32年間勤めたハウスメーカーを辞めて、
関西から長野県伊那市の茅葺き古民家に
移住(予定)
建築士事務所開設と宿泊できる
場所づくりに向けて邁進中です。
今日は趣味の糸紡ぎのこと。
以前、中学校の家庭科の授業の一環で
糸紡ぎ・出前講座をさせてもらったときのこと。
糸紡ぎの実技をしながら、
こうやって、ヨリ(撚り)がここまで来たら
すぅーーーと引っ張って…
と、言うと
ヨリってなんですか~?
と、聞かれて説明にまごまごしてしまった。
そこで改めて知ったことがあって、
撚りを戻す、という表現。
夫婦が別居したけど撚りを戻して
また一緒に暮らすことにした。
と、いうように使われるから、
別々になったものが一つになることを
撚りが戻る、と思ってた。
それが全然違うんかったんよね~
糸って繊維を捩じって絡ませて
糸にするんやけど、
その捩じり方(撚り方)で
出来上がる糸も変わる。
きつーく撚った糸を強撚糸(きょうねんし)、
ふわーっと撚った糸を甘撚り糸(あまよりいと)と言って、
糸と一口に言っても多種多様。
それで、
撚りを戻すっていうのは、
ねじれを戻す、絡みをほどく、
ってことだから、
別れたものがくっつくことではなくて、
絡んだものがほどけてふわ~っとなること。
この歳になるまで、
まったく理解していないかった!
春分の日を前に糸紡ぎのモロモロを
整理していたら、
紡ぎ始めたころの失敗の残骸が出てきた。
撚り過ぎて固く締まった部分と、
撚りが甘くてフワフワ部分が混じっている。
締まりすぎたところを取り除いて、
フワフワに再生できるとこだけを残した
締まりすぎた糸は庭のコンポストに
入れて土に戻ってもらう。
まとめて捨ててしまっても
困らないほど実綿はあるんやけど、
まだ使えるものをポイっと捨てることに
抵抗がある。
ワタシも好きねぇ…
と細々とした作業をしながら
ふっと笑ってしまった。
昔なら、貧乏性と言われるかな。
一級建築士 池田 祐実英
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