今世紀に入って以降、日本では、「ロハス」(Lifestyles of Health and Sustainability)が流行語となり、それに伴って、食生活に関しても、「スローフード」の大切さが見直され、社会に普及するかに見えました。
しかし、現実には、食生活がスローになるどころか、ますます「時間節約型」のファストな食生活になっていっているように感じます。
昨日、我が家では、最近ハヤリの「カレー鍋」を作って食べたのですが、何を隠そうスーパーで販売している300~400円のカレー鍋のスープを土鍋に注ぎこんでコンロにかけ、そこに野菜、肉、魚介類を投入して、ハイ、出来上がり・・・・という有様でした(笑)
昨今は、そうした「時間節約型」の商品も、バラエティ豊かになり、しかも、クオリティも上がっていて、そんな短時間のクッキングでも、本格派に近い、満足度の高い食事ができるようになったと痛感します。
エコロジー志向、健康志向・・・・という日本ないしは先進諸国をリードする価値観がよりいっそう生活者に浸透しつつあるのは事実でしょうが、しかし、それと不可分一体をなすと思われてきた「ロハス」「スローフード」に関しては、むしろ、逆行しているように感じるのは私だけでしょうか?
もちろん、中には、「ロハス」「スローフード」を実現できている方々はいらっしゃるでしょうが、それは、ごく一部の恵まれた立場の方々であって、多くの生活者は、その逆の状況に置かれているのではないかと思われるのです。
長引く不況・・・・それに伴って増加する労働量と、それに反比例して低下し続ける収入、そしてさらに、そうした環境にいる結果としての心の余裕の喪失!
毎日の食事作りなんかに、そんなにお金も時間もかけられない・・・・というのが、多くの生活者の真実の声なのではないかと思います。
そう考えると、エコロジカルで、健康的なライフスタイルというのは、実は、国が繁栄して、物心両面で豊かになって初めて実現可能性があるのかもしれませんね。
現在の日本のように、国力が衰微し、世界におけるプレゼンスが着実に低下している国には、いささか荷の重いテーマなのかもしれないとさえ思えてきます。
私自身、できることなら、じっくりと時間をかけて、材料も吟味して、自分自身で納得のゆく食事を毎日作りたいと念願しているのですが、その目標の実現は遠のくばかりです。
皆さんは、スローフードとかって、実現できているのでしょうか?