今後の予定と抗がん剤治療室 | 強いぞ!ゆいちゃんマン~未分化肉腫との戦い~

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2010年2月、生後8か月のとき、未分化肉腫という聞いたこともない病気が発覚し,1才6か月で天国へ旅立ってしまった娘の入院生活を振り返ってブログを書いています。

明日から抗がん剤治療をお願いした。


主治医T先生がすぐに予定表を作ってきてくれた。



IRS-Ⅲ repeat VAC療法


11月 9日 エンドキサン点滴 コスメゲン静注 オンコビン静注

11月10日 エンドキサン点滴

11月11日 エンドキサン点滴

11月12日

11月13日

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11月30日 エンドキサン点滴 コスメゲン静注 オンコビン静注

12月 1日 エンドキサン点滴

12月 2日 エンドキサン点滴



※抗がん剤は商品名で書いています。




3剤とも今まで使ったことのある抗がん剤。しかも投与量を少しだけ

少なくしている。


明日から治療開始して(3日間)その後状態を見て、大丈夫そうなら

退院することになった。

主治医T先生は、やたら退院を、家に帰ることをすすめる。

明日から始める治療も外来で行いたいみたいだった。

もちろん私も家に帰りたいが、なんでもいいからとりあえずという形で

家に帰ることはしたくなかった。

家に帰ることで、逆にゆいにしんどい目をさせるのではないか・・・

外来で抗がん剤治療を行うことが本当に大丈夫なのかも心配だった。

だから、今回の治療をして様子を見てから退院しようと思った。






私があまりにも外来での抗がん剤治療を心配しているので、T先生からこう提案があった。


「これから外来で治療する場合の部屋を見に行きませんか?

外来で治療することにいろいろ心配もあるでしょうから、認定看護師さんも一緒に案内してくれますので。」




ゆいと私、旦那、主治医T先生、研修医N先生でその部屋に行った。

優しい認定看護師さんが出迎えてくれた。

抗がん剤治療専門の認定看護師さんらしい。

私は、お尻の皮膚の時の認定看護師さんがすばらしかったので、認定看護師さんがいてくれるだけでホッとした。

ゆいは・・・いつものように睨み付け(笑)、見知らぬ場所に警戒していた。


「泣くかなー」


ジ――――


「ギリギリ泣かないかな。よかった。こんにちは。ゆいちゃん。」


ジ―――――――――


「人見知りする??」


いやいや、人見知りどころじゃないです・・・

「ゆい、握手は!」


もう、握手する元気もなかった・・・

ジ――――――――――――――――――――――


ひたすらまばたきもせず、認定看護師さんを睨み付けてる。(笑)







午後の時間だったからか、通院患者さんは何人かしかおられなかった。

ベッドが何台も並べられ、カーテンの仕切りがあるのみ。

ゆいはこの時輸血中で、点滴台に赤いパックをぶらさげてた。

それでもってツルツルのゆい。その他4名。

部屋に入るなり視線を感じた。

ベッドに横になってる患者さんは、やっぱりなんとなく元気がなく

暗い・・・

もちろん、こどもなんかいない・・・


ここで治療できるのだろうか・・・

ベッドにはもちろん柵などない。

ゆいは泣かない方だけど、大人よりはやっぱりうるさい。





私たちの心配を察してか、認定看護師さんが、


「ゆいちゃんはこちらに2つある個室のどちらかで治療していただこうと思ってます。ゆいちゃん、いっぱい人いたらびっくりするもんね~」



ゆいは睨み続けてる・・・



「ゆいちゃんはつかまり立ちするのかな?」


「はい」


「それなら柵付きのベッドがいいね。治療の時は小児科から借りてくるから。」



「小さい子も治療されてますか?」



「う~ん、今現在は中学生の子が一人かな。あと病気はちがうんだけど、抗がん剤を使用してる8か月の赤ちゃんもここで治療してるよ。」



それからその時いた看護師さん全員を紹介してくれた。

そして最後にこう言ってくれた。


「いろいろ心配はあると思うけど、先生も私たちもいるから大丈夫ですよ。」




今まで抗がん剤治療は、部屋に閉じこもって、先生がつないだ点滴が終わるのをただ待つだけだった。

入院してるから、何かあっても対応してもらえるという安心感もあった。

外来でも大丈夫そうだって思った。

でも、こんなことどうでもよかった。

この日以来、この部屋に来ることも、認定看護師さんに会うこともなかった・・・