A tree is known by its fruit.
木はその実によって知られる
(人は言葉より 行動によって判断される)
3月に、日本で発売される
東方神起の新しいアルバムタイトル
『TREE』 から連想したわけではありませんが、
…イエ、 何を読もうか悩んでいて、突然、閃きました…(;´▽`A``
『そこに僕はいた』 辻仁成 (新潮文庫)
著者の小学校から高校時代までの思い出が語られたエッセイです。
学校が好きだったと語る辻さん。
あとがきの「しるし」には、こう記されています。
大人になった今、僕は学校を失ってしまった。
毎日楽しみにしていた学校はもうない。
社会にでてから今日まで、僕は孤独に仕事をしてきた。
それでも一生懸命仕事がやれたのは、
ふりかえると僕には素晴らしい仲間たちが大勢いたからなのだ。
彼らと過ごした自然な日々は、僕の人生において大いなる大地となっている。
そして僕はそこからすくすくと伸びる一本の木なのだ。
僕の根っこは彼らと繋がり、僕は空を目指している。
今回は、18篇のエッセイの中から、
中学校のころの記憶、
学校大好きだった辻少年が、
“友達不信、学校不信”に陥った唯一の時期、
そして、立ち直るきっかけとなった件について書かれた
「Xへの手紙」 を読みました。
辻仁成さんのエッセイを読んだと言ったら、
他の読み聞かせのメンバーさん数名から、
「え~!辻仁成さんの作品は、重くて暗いんじゃない?」と
ちょっと驚いたように言われてしまいました。。(´д`lll)
他の作品は、いざ知らず、少なくとも私は、
『そこに僕はいた』 には、“重さや暗さ”より、
“青春の輝き”、
そして、辻さんの“大地”を感じます。
中学生だけじゃなく、
辻作品は、重くて暗い と思っている大人にも、
読んでもらいたい作品です。
- そこに僕はいた (新潮文庫)/辻 仁成
- ¥420
- Amazon.co.jp