お風呂で今日の出来事を思い返して、また一人でニヤけた。
何故気付かなかったんだろうと思ってしまうほど私は優希が好きになっていた。
無意識のうちに唇を触ってしまう。
まるで今日の出来事が信じられないかのように。実際、まだ少し信じられないけど。
そんな風に彼のことをずっと考えていたものだから自分の部屋に戻った時、幻覚でも見てるのかと思った。
「よっ!」
言ってることは陽気な感じなのに、目は優しくて鼓動が速くなる。
「なんでいるの?」
「聞きたいことがあってさ。」
そう言うと聞き返す前にそっと抱きしめられる。
「俺のこと、どう思ってる?」
なんて耳元で聞いてくるものだから全身が熱くなる。わかってなきゃ、こんな風に聞かないでしょ。普通。
「ねぇ。聞いてる?」
唇をさらに耳に押し付けて話す。
くすぐったくて逃げようとすると逃げさせまいとするように回す腕の力が強くなる。
「大好き……だよ。」
「聞こえない。」
本当は聞こえているとはわかっていながらも彼の声に逆らえなかった。
「大好き、だよ。」
こんどはちゃんと彼の目を見て言った。
少し染まった頬。自分が言わせたくせに。
幸せだった。凄く、凄く。それは嘘じゃない。ただ、少し先の未来のことを思うと切なかった。
まだ彼には伝えていなかったけれど、もしかしたら君は気づいていたのかもしれない。