油手 | 土地家屋調査士受験!カネコのちょっと役立つハナシ

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九月の頭に電気関係の資格試験があり,その試験監督員をやった。

試験開始前に問題冊子とマークシートを配布し,試験中は不正がないように見回りをする。

私にとっての課題は,問題冊子とマークシートの配布。掌に汗をなるべくかかないように,用紙がひわらないように配慮しながら配る。(ひわる=広島弁。真っすぐなものが少し反り返ること。)


そう,私の手は油手(脂性(あぶらしょう)の手)なのである。

一日の半分は,掌が汗でしっとりしている,濡れているという状態だ。

緊張しているときは,もちろん濡れている。


好きな女性にアプローチして,いい仲になってもなかなか手を握れない。

手を握れば,気持ち悪いと思われ,嫌われるかもしれないと思ってしまうから。

「付き合ってしばらくたつのに,まだ手も握ってもらえないのね。」と言われ,握ると嫌われたこともある。

油手を理解してくれて,「そうなの。可哀想ね。私は平気よ。」と言ってくれた人もいる。


もちろん,試験においても問題だ。

緊張せずにはいられない高校受験,大学受験,司法書士受験,土地家屋調査士受験。いつだって,汗でまみれた掌で解答を作成した。

私の答案用紙は少し湿り気をおび,いつもひわっていた。


試験会場にはハンカチを持ち込み,時折,掌を拭いて,解答を作成した。

ことに調査士試験は,黒いボールペンで細い線を引いて作図をしなければならない。線を引くときに答案用紙が手にひっつかないか気になる。

私と同じように,油手の人は気になるかもしれないが,私も結構な油手だが,合格できたので,少々答案が汗で汚くなっても大丈夫だと思ってよい。



三年くらい前,電車に乗っていて,隣に立った男性がハンカチを掴んでつり革につかまっていた。その人の手首からは雫が垂れていた。まるで,手を洗ったかのように。

脂性もここまでになると,手術が必要なのだとテレビ番組で言っていた記憶がある。


試験監督員をつとめた試験でも,机の上にハンカチを置いている受験生が何人かいた。試験開始前には広げてもらい,カンニングペーパーが入っていないかをチェックする。脂性の人たちなのかなと思うと,ついつい同情してしまう。この人達がカンニングするわけがないじゃないかと思ってしまい,私のチェックは少し甘くなってしまったかもしれない。


油手で悩んでいる受験生の皆さん,試験ではあまり神経質にならなくてもよい。

気になればハンカチで手汗を拭きながら解答すれば,問題はない。


かつて油手を理解してくれて,「そうなの。可哀想ね。私は平気よ。」と言ってくれた人の手を久々に握ってみた。

「何濡れてるの。気持ちわりい。」だそうだ。

脂は尽きることはないが,愛は尽きてしまうもののようである。