また、小野君の事を書こうと思います。
私が小野君の事を書くのは、彼が可愛い子だった事は当然だけれども。
それと同時に、彼が色々と悩んでいた事も伝えたいと思ったのです。
彼は、私が出会った美形の中で一番華奢な人でした。
身長は160cmちょっとでしょうか?
あまり背が低いと、聞けないものです。
体重も50kgなかったでしょう。
いま考えると、うちの娘と同じくらいだという事に気が付きました。
つまり、女性のように華奢だったのです。
そんな彼が、空手を習っていると聞いて吃驚しました。
空手の流派は極真空手。
知る人ぞ知る、大山倍達が創設者の喧嘩空手。
「似合わねぇー」 と心底思いました。
出会った頃は、空手を始めて半年も経っていた頃でしょうか?
風呂場で最初に会った時に、風呂の中で股割りをしていたのも空手の為でした。
彼は強くなりたいと、真剣に思っていました。
それは、彼女の為でもあったのでしょう。
彼には、同い年の彼女がいました。
同じ会社の社員なので、私も知っていました。
彼女より少し高いくらいの身長でした。
例によって、小野君の方が彼女より可愛い・・・・・・
はっきり言って、美少年の彼女は大抵がそのようです。
もったいない。
彼が夜間にトレーニングをしている事がありました。
私も暇だったので、見物していたのですが。
高校時代に6時間もプールから上がらないで練習していた事を思い出すと。
とても強くなれるとは思えない内容でした。
量も質も足りなかった。
彼は、高校時代に運動部ではなかった事は、明らかでした。
鍛えた体とは違ってましたから。
彼女の為に強くなりたい。
その気持ちは判るのですが・・・・
なんとも違和感を感じたものです。
彼は、とても純粋で素朴な人でした。
今でも、そう思います。
ですから、何事にも真剣に取り組むのです。
自分が美形である事も自覚していたかも知れないけれど。
そんな素振りは感じられませんでした。
「綺麗な男、可愛い男なんか価値はない。彼女と所帯を持つ為に頑張るんだ!」
彼は、彼女と結婚の約束をしていたのです。
美形の友達は、そういう人が多かったけれど。
小野君からは、悲愴なくらいに、そういう覚悟が伝わってきました。
あんなに華奢な小さい体で、一生懸命に頑張っていたのです。