シリーズ「学歴幻想」~第3回 東大卒の利点 | 文筆家hideの徒然ブログ

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東大を出れば絶対に得だ・・・と思いたい人々にとっては、是非、知りたい「東大卒の利点」について考えてみます。


21世紀になってもなお、東大卒の肩書きが通用する世界、それは、ごく一部の中央官庁と、ごく一部の政府系ないしは財閥系の企業、そして、ごく一部の学会です。


上記の一部中央官庁においては、東大でも法学部卒であることが基本的な要件ですし、それに加えて国家公務員試験(1種)において、トップかそれに近い成績を収めていることが望まれます。


しかし、現在の内閣において、官僚組織の頂点としての各省の「事務次官」というポストを廃止しようという動きがありますし、天下り根絶に向けた世論も醸成されていますので、東大卒エリート官僚の行く末は、いささか不透明になってきているのも事実です。


その一方において、一部の政府系企業やごく一部の財閥系企業での東大支配は、まだしばらく続くかもしれません。


では、学閥=東大閥と言えるほど東大閥の企業が多いかと言えば、決してそんなことはありません。


むしろ、慶應義塾大学の学閥とされる名門企業の方が、業種によっては多いと思いますよ。

早稲田大学は、(卒業後の結束力の差と表現する人もいますが、)慶應ほど学閥がないとも言われます。

それでも、早稲田閥の企業はもちろん、多々、存在します。


九州に行けば九州大学の学閥とされる役所や企業がいくつもあり、北海道に行けば北海道大学の学閥とされる役所や企業が多々あり・・・という風に、別に東大に行かなくたって、卒業生がアドバンテージを確保できる大学は、全国各地にいくつも存在するということです。


あと、世間でよく誤解されるのですが、学者・研究者になるのも、東大が有利みたいなことを言う人がいますが、ごくごく一部の学会に限定される話です。


極めつけの証拠としては、私が東大在学中に単位を取得した科目の担当教官(教授・助教授)に、東大出身者は必ずしも多くはありませんでした。


学習院大学、立教大学、東京外国語大学、東北大学、早稲田大学・・・などなど東大以外の大学を卒業した後で、海外の大学(院)に留学して帰国し、いくつかの大学で講師・助教授というように渡り歩いて、東大の教官になったという先生が多かったですね。


偏差値が低いとされる大学であっても、その大学の大学院まで進学し、やがては、大学教授になってゆく人の数はとても多いですし、大きな業績をあげる人も少なくはありません。


私の高校時代、ある教師からアドバイスされたのですが、もし将来、研究者・大学教授になりたいなら、東大受験なんかにエネルギーを使わずに、とりあえず、それなりの大学に入っておいて、自分の好きな分野の勉強・研究に打ち込み、そのまま大学院まで進み、場合によっては海外に留学して実力を蓄え、「教官として東大に乗り込む」方が得策であると、その教師は言ってました。


非常に鋭い人ですよね・・・・・彼の言う通りです!


以上、要するに、たしかに、ごく一部の領域では、現代においても東大卒の肩書きは物を言いますが、しかし、別に東大でなくても、その程度のアドバンテージなら得られるということです。


東大に入るには莫大な労力が必要です。


小学校4年生の秋から、有力進学塾に入塾する子供が多いですよね(「+家庭教師」というのが普通です)。

その有名塾に合格するために、半年~1年前から準備塾に通う子も非常に多いです。

そして、中学受験!

東大合格率の高いことで有名な中高一貫校に通いながら、今度は、予備校通い+家庭教師です。

それでも現役ではなかなか東大合格は難しく、一浪くらいする人が多いですね。


やっと東大に入ったと思ったら、一難去ってまた一難!

たとえば私の入学した文科3類(主として文学部・教育学部進学課程)を例に挙げるならば、教養課程2年間での期末試験の平均点が高くないと、自分の希望する学科に進学できないので(←有名な「進振り」という制度です)、それなりにマジメに勉強しないといけません。


「進振り」のない文科1類(法学部進学課程)では、司法試験や公務員試験などを目指して、法学部に進学する前から勉強会的なサークルに所属したり、仲間内でそうした集まりをもったりして、やはり勉強に励みます。


結局、小学校3年生くらいから、東大入学まで、そして少なからぬ人が東大卒業まで勉学に追われる日々を送るわけですね。


でも、費用対効果という点から見て、極めて不経済であることは、社会に出てからのアドバンテージに関する上記の例で、一目瞭然です。


できることなら、「がり勉」として過ごさせるよりは、小学校から高校までは、子供に勉強以外のいろんな体験をさせて、視野を広げてあげ、自分なりの適性とか将来展望を持たせてあげたいですよね。

そして、そうした体験や夢を引っさげて、慶應義塾大学SFCを初めとする諸大学のA.O.入試を受験して、面接と論文で合格できるなら、それが一番良いです。


第1回でも述べたように、社会で今一番輝いている若手・中堅には、まさに、そうしたコースを歩んできた人が一番多いのですから・・・・・!