チェン・ジャンホン氏の絵本 | 水脈のブログ

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読みきかせ記録(絵本等の紹介)と、自分の心に生じた想いや、刻まれた記憶を思いつくままに綴っています。
当ブログ開設当初から好きだった東方神起やジェジュン、ユンジェに関して。そして、2021年以降は、防弾少年団(バンタン:BTS)のことに、思いを馳せることも。

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今日(21日)から、夏休み
という小・中学校が多いのではないでしょうか。

小学校での「読みきかせ」
今学期はすでに、終了していますが、
2学期の予定も、すでに組まれています。
最初に私が担当するのは、
6年生のクラスの予定です。

そんなわけで、
先日、久しぶりに、
隣市の児童図書・絵本専門店へ出かけ、
店主のTさん
(お店の経営だけでなく、
店内で、定例のお話会を開催されている他、
地域の保育所・小学校・中学校・児童センター等
20年以上、読みきかせを継続されている
絵本のスペシャリスト)と、
小学校高学年向きのオススメ絵本等について、
語り合ってきました。

今回話題となったのが、
チェン・ジャンホン(平岡敦 訳)
の絵本。

チェン・ジャンホン(陳・江洪)氏は、
現在パリに移住されているそうですが、
生まれは中国で、
北京の美術学校で学ばれ、
絵本の画も、
中国の伝統的水墨画の手法で描かれています。

画を一目見ればわかりますが、
墨の黒はとても力強く、
岩や木が重量感を持って迫ってきます。
そして、人物の表情、
特に、目力がハンパなく、スゴイ!!
表紙・裏表紙、見返しの絵も、
隅々まで、
しっかり開いて、見てほしいです。

日本では、徳間書店から
2007年6月30日に発行された
『ウェン王子とトラ』
が最初の作品です。

その後、
『この世でいちばん すばらしい馬』
『ハスの花の精リアン』
『ロンと海からきた漁師』
と次々に刊行され、
最新刊は、
今年2016年6月30日に発行された
『小さなサンと天の竜』
です。

今、読みきかせボランティアとして
参加している小学校では、1学期に、
『ウェン王子とトラ』を、
また、以前、入らせていただいていた中学校では、
『この世でいちばんすばらしい馬』を
持ちネタ(?)にされていた
スタッフの方がいらっしゃいました。

Tさんが関わっている小学校でも、
最近、
『ウェン王子とトラ』を読まれた方があったとか。
Tさんご自身も、
その様子をご覧になったそうですが、
Tさん曰く、
「この絵本は、やっぱり、
   男の人に読んでもらった方が、
   合っていると思った。」

私は、実際に読まれているところを
拝見したわけではありませんが、
読み手と絵本との相性、
声の質との向き、不向き
というものは、
やはりあります。

ご家庭で、子どもに読む場合は、
なんでもアリですけれど、
公の場での「読みきかせ」となると、
考慮が必要でしょう。
自分が “好きな本” を読む
というのは基本です。
(嫌いな本や、よくわからない本を
しかたなく読んでいたら、
そのイヤイヤ感が、
聞き手に伝わってしまいますよね。)
「読みきかせ」の経験値が上がれば、
それだけでなく、
自分のキャラに合ってるか?
という選書のしかたも、
重要なことですよね。

自分自身で、
どんな本が合っているかわからない方は、
読みきかせのスタッフどうしで、
読み合って、
他の方が読まれるのを聞いたり、
聞いてもらったりして、
自分の声や、キャラに合った本を知るのも、
大切なことでしょう。

チェン・ジャンホン氏の絵本は、
その画のとおり、
どの作品のストーリーも骨太です。
必ずしも、男性がいい
というわけではないと思いますが、
確かに、
華奢な女性が、
高い声や、かわいらしい声で読むと、
聴き手に、絵本から受けるイメージとの
違和感を感じさせてしまう
かもしれません。

それに、
徳間書店から発行されているこの絵本は、
サイズがかなり大きく、
お話も、そこそこ長い(約10分)ので、
絵本を、ぐらつかないように、
しっかり固定して、
片手で支え続けることは、
筋力の弱い方にとっては、意外に大変です。
(私も、絵本を支えられるよう、
ダンベルで、筋トレを続けています (*^ー^)ノ
元々、華奢でもないし…f^_^;)


チェン・ジャンホン氏の絵本は、
以前から読んでみたくて、
ハロウィンのころなら
『ロンと海からきた漁師』もいいかも…
と思っていますが、
(海に漁に出た少年「ロン」が、
「ガイコツ」を釣り上げてしまうのです!?)
「女性が読むとしたら、
  5冊の中では、
『ハスの花の精リアン』かな」
というTさんのオススメに従い、
9月は、
『リアン』を読もうかな。
(本当は、「ハスの花」だから、
7月、まさに今でしょ!)

どちらにしても、
下準備で、しっかり読みこまないと、
チェン・ジャンホン氏の作品とは、
がっぷり四つに組めませんよね。