🍎目線。







水族館を出たらもう夕方でちょうど日が沈みそなときだった。



なぁちゃんは私の手を握ったまま海沿いを歩く。









「なぁちゃん、どこまで行くの?」





『んーあとちょっと!』





「この先に何かあったっけ?」





『あ!ナイスタイミングだ!ゆうちゃん海の方見て?』





「え、、うわぁ!!きれい!!!!」





『ふふっここ私のお気に入りの場所なんだ、誰かと一緒に来るのはゆうちゃんが初めて』





「そっか///よかったの?私と来ちゃって」





『ゆうちゃんとだから来たかったんだ!』





「なんかありがとう!その、うれしい///」





『ふふっゆうちゃん顔真っ赤だよ?』





「さ、寒いから///」





『じゃあ温めてあげる』





「えっ」







ギュッ







「なぁ、ちゃん?/////」





『ゆうちゃん、好きです』





「はい////」





『あの、聞きたいことがあって、、』











そう言ったなぁちゃんはほんの少し今までと雰囲気が違う。



ギュッて抱きしめられた状態でなぁちゃんが話すから



なぁちゃんに何を聞かれるのか余計にドキドキする。










「なぁ、ちゃん?」





『ゆうちゃんは、、その、女の子同士の恋愛ってどう思いますか?』





「私、恋愛自体をあまりしてこなかったから分からないけど、好きになった人なら性別なんて関係ないと思うよ?」





『ふふっそっか、、なんかよかった。』










なんとなく今じゃないかなって思う。



夕ご飯まで一緒に食べる約束してたから今言ってしまって



もし振られてしまったら一生忘れない最悪なクリスマスになるかもしれない。



それくらい私にとって人生で初めて本気で好きになったのがなぁちゃんだから。



でも、後悔したくないって美音たちみて思ったから。










「なぁちゃん、、私ね、、、なぁちゃんのこと好きです。////」





『えっ!!!!』








伝えたら驚いた声と一緒に突然なぁちゃんから離された。



さっきまでギューって抱きしめられてたから急に温かさが無くなって寂しくなる。








『ゆうちゃん、、その好きの意味って、、』





「もちろん、その、、恋愛として、です///」





『あー先越されたな』





「え、?」





『ゆうちゃん、もう伝わってると思うけど改めて大好きです!付き合ってくれませんか?』





「はい!!/////」








ギュッ








『ゆうちゃん、ありがとう!

本当は怖かったんだ、同性同士の恋愛をゆうちゃんがどう思うか分からなくてでも性別なんて関係ないって言ってくれて嬉しかった。』





「私も振られたらどうしよって不安だったけど、好きでいてくれてありがとう!」





『これで私達も恋人としてクリスマス過ごせるね?』





「ふふっだね?」





『ゆうちゃんが恋人か〜幸せだな〜』





「ゆうも幸せ!!!」





『これから、よろしくお願いします!!』





「はい!!!///」












海沿いで2人でギューってしてお互いの気持ちを伝えあって



たまに通り過ぎる人が私たちを見てるのが恥ずかしいけど



でもそれ以上に嬉しいと幸せが上回って2人だけの時間が流れる。



そんな幸せな時間を遮ったのは、、








グゥゥゥーーー








「え笑」





『あは笑』





「なぁちゃん!!笑」





『ごめんごめん!緊張してたからお腹すいちゃった笑』





「ふふっでもいいよ、私もお腹すいた!」





『じゃあ、今日の最終目的地行こっか?』





「え?」










今度は恋人繋ぎで2人で歩く。



そしてやって来たのは夜景が綺麗なレストラン。



出てくる料理も高級そうなものばかりで変に緊張しちゃう。










『ゆうちゃん、なんか緊張してる?』





「だって、、こんなお店来たことないもん!」





『大丈夫、ここ私の従兄弟がシェフしてるとこなんだ。そう思ったらちょっとは気楽になれる?笑』





「なれないよー!なぁちゃんと来てるってだけでも緊張するんだから!!」




『ごめんごめん笑 本当はここで私からしたら告白しようと思ってたからさ笑』





「ふふっ先越しちゃった?」





『越されました笑』










なぁちゃんとお話してたら少しずつ緊張も解れてきて



ご飯もたくさん食べれた。



出せる分は出すって言ったけど、恋人としての初デート・初クリスマスだよ?



って言われて結局なぁちゃんが全部払ってくれた。



ほんとに何でどうやって返したらいいか分からない。



でもこれからもずっと一緒に居れるんだから少しずつ返せばいいかな?










『ゆうちゃん、そんな申し訳なさそうな顔しないで?私の隣に居てくれるだけで嬉しいんだから!』





「それは私もだよ?」





『一緒だね?』





「うん、一緒!だからこれから少しずつ返します!」





『もーういいのに!笑』










なぁちゃんとこれからの話をしながら帰れるのがうれしい。



暗くなっちゃう前になぁちゃんもお家に帰って欲しいって思うけど



家まで送りたいって言ってくれたし、私もなぁちゃんと長く一緒にいたいからお願いした。














《あれ!奈々と村山ちゃんだ!》





〈どこどこ!あっほんとだ〜〉





「みおん、もぎさん!」





『2人も今帰り?』





〈はい!茂木さんが送ってくれるって//〉





《そっちもみたいだな笑 しっかり恋人繋ぎしちゃって!》





「え!!/////」





〈ほんとだ〜ゆいりもしかして!!!〉





「うん、なぁちゃんと付き合うことになりました!」





『私から告白したかったのに、ゆうちゃんに越されちゃったんだけどね笑』





《え!まじ!?何やってんだよ〜》





〈ゆいり意外とやるときはやるからな〜〉





「でもきっかけくれたのはなぁちゃんだよ?」





『ゆうちゃんかわいい!天使!』





《はいはい笑  んじゃあせっかくだし4人で帰る?》





〈ゆいりたちがいいなら!〉





『えぇ〜ゆうちゃんと二人っきりがいいな!』





「4人でもいいんじゃない?だってなぁちゃんとはこれからもずーっと一緒に居られるんだから!!」





『ゆうちゃん!!』





《こりゃ相当頑張らないと奈々は村山ちゃんに先越されてばっかになりそうだな笑》












クリスマスをきっかけに繋がった私たち。





この恋はまだ、始まったばかり。
















[完]





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終わり方が思ってた話を書けなかったですが、一応完結ということで。最後まで読んでくださりありがとうございます!