そして、ビックバンが訪れます。それは「合同の証明」のときのこと。
Aさん「数学じゃないみたい。」
私「今までのやってきたものから考えるとそうだね。でも、これが本当の数学だよ。色んな条件から必要なものだけを使って正しいことを伝えること。1つの問題にいくつもの解き方があるっていうのも面白いかな」
Aさん「どれも同じ書き方だね。」
私「いいところに気づいたね。じゃあ、これはできるかな?」
Aさん「なにこれ?ムズいよ。え~と、、、」
時間はかかったけれど、自力で解いた。
私😲「これ、相当難しいよ。これができるなら60点以上も狙えるよ。」
Aさん「☺️」
―2学期の期末テストを受けたあと―
私「どうだった?」
Aさん「全部埋めたけど、できなかったのがいくつかあった。」
私「どんな問題か覚えてる?」
この頃には正確に問題を覚えて、どこまで分かって、どこからがわからなかったのかを説明できるようになっていました。
私「これは、視点を変えないとね。直角三角形があるときには書かれていない円を意識するといいよ。」
Aさん「あっ!じゃあ、こうなるわ!面白い問題だね。」
「悔しい」とか「難しい」ではなく、「面白い」って勉強の根幹だとおもいませんか?知的好奇心を刺激するってこういうことなんでしょうね。
―結果―
泣きながら、塾に来たAさん。だけど、私は心配していない。これまでの楽しく勉強している姿をしっているから。
私「どうした?見せてくれないの?」
言葉にならないようで、クチャクチャのテストを渡された。
86点
思わず抱き締めた。私よりも大きな体の子を。
それからのAさんは、がんばった。
英語、社会、理科はこれまでの積み残しがたくさんあったから、受験にはすべてをこなすことはできなかったけれど、それでも、中堅層の公立高校に進学した。いい顔して、、、
―後日談―
私「そういえば、ピアスをしなくなったね。」
Aさん「勉強でも人に見てもらえるようになったから。もう要らない。先生、気づかせてくれて、ありがとう。」
私「Aさんのことは忘れない。これからの子たちの励みになるよ。私こそ、たくさん教えてもらったよ。ありがとう。握手してもらえるかな。」