ニコラスの手紙 | 土地家屋調査士受験!カネコのちょっと役立つハナシ

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土曜日クラスのTさん。

もう10年選手だ。

LECのときに受講生だった。

何年ぶりだろう。

昨年の秋,彼から突然の電話。

「合格コースを受講したい。今年こそ合格します。」

入塾は嬉しかったけど,まだ受験生やっているとはという驚きを一番に感じた。



まじめで優しい男というのが彼に対する私の印象。

他の受講生同様,何とか合格させてやりたいという気持ちは変わらないが,彼が合格したら,間違いなく私は泣くと思う。

彼には厳しい言葉は何度も浴びせているけど,歯を食いしばって頑張っているから。

不器用だけど,一生懸命頑張る彼。


あきらめないでチャレンジする精神はいいのだが・・・



区分建物表題登記の添付情報で敷地権に関するものを4つ覚えろと,彼に対しては何度も講義した。LECのときも,そして金子塾に来てからも。

講義中に当然のごとく答えられるかと思って,「答えろ」と当てたが,

「・・・・」だと。

ブチ切れた。

「何年やってんだ」と。

私の講義を聴くのは今年が初めてです。

受験勉強初年度です。

なら,「・・・・」もわかる。

しかし,彼はそうじゃない。

継続は力なり。

10年も繰り返し同じことをやっていれば覚えられるだろう。

たった四つの添付情報。

しかも,区分建物表題登記はメジャーな登記である。

たぶん,年始から受験勉強を開始して,夏の試験が終われば年末までは休憩。

そんなことを何年も繰り返しているから,こういうことになる。

いつまで経っても合格できませんということに。

土地家屋調査士受験生になったら,合格するまで毎日勉強だ。一日も休むな。



日曜日クラスの受講生Kさん。

ニコラスケイジに似たイケメンなのでニコラス。

昨年の試験,失敗した。

開示請求した答案を添削してほしいと持ってきた。

この手紙と共に。



自分の敗因を事細かに分析している。

23年目の講義で,こんなの初めてもらった。

気合入っている。

「今年こそは何としてでも合格します。」

言葉と共に行動も伴っている。

答案と共に手紙も添削した。



去年,一生懸命勉強したけどダメだった。

今年合格するにはどうする?

「去年の二倍,三倍勉強をしよう。」と思うのは当然じゃないか。

少なくとも,去年と同じことをやっていてはダメだろう。

ニコラスの手紙はその意気込みの表れだ。



土曜日のTさんが答えられなかった質問を,次の日,ニコラスに訊いてみた。

「敷地権を表示した場合に,その敷地権の目的である土地が規約敷地のときの規約証明書,割合が・・・」

スラスラと答えた。



秋,ニコラスにはいい涙を流させてもらえそうだ。

Tさんにも,奮起を促したい。

大好きなTさんへ「まだ間に合うぞ。これまでの10年の勉強の三倍はやれ!」と。



ズバリ的中連発間違いなし!

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