営業における集客方法としてインターネットを活用したものが主流となっていますが、個人的にはチラシポスティングに深い思い入れがあります。
バブル崩壊後、マンションが売れなくなり私が当時いた会社も用地仕入人員が余剰となり、私を含め事業部の半分以上がマンション販売の営業部へ一時転籍になったことがありました。
こういう場合、営業することになる物件は売れていない厳しい物件になるケースが多い。
案の定、担当になった物件は竣工後半年以上もたつのに3割しか売れていない物件で、その原因としては立地にあった。
バルコニーの眼の前に広がる墓地。
当時、上司からは「墓地」というと怒られた・・・「霊園」と言えと!
春は霊園に桜が咲き誇り綺麗でしたが、夕方になるとカラス達がカアカアと飛びかい不気味でした。
なんでこんな土地を仕入れたのか!と思いましたが、自分たちのいた事業部で仕入れたので文句も言えません。
営業手法は飛込みです。
チラシをもって一軒一軒訪問します。
不在の場合は、チラシをドアの隙間に挟んで次回来た時になければ再度ピンポンを押します。
毎日毎日家から物件まで直行直帰です。
1ケ月目に一人出社しなくなりました。
残ったのは5人。
3ケ月目くらいから契約が出始めました。
同じことをしていても結果がでる人とでない人がいることに、結果のでない自分は悩みました。
そのような状況でも良かったのは5人がそれぞれ相手を思いやっていたことでしょうか。
仕事中にカラオケボックスやビリヤードをやったりして時間を潰したりしたこともありました。
そんな中でもお互いいろいろな話ができ一体感がもてたことが良かったと思います。
そんなある日、休みの翌日でした。
現場にいくと皆が私に「おめでとう!」といいます。
何故か?よく聞くと、私のちょうど休みの日に、私の配ったチラシを持ってきたお客様がモデルルームにきてなんとその日に申込みしたというのです!
一応こんな場合でも自分に成績がつくらしい。
素直に喜んでいいのか微妙な気持ち・・・・
その3日後の正式契約時にはじめてそのお客様と会いましたが、顔をみた瞬間思いだしました。
「ボロいアポートで、チラシを配っても見込み客なんてでないなぁ」なんて思ってチラシを配りはじめて、たまたま手渡しした色黒で目がギョロっとしたおじさんでした。
息子夫婦と一緒に住むために家を探していたらしい・・・
当時の上司には、いい勉強をさせていただいてとても感謝しています。
『たかがチラシ、されどチラシ』
想いをこめてまくチラシにはドラマがあります。
一枚のチラシがその扉を開いてくれるかもしれません。
不動産&FP魂


