不安定な夜(12/3) | 強いぞ!ゆいちゃんマン~未分化肉腫との戦い~

強いぞ!ゆいちゃんマン~未分化肉腫との戦い~

2010年2月、生後8か月のとき、未分化肉腫という聞いたこともない病気が発覚し,1才6か月で天国へ旅立ってしまった娘の入院生活を振り返ってブログを書いています。

みんなでご飯を食べてると、研修医N先生がやってきた。


「ゆいちゃん、1才6か月おめでとう!!

これ、先生書いてみた!似てるかな~どうぞ!


って1枚の色紙をくれた。

N先生と彼氏(同じ研修医)の合作だった。

ゆいは眠ったまま受け取った。


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ほんとこの絵すごい♪♪

指しゃぶりをしたゆいちゃんマンがハピーと手をつないでる。

(ちなみにゆいちゃんマンはN先生のオリジナルキャラクター)

大好きなバイキンマンが花束をくれようとしてる。

ドキンちゃんがいろんな形の紙ふぶきをまいてる!

ジャムおじさんが作ってくれたケーキもすごく細かく描かれてる。

ろうそくは大きいのが1本。小さいのが6本。

ケーキの上のチョコにも「ゆいちゃん、1才6か月おめでとう」

ケーキのまわりも!

色紙の裏には、両方の先生のサイン入り。(笑)

残念なところが1つだけ・・・

ゆいは指しゃぶりは左手のみなんです!(細かっ)

N先生的には、ドキンちゃんがちょっとコワい感じになったみたい。(笑)



すごく感動した。

N先生は10月からゆいの担当になった。

もっともっとはやく会いたかった先生です!

今年の4月から、この病院の小児科医として働いてるはず!

きっと優しい先生だろうな~

この絵は仏壇の横の壁に飾ってます!!


ハピーケーキを切ってると、今日夜勤担当の看護師Yさん登場。

ケーキを食べて!と渡すと、休憩中にいただきますって喜んでくれた。

私も父ちゃんも、Yさんのこと話しやすくて優しくて、その日担当だったらうれしかった看護師さんの1人です!!



パーティーも終了。

お兄ちゃん夫婦は、「ゆいちゃん、また明日来るね」って帰って行った。

ゆい、父ちゃん、私3人になった。

家族水入らずの大切な時間のはずなのに、3人だけになると急に怖くなった。

3人で過ごせるこの時間は、もう当たり前ではなくなる・・・



12月2日に家に少し帰った後から、麻薬を増やしたので内服薬は中止になった。

もう飲めないから。

でも、この日までずっと薬も頑張って飲んだな。

薬飲むことくらい、しょうがないことと言えばそれまでだけど、これだって大変なことだと思う。

入院当初はほんと飲ませるのに苦労した。

吐かせてばっかりだった。

それがいつしか苦い薬だって、量の多い薬だって、嫌いな液体だって

自ら口を開けて飲めるようになった。

こんなことを今更ながらすごいなと思いながら、ゆいを見ていた。

もっともっとほめてやるべきだった・・・

全部全部当たり前になってた・・・



ゆいは時々目を開いては閉じる。

眠れないのか、眠りたくないのか・・・

酸素2リットルでSPO2は99。安定してる。

おしっこの量が少ないな・・・



今夜も父ちゃんは病室に泊まる。

深夜0時、喉のゴロゴロがひどい。

看護師Yさんに言って、奥には入れず、口の中だけ吸引してもらう。

抱っこして口を開けて、Yさんが口の中だけ吸引する。

途中ゆいは目を開き、「何してんだ!」って感じで細い吸引チューブを噛んだまま離さない。(笑)

「ゆいちゃん、上手!上手!」と言うと離す。

これを何度か繰り返す。

口の中だけじゃ意味ないかな・・・



その後しばらくして、また目を開いて口を動かしてるので、スポイドでお茶を飲ます。

昼と同じようにヨーグルトをスプーンでやってみるが、口に入れた瞬間目を閉じた。

ヨーグルトは少しの量だけど口に入ったまま。

慌てて吸引する。

私が吸引してみるが、口の中だけでも躊躇してしまう。




深夜2時過ぎ、酸素マスクをしててもSPO2が下がり警報音が鳴るようになる。

酸素を3リットルにしてみたり、SPO2が上がれば2リットルに戻したり、私は酸素も勝手につついてた。

(SPO2は92を切ったら苦しいと感じるみたいで、警報音が鳴るように設定されてた。)

心拍数は200を超えずっと警報音が鳴ってる。

私は、ゆいも見ていたと思うが、それ以上にモニターばかり見てたと思う。

ナースステーションにもゆいのモニター画面は映し出されてるので、看護師Yさんが頻繁に様子を見に来てくれる。

酸素4リットルにしてもSPO2が94くらいまでしか上がらなくなり、Yさんが当直のA先生を呼ぶ。

麻薬を少しだけ減らすことになった。

ゆいは一生懸命呼吸をし、熱もあるので汗びっしょりだった・・・




朝になるにつれ、呼吸状態は少し安定してくるが、目を開かなくなる。

苦しそうな息づかいだけが聞こえ、胸と肩が大きく動いてる。