1月９日，１０日，本年初の生講義。
土曜日，日曜日とも受講生の皆さんは元気に出席してくれました。
決意も新たに合格の意欲がみなぎっている雰囲気を感じました。
私も受講生に負けてはいられません。
日本一の講義を御提供しなければと，受講生の顔を見て決意を新たにいたしました。
年末最後の民法の講義で，下記の条文の内容を説明いたしました。
（地役権の時効取得）
民法第２８３条
地役権は，継続的に行使され，かつ，外形上認識することができるものに限り，時効によって取得することができる。
「地役権は時効によって取得することもできるけど，時効によって取得できる地役権は，２４時間間断なく行使される地役権（この地役権を「継続地役権」と言う）であって，地役権を使っているのが他人から見える（この地役権を「表現地役権」と言う）ものに限定され，世の中のすべての地役権が時効によって取得できるわけではない。」というのがその内容。
講義では，表現地役権を理解してもらうために，私の土地を受講生が地役権を取得して利用する事例を使いました。日曜クラスでは茨城在住の受講生Ｋさんをいじってみました。私の印象では，イケメンで，ちょっとニコラス・ケイジっぽい感じの人です。
（以下，年末最後の講義の内容）
外形上認識できる地役権は，地役権を行使しているのが傍から見えるものです。
私の土地の南側にＫさんの土地が接しているとします。
Ｋさんの土地の利便性を高めるために私の土地にＫさんの地役権を設定したとします。
その地役権が通行目的の地役権だった場合，その地役権は外形上認識することができる地役権です。地役権を使っているのが傍から見えますから。
「先生の土地の一部を通らせてもらって，先生の土地に接する北側の公道に出たいので，通行目的の地役権を設定してもらえませんか。」のＫさんの申込に，私が承諾すると，私の土地の一部分を通って北側の公道に出るための通行地役権をＫさんが取得します。Ｋさんが，その通行地役権を行使している姿は誰からも見えますね。
毎朝８時，私が土地を掃除していると，Ｋさんが「おはようございます。」と言って，私の土地を通ってお出かけです。
凛々しいスーツ姿のＫさん。
「今日はお仕事ですか，スーツがビシッときまってますね。」
「ありがとうございます。仕事頑張ってきます。」
次の日は，ビンテージもののジーンズをはいたＫさん。
「遊びに行かれるんですね。いい天気でよかったですね。ジーンズ姿も決まってますね。」「ありがとうございます。楽しんできます。」
次の日はというと，Ｋさんがパンダの着ぐるみを着ています。
「？？？・・・，今日もまた，パンダの姿がお似合いですね。どちらへ。」
「ハハハ，どうも。友人に頼まれまして，この恰好でビラ配りのバイトなんです。」
ニコラス・ケイジみたいでちょっととっつきにくい感じもしたけど，あんな恰好もする気さくな人なんだなあと感じる私。
次の日も，お出かけするパンダのＫさんとバッタリ。
「今日もパンダの姿でバイトですか。」
「ええ，バイトですが，バイトが終わった後は先生の講義なので，この姿で出席します。お似合いだと言われたので，クラスのみんなにも見せてやろうかと思います。」
「・・・・。楽しみにしています。じゃあ，後ほど。」
こんな感じで，地役権を行使しているのがバッチリ確認できますね。「パンダが通っているときは地役権行使しているね，通っていないときは地役権を行使していないね。」です。
これに対して，設定した地役権がＫさんの土地からの眺めを維持するために，私の土地を更地の状態で維持することを目的する眺望目的の地役権だった場合，その地役権は外形上認識することができる地役権ではありません。
更地の状態にしておくことが地役権の行使になりますが，私以外の人にはＫさんの地役権の行使は認識できませんからね。
皆さん，新年一発目の講義が楽しみですね。
ひょっとしたら，私たちの期待に応えて，Ｋさんがパンダの着ぐるみを着てくるかもしれません。
苦笑いをするＫさんに，パンダ姿を期待する？日曜クラスの面々でありました。
（以上，年末最後の講義の内容）
昨日，その新春一発目の講義。
果たして，パンダ姿のＫさんは見られるのか・・・。
当たり前ですね。着ぐるみではありませんでした。皆様，ご安心下さい。いつものＫさんでありました。
それどころか。
「先生，これ。他の予備校に負けないように。」
と渡されました。
新年早々，嬉しい，嬉しい塾生からのプレゼントです。
この一年，この勝守の御利益があるように頑張ります。
Ｋさん，ありがとうございました。
お返しはパンダの着ぐるみでいいかな(^^)
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正解 １３９７．３９㎡ →スタート講座受講生は第２問の解答を参照のこと。各筆界点の座標値も出ています。