深層水が活きる町のお豆腐屋さん(岩内町) | もっと使って!深層水!

もっと使って!深層水!

北海道の積丹半島の西側の付け根にある岩内町で、
沖から深層水を汲み上げ、岩内海洋深層水として
皆さまに提供しています。

今日は、北海道は岩内町のお豆腐作りの名店「上元豆腐店」に伺いました。

 

ご主人、このお店はいつごろからなされてるんですか?
「私が三代目になって30年ぐらい、その前が父親で、その前が初代のじいさん、合わせると創業80年くらいだね。じいさんの実家は石川県の金沢から少し北に行ったところにある大きな浄土真宗のお寺で、一度行って来たんだけれど、本堂だってそれは立派なお寺だったよ。おじいさんは、そこから新天地を目指して岩内に移り住み、本家が豆腐屋で、うちは分家だったんだけど、じいさんがもともと船大工だったのをやめて豆腐屋になったらしい。じいさんの頃の岩内は漁師や商売人で賑わっていて、豆腐屋も20数軒あって、競争が激しかったらしいし、毎朝店の前に人が並んでたそう。食べ物がなかったころだけど、豆腐と野菜なんかを物々交換してたから食べ物には困らなかったってね。それから私の親父が小学生のとき、岩内の大火があって、全部焼けたけれども造りなおして今がある。」
ご主人のお話には、この町でのモノづくりには積みあげられた歴史の重みがありますね。もともとの屋号はヤマカ上元豆腐店、しかし最近の若い人にカタカナの屋号はもう通用しないということで、今は㈲やまか上元豆腐店と平仮名にされたらしい。私らには上元さんとこの豆腐で通じるからいいですよね。

ところで、岩内深層水を使っていただいていると伺って来たんですが?
「うちでは岩内深層水豆腐という1つの商品にだけ深層水を使ってて、寄せ豆腐や木綿、きぬこしなんかの他の商品には使ってないんだよ。豆腐を固めるときにがりを入れるでしょ、そのときに岩内深層水の高ミネラル塩水を入れて一気に混ぜるんだよ。そうすると深層水が大豆の甘みを引き出してくれて、塩味も合わさって美味しい豆腐ができる。冷奴とかよりも、鍋とかに入れて熱くして食べるとこの豆腐の良さがすごくよくわかるんだよ。」

他の豆腐には深層水を使われてないんですか?
「そこはね、他の商品や他の店との差別化でこの豆腐は特別っていう意味かな。最初は岩内町の宣伝に少しでもなればという気持ちで始めたんだけど、結局良い豆腐ができて、少し高いけど、なかなか評判はいいよ。」

 



豆腐と言えば、大豆とか水とか大事ですよね。大豆は北海道産ですか?
「この深層水豆腐とよせ豆腐だけ、共和町の大豆を使ってる。食の安全安心を厳しく守ってるけれど、農薬をできる限り使わない大豆を求めて、ニセコや岩内のものも使ったことがある。けれど、年間の安定した供給とか価格とかでなかな難しくて、今は共和町の農家と取引きしてる。それ以外の豆腐はアメリカ産の大豆。値段が安定していて、味が落ちると思うでしょ、違うんだよ。車のメーカーのホンダが日本とアメリカを行き来する貨物船の有効利用のためにアメリカから大豆を積んで日本で売るっていうことを始めて、その頃はアメリカ産の大豆をホンダ豆って呼んでたんだけれど、日本に輸入する大豆は日本の商社なんかがアメリカで厳しく生産まで管理してきたから、味は日本に比べて遜色ないね。水?水は、昔は井戸水で作ってたんだけれど、衛生面から保健所に勧められて水道水を使うことになって、これが美味しい豆腐になるんだよ、岩内の水道水はいいよ。」

上元豆腐のよせ豆腐は岩内の名産品という人がおられたんですけれど?
「あの豆腐は絹と木綿の間の感じで作って、そこからざるに上げて水を抜いて、大豆の旨みがギュッと詰まってるからだろうね。料理屋さんが特別なお客が来るからって、ざるを持って買いに来ることもよくあるよ。あと油揚げ、小揚げも評判良いよ。ああ、それから、これは知らないでしょう、うちのこんにゃくとしらたき、しらたきは日本一だって思ってる。こんどすき焼きとかに入れて試してみて、全然違うから。ふつうのこんにゃくとかけてる手間が違うから、ほんと日本一。」

深層水豆腐の美味しさはすでに経験済みだったけれど、しらたきを試したい、今日はすき焼きを食べるぞ! 

ご主人、どうもありがとうございました。