、、あのさ、記事のことごめんね、
私があんなこと提案しなければこんなことには、』
「ななさんが悪いわけでは無いです。それに嬉しかったですから、ななさんと話せて。」
『え、?』
「私、すごく人見知りしちゃうんです。でもななさんとは普通に話せて、、///」
『ふふっ、そっか。実はね、同じこと私も思ってた。』
「そ、そうなんですね////」
奈々さんは記事のこと謝ってくれたけど、奈々さんが悪いわけじゃない。
私だって、こういった仕事をしてるのだから、気をつけなければならなかった。
それに、謝られてこれを理由に、これっきりになってしまうのが嫌だから、
私にしては、随分頑張って素直になったと思う。
そしたら、奈々さんも同じことを思っててくれたみたいで、
なんだか急に恥ずかしくなった。
それでもここで終わりたくないから、もう少し頑張る。
「あの、、もう奈々さんって呼ばない方がいいですか?」
『えっ、?』
「岡田さん、のほうがいいですかね?」
『あ、いや、、たしかにこういったことが多くなるとゆいりさんにも迷惑かけるし苗字で、、』
「表向きだけ、、じゃだめですか?」
『???』
そうだよね、
いきなりそんなこと言われても、困るよね?
でも、それが分かってても、そうがいいと思ってしまうほど、私は貴女に惹かれてるのかも。
茂木マネージャーとおんちゃんのことを知ったからかな?
私も、奈々さんと2人だけの秘密が欲しかった。
別に特別な関係を望むわけじゃなくて、仲良くなりたいだけ。きっと。
『えーっと、、どういうこと?』
「あの、、初めてなんです!メンバーはたしかに長く一緒にいるので話せるんですけど、メンバーじゃない人でこんなふうに話せるの。だから、、友達になってください!!!」
『え、あ、ともだち!?』
私のお願いに、目をまんまるにして驚く奈々さん。
やっぱり、ダメかな。
奈々さんは女性ファンも多いし、私なんかより素敵な女性の方がたくさんいる。
友達は間に合ってるか、、。
「や、やっぱり、ダメですよね。迷惑だって、分かってるんですけど、、」
『ダメじゃないし、迷惑でもないよ?』
「えっ、?」
『ただ、ちょっとビックリしただけ。ごめんね?』
「い、いえ!ぜんぜん!!」
『じゃあ、今日からお友達。ふふっよろしくね、ゆいりさん?』
ふふっ、と笑ってお友達になってくれた奈々さん。
笑った顔が可愛くて、キュンってしたのは秘密。
だけど、友達なのに、さん付けなのが嫌で、
末っ子な私のわがままが発動。
「うぅー、、お友達なのに、さん付けなんですか?ゆいりがいいです!」
『うえっ!なんか急にそれは、、』
「だって奈々さんはお友達にさん付けするんですか?」
『し、しません、、(苦笑)
んーじゃあ、ゆうちゃんで!』
「ふふっ、じゃあ、、、なぁちゃん!」
『はい、よろしくお願いします!』
「あっ、敬語も無しだからね!!笑」
『そ、それは、おいおいと、、笑』
速攻で決まった、
"ゆうちゃん" "なぁちゃん"
というお互いの呼び方。
なんか、特別感あってうれしい。
たしかに、ずっと前からなぁちゃんの音楽は聞いていたけど
お話したのは今日が初めて。
それでも素の私で話せるのは、きっとなぁちゃんだから。
こんなに積極的になれたのも、早速わがままが出てしまったのも、
全部全部、なぁちゃんだったから。
記事にはいろいろ書かれてるけど、ただの "仲良しな友達" なんだから、
別に悪いことじゃないよね?