『プラスワン問題集』を使う理由 | マリオボーイの冒険日記

マリオボーイの冒険日記

2026年中学受験までの息子の学習記録です。日常の出来事を綴っていきたいと思います。

お疲れ様です。

 

本日は浜学園の公開テストですね。

日頃の努力の成果が遺憾なく発揮されるといいですね。

 

以前に読んだ『難関校合格への62の戦略』や『算数の戦略的攻略法(難関校受験編)』などを執筆された熊野孝哉先生のブログに『プラスワン問題集を使う理由』という記事がありました。

現在我が家でも愛用している問題集だけに大変興味深く読んでみました。

驚きの結果でしたので、今回ご紹介してみたいと思います。

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算数の定番教材は色々とありますが、その中でも代表的な教材の1つが『プラスワン問題集』(東京出版)です。
実際に使用していなくても、存在は知っているという方は多いのではないでしょうか。

ただ、2000年の発売ということで扱っている問題自体は古く、その点で不安を感じる方も少なくないかと思います。


最近の入試傾向に対応していないことを指摘し、使用効果に疑問を呈している受験指導者もいます。

教材の使用効果を正確に測ることは難しいのですが、私は生徒に実施している実力テストの結果からデータを取り、使用教材を選択する際の判断材料にしています。

例えば、5年生の終わりに実施している実力テストでは、次のような結果となっています。


『プラスワン問題集』を使用した受験者の平均点:62点
『プラスワン問題集』を使用していない受験者の平均点:38点

 

母集団の諸々の条件は同じではありませんので、このデータから単純に結論付けることは難しいのですが、プラスワン問題集の使用効果を測るための指標にはなるかと思います。

 

私自身はデータを判断材料として、5年後期の難関校受験生には『プラスワン問題集』を必須課題としています。
ただ、今後プラスワン問題集をデータで上回る教材が出た場合には、そちらに変更する可能性もあります。

 

余談になりますが、私が書いてきた教材本の内、過去の生徒さんの間で使用率が最も高かったのは『場合の数・入試で差がつく51題』です。
特に難関校合格者が早い時期に使用していたケースが多く、筑駒合格者の63%、灘合格者の67%5年生5月以前に使用していました。

これも母集団が限定的(過去の生徒さんのみ)ですので、結論付けることは難しいのですが、使用時期も含めて判断材料にはなるかと思います。

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いかがでしたでしょうか。

 

前提として、単純に平均点のみを比較しているので、残念ながら統計学的な有意差を評価することはできません。

 

ただ、母集団が大きければ、これだけの平均点の差があれば『プラスワン問題集』使用者に高い得点が見込めることが言ってもよのではないかと思われます。

 

それにしても5年生の終わりまでにこれだけの差が見込めるならば、是非とも『プラスワン問題集』を使ってみたくなるところです。

 

そこで『どのような使用法がよいのか?』ということになりますが、東京出版の公式HPに表記されていました。

 

テーマ毎に1ページ構成で6〜8問というのがわかりやすく、小問をなるべく作らないことで理解度を図りやすいです。

そして何より1問の問題文が短く、簡潔にまとめられています。

 

東京出版はこのプラスワン問題集を「確認見直し」と位置づけています。

 

そのため、基礎固めのために繰り返して使いたい難関校を目指す算数少年にちょうど良い問題集になっているといえるのではないでしょうか。

 

一方、この『プラスワン問題集』と対をなすのが『ステップアップ演習』(東京出版)です。

 

難化傾向にある中学入試に対応するために、算数の全分野を新しい視点から21の分野に再構成し、学力の点検が効率よく出来るようにするとともに、『これだけは身につけておきたい』という基礎事項を徹底的に追求した問題集です。

 

この問題集は、過去の中学入試を中心に、良問346題を精選され、各問ごとに詳しい解答・解説とポイントとなる事項を強調することで、応用力が効率よく身につくよう配慮されています。

 

この2冊の問題集については、東京出版の公式HPからは『ステップアップ演習』で基礎を固めてから、『プラスワン問題集』で不得意分野を補強するという学習プランが掲載されていました。

 

さらに東京出版が推奨する各教材の学習プランおよび各問題集の難易度がこちらです。

具体的な東京出版の戦略としては

4年生春~:『ステップアップ演習』『秘伝の算数

4年生秋~:『単問チェック』『プラスワン問題集

5年生春~:『計算免許皆伝』『秘伝の算数 (応用編) 『図形の必勝手筋

5年生秋~:『中学への算数(日々の演習)

6年生春~:『秘伝の算数 (発展編)

       『必ず解きたい算数の100問

6年生秋~:『中学への算数(発展演習)

       『合格へのチャレンジ演習

 

我が家もこのプランに則して学習を進めています。

ステップアップ演習』『秘伝の算数』のみならず、履修分野においては『プラスワン問題集』もすらすら解けています。

制限時間をどのくらい短縮できるかが現在の課題です。

 

実際に使ってみて感じたことは、たとえば文章題(和差算)においては、連立3元1次方程式の考え方が散らばめられた問題が多数出題されていました。

繰り返し行うことで立式・展開・計算のよいトレーニングになりました。

※SAPIXでも入試問題にチャレンジとしてではありますが、連立3元1次方程式いよいよ4年生にも導入されてきました!

 

一方、場合の数においては、熊野先生の『入試で差がつく51題』を進めていると、この『プラスワン問題集』は少々物足りないように感じます。

そういう意味では東京出版が言っているように『プラスワン問題集』は不得意分野を補強する問題集という位置づけにされているのは納得のいくところです。

 

この秋からは『秘伝の算数 (応用編) 』および『図形の必勝手筋』を進めていくと同時に『高校への数学・解法のエッセンス』そして可能であれば『大学への数学』の一部に挑戦していきたいと思います。

 

さて、ここまで算数と数学の学習を進めてきて、改めて思ったことがあります。

『算数を知って数学を知る』

『数学を知って算数を知る』

算数と数学はまさに『表裏一体』であるがゆえに、共有している部分の算数と数学を同時に学んでいくことにより、双方の理解をより深めることができるのではないかということです。

同じ遺伝子のせいか現状算数にも数学にも興味・関心をもってくれているので、中学受験のためだけでなく息子の興味心を満たすため、少しずつでも数学の学習も進めていこうと思った次第です。

<今週の学び>

夏休みの愚息の理科の課題として、『バネの原理』についての学習がありました。

ここは物理分野ですので我が家の聖帝様ではなく、私の担当となりました。

夏休みにバネ定数の定理についてしっかり学んでいたはずでしたが、まだまだ力不足であることが今回のテストで浮き彫りになりました。

 

並列のバネの伸びについては十分理解しておりました。

しかし、異なるバネ定数の並列問題は理解不足でした。

『重さ10gのおもりに対し、2cm伸びるバネAと4cm伸びるバネBがあります。これを並列に並べ、上図のようにその中間点におもりを吊るすとき、バネAとBは同じ長さになりました。おもりの重さは何gですか?』

という問題です。

 

フックの法則』の理解が根底にありますが、算数・数学ではこれを一次関数としてとらえることもできます。

・F=kx

F:弾性力 k:バネ定数 x:バネの伸び

 

問題に戻りますと『バネAとBの長さ(自然長+伸び)が等しい』わけですから

自然長のバネの伸びの

10 - 7 = ( 4 - 2 ) × a

∴ a = 1.5

よって、バネAとBにかかる弾性力(おもりの重さ)は10gの1.5倍の重さになります。

10g × 1.5 = 15g

 

ここでA-B中間点にある『おもり』との関係は

F = 2f より

F = 15 g × 2 = 30 g 

となります。

 

『物理』を身につけてきた親目線からは、本問は少々物足りない問題かと思いましたが、愚息はしっかりと解き切ることができませんでした。まだまだ未熟です。

 

ただ息子と二人三脚で弾性力問題を解いてきたことで、今回のテストで気付かされたことがあります。

まず初心者である小学4年生にとっては『同じバネ定数の並列問題』の解き方を学ぶことが目標であったと思います。

しかし、SAPIXの要求はその上をいっていました。

それは現時点で『異なるバネ定数の並列問題』をしっかりと解き切る力を錬成することにあったのです。

しかし、今回のSAPIX教材にはそうした問題や解説がありませんでした。

したがって、単にSAPIXの教材を仕上げるだけでは十分とはいえず、本問のようなもうひと捻り加えられた問題に対応できる思考力が要求されているのだと痛感しました。

 

少なくとも最上位数%のお子さんたちはこの問題をしっかりと完答しておられました。

そこから考えられることは3つです。

1.すでに類まれなる思考力を身につけている

2.SAPIX+αの教材を用いたトレーニングをしている

のいずれか、またはその両方かと思われますが、絶対数で考えるなら後者の方が多いのではないでしょうか。

今回のテストからみえてきたこととして、『SAPIX』という塾は日常の学習において、塾が与える教材の復習のみならず、思考力を養うプラス(+)αの教材を用いたトレーニングが必要であることを示唆しているのかもしれません。

このことを踏まえ、SAPIX教材とその学習の仕方についてもう一度向き合う必要があると思った次第です。

 

 

<追記>

9月15日より全国劇場で順次公開される映画「スーパーマリオ 魔界帝国の女神 4Kレストア版」の予告編が公開されました。


この映画「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」は、1993年に50億円を投じて製作されたハリウッド大作ですが、この度製作・公開30周年を記念し、リバイバル上映されることになりました。

 

ニューヨーク、マンハッタンで配管工を営むマリオとルイージの兄弟が、地下帝国を支配するクッパ大王に戦いを挑む物語です。

 

新宿ピカデリーなどで上映されます。

この実写版、私も見ていませんのでとても楽しみです。

是非とも息子と一緒にピカデリーで見てみたいと思います。

あれ?誰か忘れているような…。

本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

また1週間頑張っていきましょう!