思い | ラピュタをさがして

ラピュタをさがして

宝塚のこと。
気ままに。
自由に。

ずいぶんと寒くなってきました
昨日11月11日は
ポッキーの日らしいですね

月組では海乃さんの復帰のお知らせがお月様
月組さんが
東京公演を頑張られていること
タカラヅカの舞台を繋いでいる
ということが嬉しいです虹

そして、11月10日に
雪組の休演者情報がありました
今回の公演をどうされるだろうと
思っていましたが、
宝塚・東京と休演されることになりましたね
充分な休養を取った上で
納得して
また、舞台で拝見できると信じています
ご本人の気持ちはわかりませんが、
舞踊会に出演されたことは
私は今でも良かったと思っています




そして同日、東京都内の厚生労働省で
亡くなった宙組生の
遺族の方の代理人弁護士の
記者会見がありました

11月11日夜中には
タカラヅカHP上で
劇団から近日中に調査結果を報告するとの
お知らせがアップされていました

遺族と劇団の話し合いが
しっかり進みますように

同時に
依然、何も確定していないし
遺族が望んでいるわけじゃないのに、
この記者会見の内容が
外野の第三者にも関わらず
ネット上で名指し批判・糾弾をする人たちを
助長させてしまっている現状、
それらの人たちが自分の言動の大義名分に
遺族の訴えを利用している現状を見ると
情けないな
と思わざるおえません


各社新聞、テレビの情報より
会見では
今までも感じていた宝塚歌劇団員の
過重労働の実態が
訴えのひとつとなっていました

『8月31日から1カ月の総労働時間は437時間
そのうち時間外労働が277時間
実質1ヶ月半の連続勤務
帰宅後も書類作成などもあり
睡眠時間は3時間程度が続いていた』

1日も休むことなく
1ヶ月半の間、睡眠時間3時間…
そのままが完全な事実なら
正常な判断能力がなくなり
追い詰められて当然の状態です
ほんとうに
つらさも自覚できない程でしょうね…
この状況を容認していた劇団
それがいつものことなのでしょうか…
監督不履行といわれても仕方がない
もちろん
一緒にいた上級生、同僚
すべてに言えますが、
やはり管理者が気をつけて
是正するしかないはず
特に芸事の世界であるタカラヅカでは
何ごとも
限界があって無いようなところがあって
見過ごされがちなのではと思います

だけど、ほんとうに
お互いへの思いやりが必要ですね…
他者を思いやる余裕は
無かったのかな…


正直、これまでに漏れ聞いた
過重労働も
演出家等のパワハラも
クリエイトな職場である以上
通常の職場とは比べることが難しいと
今まで思ってきましたし
今も思っています
通常の職場とは?ってなりますが。

何か創り出す時
それに締め切りがある時
提供する先に受け手がいる場合

締め切り前は
食事も睡眠も生活の何もかもおざなりになり
納得するまで
仕上げるまで
タイムリミットが来るまで
ひたすらやるしかない
そういう生活状態は嫌だけど、
中途半端なモノを渡すのは
それ以上に嫌。
それ以前に中途半端も何も
なんとか期限までに
カタチにするのもギリギリ。
もっと前から準備するべき
時間が足りない、それもある。
でも、ロボットじゃないし
事務仕事でもないから、
カタチになるのがいつなのか
どのタイミングなのかは
正確にはわからない

そういう状態
タカラヅカでもあるんじゃないかな

そして、
やっぱり舞台は集団芸術なんですよね…
作曲、絵画、彫刻、小説etc
ほとんどの創作物って
すべて自分がやるんですね
もちろん、創作中に
ひとりで出来ないことはあれど。
だから、
出来ないのは自分のせい
作品がポンコツなのは
すべて自分の才能、努力が至らないから。
だから、責めるのは自分しかない。

でも、舞台は少し違って…
タカラヅカでは
脚本・演出を一人の先生が
担うことが多いけれど、
でも、
役者、衣装、大道具、小道具、照明、振付etc
いろんな人が関わっていて
一人で創り上げられるものは何もない
でも、先生の作品へのイメージは
大なり小なりやっぱりあるでしょう。
作品イメージ、
こうじゃないとっていうものが強いと
それぞれの担当者へのダメ出しは
多くなりますよね…
特に役者は舞台上の要ですから
その表現が
先生のイメージの最低限のレベルに
到達してなければ、
ダメ出しのオンパレードになるでしょう。
妥協出来ればいいんですけどね、
自分が舞台に立てるわけじゃないんだし。
でも、『そうじゃないんだっ!』
って思ってしまうのは
ある意味仕方がない部分もあるなぁと
思うのです。
そして、目処もなく締め切りが迫ってくれば
焦りでいっぱいになる

きっと、長年携わり
いろんな経験をされた先生は
自分のイメージに固執しすぎない
あるいは上手く指導できる
スキルも身に着けられている可能性が
高いような気もします

そして、先生方だけでなく
芸を長年磨いてきた上級生も
下級生のアラが気になるのでしょうし
まとめる立場なら
まとめるように先生等から言われもするでしょうし
それを上手く指導するには
別のスキルが必要なのだと思います

だから、管理者が
組子の上級生から下級生まで
そして先生方を含めたスタッフを見守り
管理することが必要なのだと思います
言うは易しではありますが。
それでも、管理者として権力を行使するなら
義務も発生しますよね
そこには
パワハラにならないように
教育していく義務も
含まれるのではないでしょうか。
パワハラの加害者でなくても
何がパワハラで
何が指導の範疇か
瞬間的に判断するのは難しい時もある
今まで普通にしていたことは、
何がダメなのかの境目を伝え
理解させなければ。

パワハラしている本人を
擁護するわけじゃありません
はっきり言って
罵倒する言葉、言い方
悪口、人格否定の言葉などは
指導するのに意味のない
不要な言葉ですし
ただ相手を傷つける言葉は
指導とは言えません
それが普通だと感じていて
まわりも容認していたなら
悲しいけど
今からでも教育し直すしかない。
そして、自覚のあるなしに関わらず
パワハラをしていたなら
それが相手を追い詰めたなら
反省し、謝罪するべきです
たとえ当事者だけの責任ではなく
今まで綿々と続いてきた
悪習の結果だとしても


話は少しずれてしまいましたが、
記者会見で引っかかったことがあります
亡くなられた宙組生が
新人公演の長として
こなしていた業務の中に、
『…演出家の補佐、役柄配置の決定、シナリオ作成…』
という記載がありました
どう考えても
宝塚歌劇団という
ある程度大きな劇団での
役者がやる仕事とは思えない

いつもそうなのかもしれません
でも、それは演出家や助手、
スタッフの仕事ではないでしょうか。
もちろん、いろんな視点を持つことは
いい経験ではありますが、
過重労働が問題になるほど忙しいのに
わざわざ役者以外の経験を
させる必要があるとは思えません。
そして、もしどうしてもさせるなら
その人を権限があるものとして
他のメンバーにわからせるのは
仕事を振った演出家?管理者?の責務です
本公演・新人公演と
多忙を極める人たちに
本来業務以外も押し付けているようにしか
感じられません。

今回、長の期が2人だけだったことが
重要ポイントとして
取り上げられています
通常は5〜8人くらいいるのでしょうか??
でも、これまでだってその時々で
長の期の人数は違うはず
だいたい長の期までは
全員在籍していることが多かったのかな?
人数が違っても
少ない人数で
同じ仕事をしなければならないということに
なっているのでしょうか…
下級生にも仕事振るなり
権限ある人
スタッフや管理者による采配が
必要だと思います


それでも、新人公演は下級生にとって
やはり貴重な経験だと思います
おかしなところは直して
下級生が経験を積めるように
新人公演は継続していって欲しいです

これから予定されている公演も
予定通り幕が上がることを祈っています


【遺族の訴えの概要】

◯常軌を逸した長時間労働により、娘を極度の疲労状態におきながら、これを見て見ぬふりをしてきた劇団が、その責任を認め謝罪すること

◯指導などという言葉では言い逃れ出来ないパワハラを行った上級生が、その責任を認め謝罪すること



【雪組公演の休演者】

一禾 あお(102期 研8)   全日程休演 

代役『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』 

シャーロック・ホームズ004(水夫) 

一禾 あお → 紀城 ゆりや(105期 研5)

シャーロック・ホームズ006(馬丁)

紀城 ゆりや → 絢斗 しおん(104期 研6)

シャーロック・ホームズ010(船長)

絢斗 しおん → 苑利 香輝(108期 研2)


※代役にともない、配役名を次の通り変更

・シャーロック・ホームズ007(船長)→シャーロック・ホームズ010(船長)

・シャーロック・ホームズ008(物乞い)→シャーロック・ホームズ007(物乞い)

・シャーロック・ホームズ009(司祭)→シャーロック・ホームズ008(司祭) 

・シャーロック・ホームズ010(配管工)→シャーロック・ホームズ009(配管工)