小野君は、会社を辞めて叔父さんの経営する解体業を手伝う事に決めました。
つまり、将来は自分で解体業者になるか、叔父さんの会社の幹部として働く道を選んだのです。
小野君は、自分の将来の事を、とても真面目に考えていました。
彼女と幸せな家庭を築く為に決断したのです。
「明日からはドカチンだ!」
「仕事はいくらでも有る!」
私は ”この白い肌の可愛い小野君が、真っ黒に日焼けして埃まみれになって働くのか?” とか。
”こんなに小さくて、華奢な彼が解体業なんかできるのか?” とか考えてました。
小野君にしてみれば、余計な御世話という事でしょう。
極真空手も続けるつもりでした。
彼が引越して数日経つと、あの宗教団体の人相の悪い男が寮に来て、大声を上げています。
小野君が、引越し先を教えないで彼らの前から消えたのです。
あんなに怒鳴らなくても、両親も宗教団体に所属しているんだから、調べるのは簡単なのに。
小野君が、あの宗教団体と縁を切る積もりで引越したかどうかは判らないけれども、彼なりに考えて出した結論でしょう。
あの頃の事を、思い出して見ると・・・・・
私には、小野君は華奢な可愛い男の子でしかなくて・・・・・
一人前の男性だと認識してはいなかったと思います。
随分と傲慢な考えだったと・・・・今は思っています。