福岡総合図書館mini theater にて


 1時間半の長めのdocument

 第一部は、北斎と西洋近代絵画 特に印象派モネやセザンヌとの関係 印象派の画家たちが特に注目したのは北斎独自の色彩と リアリズムに反した独特な構図であった と言う。

 さらには富嶽百景に於ける藍の単色刷り Blueのmono colorが存在した事。特に 当時は輸入品であったプルシアンブルーの存在と それを使いこなした北斎の独自な画風 色使いの技法など つまり、北斎は一枚の画布に於いて 従来の本藍とプルシアンブルーを使い分けていた と言うのだ。


 第二部は 謎の北斎の娘 お栄の存在である。

 彼女が既に北斎の工房に於いて重要な協力者として参画していた事は知られていたが、彼女のサインが残されたものは少なく それを手掛かりに、北斎絵画のどの部分に彼女の画筆の痕跡が残されているのか?の謎を追う 研究者と好事家たちの物語である。

 彼女の特徴は次の点であると言う。

 女性ならではの描かれた花魁 芸者 町娘たちの独自のピンと反り上がった 指の張り詰めた挙動!

 そして ほつれ髪である。左頬に僅かに掛かるほつれ髪 生活感と実在感を出したものと言う。


 解説を担当された内田恭子さんと 江戸紋様の着物姿が素敵でした。