2007年10月2日新宿校,徹底解析書式第1回の講義。
「一つの区画を一筆の土地として登記するには,その区画がどのような要件を満たしていなければならないか。全体構造編で皆さんとお会いしたときに,一部の要件については学習しています。Sさん,その内容をお答えいただけるかな。」
しかし,指名された受講生Sさんは「・・・・・」と皆目見当がつかない様子。
(この野郎。お前やる気あんのか。)と思いながら,友人のHさんにふる。
「Hさんどうですか。」
「地目と字が同一でなければなりません。」とHさん。
「よろしい。」とHさんを褒めた。
そして,「Hさんのように言えて当たり前。言えない人は言えるようにしといて下さいよ。」とSさんにチクリだ。
あれから3年,今年,彼が見事に3回目のチャレンジで合格を果たした。
彼とはHさん,ではなくSさん。
Hさんは既に勉強を止め,田舎の秋田に帰ったという。
一年目の様子からだと,HとSが逆なのではないかと思えるが・・・
正直,Sさんは一年目はあまり気合いが入っていなかったように思う。
二年目の答練で会った時の目は別人のように真剣だった。
何があったか知らないが,彼を本気にさせる出来事があったのだろう。
しかし,2年目は無念。択一で19問正解の高成績をとりながら,建物で失敗し,涙。
昨年の秋,3年目の中上級クラスに通う彼と立ち話をしたが,少し腐っている様子も。
気持ちはわからないでもないが,踏ん張れ,頑張れと声をかける。
3年目の今年,東京は猛暑。本試験会場の東大も例外ではなかった。
その会場で,Sさんはとてつもない試練を課せられる。
彼の教室は空調が故障し,蒸し風呂状態。相当のハンデだ。この教室のことは,前にも,このブログで話したが,同じ部屋にいた別の合格者S君も「ひどいものでした」と述べている。
しかし,今回のブログのSさんには更なる試練が課せられる。隣の人が下痢気味だったらしい。30分に一回は席を立ち,トイレに行く。大学の教室の長机とあって,Sさんが立ち上がらないとその人はトイレに行けないという状況。
思考していると「すいません。」
電卓をはじいていると「すいません。」
答えを書こうとすると「すいません。」と中断させられる。
何ともついていない状況。試練である。しかし,その過酷な状況をどうやらクリアーしたようだ。
彼を支え,合格に導いたもの。それは,3年間の彼自身の努力ではないだろうか。
土地家屋調査士受験は甘いものではない。
高い志を持ち,努力を惜しまない人でないと合格はできない。
Sさんをはじめ,本年度合格されたLEC受講生皆様,合格おめでとうございました。
明後日の初日の出は感慨深いものとなるでしょう。
合格者の皆様は結果を出した人です。
誰にもできることではない土地家屋調査士試験の合格を勝ち得た人です。
これからは誇りと自信を持って生きましょう。
私達合格者にとって乗り越えられない事はこの世に存在しません。
「自分ならどんな困難でも乗り越えられる。」そんな思いで,ポジティブに前向きに生きて下さい。
自信を持って実務にチャレンジしている人はいい結果を残しています。
来年が皆さんにとってさらなる飛躍の年になることを願っています。