塾の問題をどこまでやるか? | マリオボーイの冒険日記

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2026年中学受験までの息子の学習記録です。日常の出来事を綴っていきたいと思います。

お疲れ様です。

先週は4大塾+Gnobaleについていろいろな角度から比較した『にしむら先生の動画』を取り上げてみました。

これを見る限り、SAPIXとGnobleのレベルが最も高いことが分かります。

 

生徒レベルが高い塾 教材が洗練された塾

ということになるのでしょうか。

 

一方で『塾教材どこまでやるか?』これはどのご家庭でもかかえている問題かと思います。

もちろん全問できることにこしたことはありませんが、時間的・難易度的になかなか完璧にこなすことは難しい実情があるのではないでしょうか。

 

我が家が通塾じているSAPIXの算数を例にとってみると、SAPIX算数教材は『基本・応用・発展問題』で構成されています。

クラスによっては授業で『応用・発展問題』までやらないこともあるそうです。

さらに、宿題は基本的には課されないため、どこまで問題をこなすかはご家庭の方針に委ねられています。

 

結果、『どこまで問題を解いたか』によって『学力差』がついてしまうことが容易に推察されますが、それを裏付けたのが前回もお示ししたこちらのグラフです。

基本問題』のみを解いた群と『応用・発展問題』まで解いた群とでは明らかに『入試レベルの技量差』がついてしまうことが分かります。

 

そこで今回は実際の問題を踏まえて考えてみたいと思います。

ちょうど先週『扇形』について学びましたので『扇形の周囲径』についてSAPIXの『基本問題』と『応用・発展問題』について検討してみたいと思います。

 

さらにプラセボとして『予習シリーズ』と『駿台・浜学園最レ』を用いて比較してみたいと思います。

 

まずはSAPIXの基本問題(★)です。

これはほとんどのお子さんが解けるかと思います。

扇形の周径直径 (半径 × 2) × π × 中心角/ 360°

 

ただ、この式の意味をきちんと理解できているかどうかを問われます。

 

半径が等しい扇形の弧の長さは中心角に比例する』

すなわち

『360° に対する中心角の割合』であることをしっかり理解できているかです。

 

ここを理解した後は補助線の引き方の学習です(★★問題)。

補助線を引くことによって扇形を導きます。

ここまでできれば自ずと答えが導けます。

 

さて、この最後はこのレベルの問題を解き切れるかどうかです(★★★問題)。

このレベルになると『扇形の周径の求め方』が自由自在に扱えることが前提になり、この式にまで辿り着くために自分の持っている『引き出し』から解法を取り出す力、すなわち『応用力』が問われています。

 

ここまでやるか否かの差が『入試レベルの技量差』になってしまうのではないでしょうか。

 

さてプラセボとして、予習シリーズと駿台・浜学園の問題も見てみました。

まずは予習シーズの(★★)問題です。

やはり、補助線の引き方を学ばせていますね。

すぐに正三角形があることに気付けるはずです。

それができたら次のステップ(★★★問題)に移行します。

これを初見で解ける子は一握りであるかと思いますが、このレベルの問題をマスターすることが難関校を目指すご家庭にとっては必須となってくることを四谷大塚は求めています。

 

続いては駿台・浜学園最レの(★★)問題です。

本問も補助線の引き方のトレーニングです。

最レは毎回12問用意されていますが、ひとつひとつが洗練された問題です。

我が家としてはまず、ここがベースとなっています。

 

仕上げはこの(★★★)問題です。

我が家で併用して学習を進めている『塾技100算数』に類題がありました。

さらに現在Web講座で学習を進めている塾の(★★★~★★★★)問題です。

なかなか初見で解くのは難しいかったです。

このような問題を提示してくるということは、裏を返せば4年生の現段階で『このレベルについてきてください』とこの塾では言っていることになります。

 

おなじ単元で3塾を比較してみて気付いたことは、『基本問題』はどの塾もほぼ同じ問題を取り扱っているということです。

興味深いことに『応用・発展問題』は塾によっては問題の扱いが異なることが分かります。

 

確かに基本問題を習得することは大切です。

しかし、そこで留まっていては先ほどの『応用・発展問題』を解ききるのは不可能です。

 

 

話は変わりますが、私も同じようなことを体験しました。

先日研修医に問いかける機会がありました。

 

私:『バイアスピリンなどの抗血小板薬を投与している患者がいます。歯科で抜歯(局所麻酔下)することになり、歯科医から抗血小板薬の可否につきコンサルトがありました。あなたはどのように答えますか』

研修医A:『出血のリスクを考慮し、休薬します』

研修医B:『私もリスクを説明の上、休薬させます』

 

私:『では、休薬する根拠はなんですか?』

 

研修医A/B:『‥‥』

 

私:『先生たちのAnserは個人的な主観であり、医学的根拠に基づくものではありません。それでは歯科医がわざわざコンサルトしてくる意味がありません』

 

研修医A/B:『‥‥』

 

私:『あるガイドラインでは小手術や処置では抗血小板薬の休薬する必要はないと記載されています。もちろん止血迄の時間は飲んでない場合と比較し、時間はかかりますが止血できないことはありません。その説明をする必要はあります。明日までにそのガイドラインをしっかり読んで来ましょうか。』

 

これは私がまだ若かりし頃、師匠である現教授から『医師は経験でものを語ってはいけない。医学的根拠に基づいて行動しなさい。』と言われたことが今でも耳に焼き付いています。

 

この研修医も学生時代から『教科書』を読み込んできており、基本事項は理解できていたとは思います。

血小板

 ↓

止血作用⊕

 ↓

抗血小板薬内服

 ↓

止血作用低下

 ↓

出血リスク↑

 ↓

抜歯においては抗血小板薬休薬の必要あり

 

と研修医たちは考えたものと推察します。

たしかに理屈はあっているかと思います。

 

しかし、現状のガイドラインでは抜歯や内視鏡処置時などに抗血小板薬を中止した際に、『脳梗塞』および『脳卒中』が約1%程度発症することが報告されています。

このことから抜歯や白内障手術、内視鏡検査などの体表面の手術については出血低リスク手技として抗血小板薬を原則継続すべきとされています。

 

残念ながら研修医たちはこのレベルまでの知識・経験はなかったようです。

ゆえに主観で答えざるを得ませんでした。

 

今回『基本問題』/『応用・発展問題』と私にはかぶって見えました。

 

基本問題は押さえることは必須ですが、その先にある応用・発展問題まで解くべきか否か、賛否両論あるかと思います。

結局のところ、受験する本人とそのご家庭の方針で決まることなのかもしれません。

 

ただ、我が子が希望する中学校がそのレベルの問題を(抜歯に伴う抗血小板薬休薬の可否について歯科医が)求めているのなら、応用・発展問題を解く(医学的根拠を調べる)べきかと思います。

我が家としては愚息の希望もあり、算数の問題は可能な限り解いていく方針です。

 

 

<追記>

最近グランツーリスモに熱中するあまり、いろいろな車に興味を持ち始めたこの頃です。

 

愚息と入浴中にクイズの提案がありました。

愚息:『車-自動車会社の当てっこしよう。まず僕ね。』

   『ケイマンは?』

私:『ポルシェ』

愚息:『ピンポーン。正解』

 

私:『ではシルビアは?』

愚息:『ニッサン』

私:『正解!』

 

愚息:『もう少し難しくするよ。A110は?』

私:『ええ~、わかりません。』

 

愚息:『ふふふ、アルピーノだよ』

 

私:『や、やるな。ではこれはどう。オロチは?』

愚息:『ダイハツ?』

 

私:『ぶっぶー。正解はミツオカ自動車です!』

愚息:『そんなのあり~!』

 

私:『してやったり!』

 

我が家の聖帝様:『いつまで入っているの。早く出なさい!』

『車覚える暇があったら漢字覚えろ!!!』

愚息:『す、すみません』

 

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

また1週間頑張っていきましょう!