みんなでご飯を食べてると、研修医N先生がやってきた。
「ゆいちゃん、1才6か月おめでとう!!
これ、先生書いてみた!似てるかな~どうぞ!」
って1枚の色紙をくれた。
N先生と彼氏(同じ研修医)の合作だった。
ゆいは眠ったまま受け取った。
ほんとこの絵すごい♪♪
指しゃぶりをしたゆいちゃんマンがハピーと手をつないでる。
(ちなみにゆいちゃんマンはN先生のオリジナルキャラクター)
大好きなバイキンマンが花束をくれようとしてる。
ドキンちゃんがいろんな形の紙ふぶきをまいてる!
ジャムおじさんが作ってくれたケーキもすごく細かく描かれてる。
ろうそくは大きいのが1本。小さいのが6本。
ケーキの上のチョコにも「ゆいちゃん、1才6か月おめでとう」
ケーキのまわりも!
色紙の裏には、両方の先生のサイン入り。(笑)
残念なところが1つだけ・・・
ゆいは指しゃぶりは左手のみなんです!(細かっ)
N先生的には、ドキンちゃんがちょっとコワい感じになったみたい。(笑)
すごく感動した。
N先生は10月からゆいの担当になった。
もっともっとはやく会いたかった先生です!
今年の4月から、この病院の小児科医として働いてるはず!
きっと優しい先生だろうな~
この絵は仏壇の横の壁に飾ってます!!
ハピーケーキを切ってると、今日夜勤担当の看護師Yさん登場。
ケーキを食べて!と渡すと、休憩中にいただきますって喜んでくれた。
私も父ちゃんも、Yさんのこと話しやすくて優しくて、その日担当だったらうれしかった看護師さんの1人です!!
パーティーも終了。
お兄ちゃん夫婦は、「ゆいちゃん、また明日来るね」って帰って行った。
ゆい、父ちゃん、私3人になった。
家族水入らずの大切な時間のはずなのに、3人だけになると急に怖くなった。
3人で過ごせるこの時間は、もう当たり前ではなくなる・・・
12月2日に家に少し帰った後から、麻薬を増やしたので内服薬は中止になった。
もう飲めないから。
でも、この日までずっと薬も頑張って飲んだな。
薬飲むことくらい、しょうがないことと言えばそれまでだけど、これだって大変なことだと思う。
入院当初はほんと飲ませるのに苦労した。
吐かせてばっかりだった。
それがいつしか苦い薬だって、量の多い薬だって、嫌いな液体だって
自ら口を開けて飲めるようになった。
こんなことを今更ながらすごいなと思いながら、ゆいを見ていた。
もっともっとほめてやるべきだった・・・
全部全部当たり前になってた・・・
ゆいは時々目を開いては閉じる。
眠れないのか、眠りたくないのか・・・
酸素2リットルでSPO2は99。安定してる。
おしっこの量が少ないな・・・
今夜も父ちゃんは病室に泊まる。
深夜0時、喉のゴロゴロがひどい。
看護師Yさんに言って、奥には入れず、口の中だけ吸引してもらう。
抱っこして口を開けて、Yさんが口の中だけ吸引する。
途中ゆいは目を開き、「何してんだ!」って感じで細い吸引チューブを噛んだまま離さない。(笑)
「ゆいちゃん、上手!上手!」と言うと離す。
これを何度か繰り返す。
口の中だけじゃ意味ないかな・・・
その後しばらくして、また目を開いて口を動かしてるので、スポイドでお茶を飲ます。
昼と同じようにヨーグルトをスプーンでやってみるが、口に入れた瞬間目を閉じた。
ヨーグルトは少しの量だけど口に入ったまま。
慌てて吸引する。
私が吸引してみるが、口の中だけでも躊躇してしまう。
深夜2時過ぎ、酸素マスクをしててもSPO2が下がり警報音が鳴るようになる。
酸素を3リットルにしてみたり、SPO2が上がれば2リットルに戻したり、私は酸素も勝手につついてた。
(SPO2は92を切ったら苦しいと感じるみたいで、警報音が鳴るように設定されてた。)
心拍数は200を超えずっと警報音が鳴ってる。
私は、ゆいも見ていたと思うが、それ以上にモニターばかり見てたと思う。
ナースステーションにもゆいのモニター画面は映し出されてるので、看護師Yさんが頻繁に様子を見に来てくれる。
酸素4リットルにしてもSPO2が94くらいまでしか上がらなくなり、Yさんが当直のA先生を呼ぶ。
麻薬を少しだけ減らすことになった。
ゆいは一生懸命呼吸をし、熱もあるので汗びっしょりだった・・・
朝になるにつれ、呼吸状態は少し安定してくるが、目を開かなくなる。
苦しそうな息づかいだけが聞こえ、胸と肩が大きく動いてる。