エレファントカシマシの宮本さんのソロプロジェクト
ドラマ後妻業の主題歌ですね。
昨年発表された椎名林檎との「獣ゆく細道」、東京スカパラとの「明日以外すべて燃やせ」に続く、宮本さんの作品ですが、私には今の時代に必要なことを歌詞と曲と声、宮本さん独特な体表現にのせて届けてくれている様に感じます。
以前にもエレファントカシマシのrainbowという曲の考察でも書きましたが、宮本さんは読み込んで来た古典と文学が曲に思いっきり、反映されています。
宮本さんの音楽は、歌詞に文学的厚みと説得力、文学への尊敬が込められており、そこに宮本さんの純粋さと野蛮さが重なり、さらに誰にも真似できない声という音で表現されています。
宮本さんの曲は、「悲しみ」を背負いそれでも「笑顔で表に出かける」というテーマが多く語られています。
他のアーティストさんでもこの様なテーマの曲はありますが、違いがあります。
宮本さんの音楽は、言葉は「悲しみ」と「出かける」という一般的なマイナスとプラスのイメージに対して、声、歌い方は「悲しみ」対する器ぎりぎりの負け惜しみというか、負けず嫌いというかそういう受け入れようとするのとうけきれないとのせめぎ合いの様であり、「出かける」は、乗り越えた寂しさや次への希望、自分自身や相手への鼓舞の入り混じりという複雑な感情を表現している様に感じます。
人によっては重い暑苦しいと感じる方もいるかもしれないですが、それは当然全力で歌っているし、あらゆる文学的思考をもって歌っているので当たり前です。でも、歌声は場面場面で美しく優しい高音、柔らかな低音もあり、多くの人が受け取る幅を広げてくれているように思います。
私は、彼のそのあらゆる矛盾が堪らなく心に刺さります。
メロディーも中毒性があるというか、それはもちろん歌詞と演奏と声があってのことなんですが、何度も聴きたくなります。
かつての日本人が持っていた幕末から明治、昭和初期三島由紀夫までの文学性と彼の純粋さ、野蛮さが出会ったことで、生まれた唯一のアーティストなのだと思います。
あーライブ行きたい!
ちなみに「冬の花」で好きな歌詞は、
「ゆけ、ただゆけ、いっそ私がゆくよ」
「悲しくってないているわけじゃない、生きているから涙が出るの」
「人知れず、されど誇らかに咲け」
です。
宮本さんの観ている視点は、俯瞰的でありでも自分の感情を受け止めているのが分かる詩です。
3次元的現実の自分を観ているもう一つ上の私が、時々出てきてしまうそんな部分の詩だと感じました。
ずっと書きたかったことだったので、スッキリしましたー
是非聴いてみてください!