読み聞かせ[中学校]2年生(1月) | 水脈のブログ

水脈のブログ

読みきかせ記録(絵本等の紹介)と、自分の心に生じた想いや、刻まれた記憶を思いつくままに綴っています。
当ブログ開設当初から好きだった東方神起やジェジュン、ユンジェに関して。そして、2021年以降は、防弾少年団(バンタン:BTS)のことに、思いを馳せることも。

A tree is known by its fruit.

  木はその実によって知られる

  (人は言葉より 行動によって判断される)


3月に、日本で発売される

東方神起の新しいアルバムタイトル

『TREE』 から連想したわけではありませんが、

…イエ、 何を読もうか悩んでいて、突然、閃きました…(;´▽`A``



『そこに僕はいた』 辻仁成 (新潮文庫)

 

 著者の小学校から高校時代までの思い出が語られたエッセイです。

 学校が好きだったと語る辻さん。

 あとがきの「しるし」には、こう記されています。


  大人になった今、僕は学校を失ってしまった。

  毎日楽しみにしていた学校はもうない。

  社会にでてから今日まで、僕は孤独に仕事をしてきた。

  それでも一生懸命仕事がやれたのは、

  ふりかえると僕には素晴らしい仲間たちが大勢いたからなのだ。

  彼らと過ごした自然な日々は、僕の人生において大いなる大地となっている。

  そして僕はそこからすくすくと伸びる一本の木なのだ。

  僕の根っこは彼らと繋がり、僕は空を目指している。


 今回は、18篇のエッセイの中から、

 中学校のころの記憶、

 学校大好きだった辻少年が、

 “友達不信、学校不信”に陥った唯一の時期、

 そして、立ち直るきっかけとなった件について書かれた

 「Xへの手紙」 を読みました。


 辻仁成さんのエッセイを読んだと言ったら、

 他の読み聞かせのメンバーさん数名から、

  「え~!辻仁成さんの作品は、重くて暗いんじゃない?」と

 ちょっと驚いたように言われてしまいました。。(´д`lll)


 他の作品は、いざ知らず、少なくとも私は、

 『そこに僕はいた』 には、“重さや暗さ”より、

 “青春の輝き”、

 そして、辻さんの“大地”を感じます。

 中学生だけじゃなく、

 辻作品は、重くて暗い と思っている大人にも、

 読んでもらいたい作品です。


 

そこに僕はいた (新潮文庫)/辻 仁成
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