梅田芸術劇場で公演中の
『ドン・ジュアン』
観劇してきました
ネタバレ気にしてませんので注意
久しぶりの真彩ちゃん
退団後、初舞台とはいえ
変わらない輝きとキュートさでした
タカラジェンヌは
特別なメイク法なのか?と
改めて思うほど
確かにタカラヅカの舞台メイクは
特別なんだろうけど…??
オペラで確認したけど
まわりにくらべて
宝塚のショー仕様の
コッテリメイクでもないのに
真彩ちゃんのプリンセス感が
際立ってキラッキラして見えました
ほんとにキラッキラしてた
藤ヶ谷さんに
ディズニー世界から飛び出してきた
と言われたのもお世辞ではないですね
歌声は予想を裏切らない
美しい自在な歌声
ソロも素敵でしたし、
ドン・ジュアンとのデュエットも
さすが誰とでも合わせられる真彩ちゃん
藤ヶ谷さんの甘い歌声と
素敵なハーモニーになっていました
真彩ちゃんの歌声
いつまでも聴いていたくなる歌声
華やかではないけど
紫色と灰色系カーキの衣装が
真彩ちゃんの華奢さを引き立てるようで
ラフそうなポニーテールも似合っていました
そんな服装をした
彫刻家として作品を追求する
芸術家肌のマリアが
真彩ちゃんにピッタリ重なって見えました
お腹出し白色衣装は
細〜って思ったけれど、
腹筋!!ってなりました
藤ヶ谷さんは長身でお顔が小さく
頭身が素晴らしく
色男が似合っていました
ドン・ジュアンの退廃的な生き様が
悪というよりリアルな
モテる男性像として成立していて自然
物語としては
悪の部分がもっと感じられる方が
“人としての大切なものを知らない”
“人とはいえない”
”愛のせいで死ぬという呪いに取り憑かれる”
という話の筋に納得感が出る気がしますが…
正直序盤は
似合ってはいるけど
(演技とかの面で)
いいも悪いもないなって感じでしたが…
だんだんと動きがでてきて
甘い歌声がピタリとハマり
数々の女たちを虜にした
リアリティが出ていました
一番良いなと思ったのは
ラファエルとの決闘シーン
ふたりの剣捌きに迫力があって
さすがリアルメンズって思いました
ほんとにカッコ良かったです!
ラファエルは歌声が素敵でしたね
礼さんを思わせる
強い体幹と強い歌声で
控えめで声は張り上げないけれど、
どんな場面も平然と歌われていて
驚きました
パンフレットの写真より
若干三枚目の役作りで
カッコ良さは控えめでしたね
役柄にはピッタリかな?
ドン・カルロは真面目な紳士
ソロで歌う場面が多く
歌も安心感がありました
役作りはクセがなくて
ノーマルな感じ
イザベルは春野さん
生の舞台は初めて拝見しました
やはり歌声がとても素敵
大人の女イザベルの雰囲気が似合っていて
目を引きました
そして、さすが元宝塚トップなのか
一幕で初めてイザベルが目立つシーンで
オペラを向けると
バチっと視線が飛んできました
いえ、すごく離れているので
私に個人的にではもちろんありません
でも、ほかの方はオペラを向けても
視線が飛んでくることはないので
その違いを強く感じました
視線が飛んでくる方が
やっぱり嬉しいですね
アンダルシアの美女は
黒色の露出度が若干高めの衣装に
黒光りするおかっぱ頭で
エジプトの踊り子のようでした
衣装が地味で
イメージとかなり違いましたが
ダンスがとても美しくて
メインの役としての登場シーン以外にも
バックでソロで踊ったりもしていて
とても観ごたえがありました
ただちょっと妖艶な魔女っぽかったけど…
個人的には
もっと華やかな美女に作ってもらった方が
イメージに合うなと思いました
酒場でのドン・ジュアンとの出逢いとか
エルヴィラとの対峙とかのイメージから…
エルヴィラは
役柄がもと修道女?で地味な女
かつ、ドン・ジュアンに振られて
ひつこく追いかけるってイメージに
ピッタリなのかもしれないけれども…
地味な印象…
登場した時はいい感じと思ったんですが、
一幕終盤〜二幕中盤が
いろいろ…
歌いにくそうで
動きにくそうで…
演技も…
最後の方は歌声も綺麗だったので
音域とかがあってなかったのかな…
こんなこと言っても仕方がないけれど
エルヴィラをはじめ、
ほとんどの役の方が
衣装が一着きりでした??
まぁ衣装が全てではないけど、
観劇代が高いので
その割にお金使ってないのね…って
思ってしまうんですよね…
舞台は衣装ではない!って言われそう
舞台セットは
アンダルシアの荒れた大地とか
酒場とか
対照的じゃない造りとか
平板でなくて
雰囲気が良かったです♪
天井から吊るされた布の演出とかも
うまいなという感じ
そして、物語、演出ですが…
プロローグの導入は雰囲気も良く
引き込むものがあったし、
二幕中盤以降はテンポ良く
納得感もあって良かったけれど、
それ以外
特に一幕中盤以降
私は中弛みが辛かった
観ようと思ってるので
寝たりはしなかったけれど…
もし、再度再演するなら
再考した方がよい…かな…
偉そうですいません
何度かあった
天井から吊るされた布のシーンも
2回目は絶賛中弛み中で…
なんだろう…
亡霊とのやりとりの
ドン・ジュアンの内面のシーンが
いまいちでした
亡霊は動きが面白いし
迫力があってとても良かったですが、
そもそもの
亡霊の取り憑き具合や問答を通して、
ドン・ジュアンの性格、本質や
内面の変化が表現されていくはずなのに、
それがいまいち伝わってこなくて、
舞台を通してこちら側が受け取るものが
モヤモヤ曖昧で
しかもそんな状態が長くて
そのせいで睡魔が来る感じ…
終盤でやっと方向性が伝わってきたけど…
こんなに内面の描写が中弛みするなら
エルヴィラとの修道院での出逢いを
付け足した方が良いのでは?
修道女だったエルヴィラを誘惑して
あっさり捨てたシーンとか
さらに、騎士団長の娘を誘惑する様子を
もっとはっきり描くとかしたら
ドン・ジュアンの非道な性格がよりわかるし
エルヴィラの心情にも納得感が
さらに高まると思うんですよね…
エルヴィラは妻だって言ってるけど、
なんなのか分かりにくいんです
思い込んでるだけ?
結婚した?
とりあえず誘惑されて
関係を結んだんだろうけど…
目覚めたらいなかったのよね…?
なんとなくわかるけど、
もっとはっきりわかる方がよいな
たぶん、ドン・ジュアンの非道さとか
人としての欠落した部分が
わかりやすい方が
最後の決闘のシーンで
自らの死を選ぶドン・ジュアンの決意が
感動的に浮かび上がるし、
亡霊との問答にも
切迫したものを感じると思うの…
また、文句ばかり書いてしまった…
ドン・ルイ・テノリオは風格があり
でも目立ちすぎず
雰囲気に真実味があって
張り上げるわけではないのに
セリフ回しが印象的でした
騎士団長も
印象深く目立ちすぎず
で、亡霊になってからのインパクトが強!
見た目は宝塚版も映像で見た時
なかなかびっくりしたから
それをさらにインパクトを強めたって感じ
それに加えて
動きがコミカルというか
おかしみがあって
ちょっと現代劇っぽくもありました
騎士団のダンスがやっぱり迫力ありましたね
今から戦いに行く感じが
時代感もありながら
でもちょっと現代的で(衣装とか?)
面白かったです
前に観た『ラ・マンチャの男』でも
そんな雰囲気を感じた気もするので
騎士のいる時代のスペインを表すと
こんな感じなのかな
プロローグから出てくる
赤色の女たちや
酒場の女たちのダンスも
迫力があって綺麗でした
あ、そして書くのを忘れそうでしたが!
二幕終盤の音響…
2階の端だったからですか?
洞窟の中のような反響音が聞こえてきて
邪魔でした…
歌声は別で聴こえてきて…
まぁ、真彩ちゃんの歌声は
はっきり聴こえましたけれどね、
一瞬、反響音わざと?って思ったけれど…
そんなわけないですよね?
梅芸の音響はいいと思ったことないけど、
今回は
?!って思ってしまいました
なんとかしてください〜
文句を結構書いてしまいましたが
真彩ちゃんをまた舞台で観れて嬉しかったし
ほかのキャストの方々も素敵でした
ラスト
ボトッ、ボトッ、ボトッ
と唐突に堕ちてくる薔薇の花
からの
バ、ッッサーの大量の真っ赤な花弁
先生、ロマンチスト?
私はワンスを思い出してしまった
望海さんっ🥀
宝塚版は映像のみ視聴していますが
だいぶ前で
記憶力が悪いので結構忘れています
宝塚版『ドン・ジュアン』も
また見返してみたいな
ミュージカル
『DON JUAN(ドン・ジュアン)』
作詞・作曲 フェリックス・グレイ
潤色・演出 生田大和(宝塚歌劇団)
ドン・ジュアン 藤ヶ谷太輔
マリア 真彩希帆
ラファエル 平間壮一
ドン・カルロ 上口耕平
ドン・ルイ・テノリオ 鶴見辰吾
騎士団長/亡霊 吉野圭吾
イザベル 春野寿美礼
アンダルシアの美女 上野水香
エルヴィラ 天翔愛
アンダルシアの酒場の男たち・女たち
騎士団員、戦場の男たち
赤色衣装の女ダンサー
一条俊輝、伊藤寛真、風間無限、鹿糠友和、仙名立宗、西岡寛修、西田健二、宮垣祐也、山野 光、弓野梨佳、小石川茉莉愛、島田友愛、鈴木百花、谷須美子、則松亜海、花岡麻里名、平井琴望、松島 蘭(五十音順)
音楽監督・編曲 太田 健(宝塚歌劇団)
美術 松井るみ
照明 笠原俊幸
音響 大坪正仁
振付桜木涼介/大石裕香/佐藤浩希
擬闘 栗原直樹
衣裳 有村 淳(宝塚歌劇団)
ヘアメイク 岡田智江(Studio AD)
映像 西田 淳(Drill-inc.)
歌唱指導 山川高風/やまぐちあきこ
稽古ピアノ 太田裕子 森本夏生
サウンドプログラマー 上田秀夫
録音コーディネート 新音楽協会
演出助手 坂本聖子 藤田知礼
舞台監督 中西輝彦
協力 宝塚歌劇団
企画・制作 梅田芸術劇場