ヒクイナ

 

 あの小さな体で、ほぼ胸の高さ程の深さもある田んぼの用排水路をどのようにして抜け出し、地上の野に出てくるのか、いつも疑問に思っていました。ところが、飛翔能力にたけているとは到底思えない羽を使って、いともたやすく用排水路のコンクリートの壁を身軽にヒョイと飛び越え、突然目の前の用排水路の淵の野に現れたのには正直驚きました。イタチなどの天敵から自らの身を守るため、ちょっとした気配を察知する能力といい、すばやい身のこなしといい、あらためてその能力の高さや生きる力に感心しました。