勘違いBOY vol.1 | 僕、オカマじゃないよ。

僕、オカマじゃないよ。

中性的な容姿の自分が美少年に恋したり、ストーカーにあったりの人生を書いた半生記。
同じような人が読んで少しでも共感してくれれば嬉しいです。

この時も、私は大学の2回生でした。

ミスタードーナッツが好きで、よく食べに行きました。

私達の街のミスタードーナッツは、大通りのスクランブル交差点にありました。

実は此処でアルバイトをしていた事もあるんです。


今は時効だと思うから、話しますけど。

その当時は、バイト仲間の不文律があったのです。

それは 「友達が来店したら、タダで奢る」 というものです。

私も、友達に奢ってもらった事があります。

お金を払おうとしたら、友達が首を振ったのです。

店のマスターは当然知りません。

泥棒と同じです。


私の友達は、あまり来なかったので、安心していたのですが。

ある日 「よう。hiro元気?」 と10人以上の友達が一度に来店したのです。

その時の私は ゲゲゲの来たろう! 状態です!

「hiro。俺ハニーデイップよろしく」

「hiro。俺クラッシック」

「hiro。俺チョコシェーク」

私は真っ青になりました。


「hiro君。ちょっと、いいかな?」

バイトの先輩が、声を掛けてくれました。二人で、厨房に入ります。

「hiro君。いくらなんでも、全員に奢るつもり?」

「どうしましょう?」

「此処はしょうがないから、裏に行って店に出ないようにして。このままじゃ、軽く5千円は越えちゃうよ?」

「ハイ。よろしく御願いします」

私は、友達10人以上を見捨てる事を選択したのです。



そんな思い出のあるミスタードーナッツですが、よく食べに行きました。

当然。友達に奢ってもらう事はしません。

もう、あんなのはコリゴリです。


その日も、ミスタードーナッツのカウンターに座って窓の外のスクランブル交差点や、大通りの

歩行者天国の人混みをボヤーと見ていました。

私は、こうして大通りを通る人達をボヤーと見てるのが大好きなのです。

1時間くらいは平気で見ています。


その内に、大通りの歩道を歩いている、高校生くらいの少年と目が合いました。

すると少年は、ピタッと歩みを停めたのです。

そしてクルッと反転すると、ミスタードーナッツの中に入って来ました。


「エッ?なに?」 と思っていると。

レジでドーナッツを買って、私の隣のカウンター席に座ったのです。