7/31 古民家再生日誌 48 | 住まいと暮らしとお陽さまと

住まいと暮らしとお陽さまと

日々の暮らしに朝陽のようなすがすがしさ、夕日のような温かさを感じる住まいを作りたい。
建築士として日々思い、感じることを綴ります。

那市高遠町の茅葺き古民家の再生を

2024年6月7日よりスタートしました。

古民家を残したい、古民家で暮らしたい

そんなかたの参考に……

そして、こんなときもあったなぁと

振り替えるための日誌です。

 
7月31日(水) 晴天

産業廃棄物として稲作の苗代のトレイや、
屋根裏に敷かれていたブルーシートなど、
廃プラスチック類を回収していただきました。

鉄の箱に約半分。
体積で処分費用が決まるので朝イチバンに
この箱の中に入って、踏み踏みして圧縮。


この鉄の箱はお昼過ぎに青年が
空の箱と交換してくれた。



恒例の床板剥がしの前に、
通り土間からの下駄箱兼踏み板を外す。



引戸を外し、
底板を上げると……

またしてもトウモロコシの芯やクルミの殻、
落とし物……





こんな狭くて暗いとこで食べて、
嫌にならへんのやなぁ。

人との違いに改めて感じるなぁ。

側板(がわいた、横の支え板)を外して、
敷居を外そうとじっくりみると……

おっ!
これは追っ掛け大栓継ぎ?
じゃなくて、金輪継ぎやなー!


教科書や図解でみた伝統の継ぎ手を発見。
継ぎ手を外したくなったけど、
それに時間を取ってる場合ではないので、
継ぎ手の横をノコで切る。

踏み板を外して、
動物の食べ散らかしを片付ける。

踏み板の裏は地下の縦ムロの天井になるんやけど、そこには流木が落ちている。

よいしょと手を伸ばして流木を……

ひょぇーーーーーーっ!
アセアセアセアセアセアセアセアセアセアセ

流木ちゃうやん!

縦ムロでお亡くなりになっていた猫ちゃんの
伴侶?親?子供?

骨と皮になった猫ちゃんだった……

木材にはない流線型だったので、
流木と思った……

ひまわりや畑のお花のお布団をかけて、
コンポストの片隅に……

人が住まなくても、動物、昆虫たちの人生が
ここにあったんやなぁ。。。

ボランティアさん(妹)の屋根裏掃除も終わり、
さっぱりと爽やかになった茅葺きさん。



梁のほこりも掃いてくれました!
(現場リーダーの指示によるニヤリ)



ここでいろんな人が過ごす日が楽しみやなぁ。

明日もがんばがんば!


一級建築士 池田 祐実英