今日から、二十四節気「穀雨」の末候「牡丹華(ぼたんはなさく)」(十八候/七十二候)(4/30~5/4)に入ります。暦の上では、読んで字の如し、ゴージャスな花の女王といわれる牡丹の大きな花が咲き、美しく咲き誇る頃となります。季節の巡りは、いよいよ晩春から初夏を迎え、野の草花や鳥などを含め、目に映る自然の風景も心なしか一歩づつ本格的な夏に近づいているように感じます。

 鳥界では、今まさに春の「渡り」シーズンのピークを迎えています。一方、所によっては早くも本格的な夏の到来を告げるオオヨシキリやセッカなどが確認されているようです。

 ここしばらく訪れなかった、今もわずかに里山の原風景が残る田園地帯に足を運んでみました。まず目に飛び込んできたのは、冬場にすっかり刈り込まれた清流の葦が青々と茂り、すでに川面を覆うばかりとなっていました。田んぼもところどころ代かきや畦塗りを終え、田植えを待つばかりで、草刈り作業や”島”(田園の中にある畑)では、夏野菜の植え付けの作業に追われていました。これから田んぼに水が入り、代かきがはじまり、農作業の繁忙期である田植えシーズンを迎えます。

 

 

 農道を歩いていると微かにヒクイナの鳴き声がしました。しばらくして、昨年の営巣地の草むらから1羽のヒクイナが飛び出してきました。今年も繁殖から子育てまでの観察が期待できそうです。

 

ヒクイナ