N君のこと 3 | 僕、オカマじゃないよ。

僕、オカマじゃないよ。

中性的な容姿の自分が美少年に恋したり、ストーカーにあったりの人生を書いた半生記。
同じような人が読んで少しでも共感してくれれば嬉しいです。

N君のことを色々書いたけれど、勘違いしないで下さいね?


N君は、とっても質(たち)の良い子でした。

素直で、真っ直ぐで、裏表が無くて。それに聡明で。

私は大好きでした。



もし、あの会社からメンバーを引き抜いて会社を起業するとしたら。

一番に思い浮かぶのは、N君の事です。

アキ君は二番目です。

それくらいの分別は、私にも有ります。



N君は過度のボディタッチをして、私を困らせたけれども。

二十歳前の彼女が、チャンといたのです。

常に道を踏み外さない。キチンとした人でした。



そんなN君でしたが、二人だけになると、こんな話をすることが有りました。

「hiroさん。俺、hiroさんと一緒に仕事がしたいなあ」

私は、無責任な事は云えないので

「俺も、只の使いっぱしりが欲しい」

とふざけて返事をします。するとN君は真剣になって

「hiroさん、真面目に聞いてよ!」

と私の目を見据えます。



私も常に考えていたのです。

毎年入ってくる新入社員を、どう教育していけばいいのか?

これは、本当に悩ましい事でした。



なにしろ教育がどうしたの前に、目標にしたい先輩が少なかった。

先輩は、数年後の自分の姿でも有る訳です。


私は、ゆっくりと話しました。

「N君。確か高専の化学系出身だよね」

「うん」

「この会社は、確かに化学系の仕事は少ない。けれど、会社の技術が進んでくれば、君の出番が

必ず来ると思う。君が慣れない機械設計をするよりは、其のチャンスを待つ方がいいと思うよ」

「そうかな?そんな出番が来るかな?」



半信半疑だったけれど・・・・・・彼は、其のチャンスをしっかり掴んで、会社の大事な人にな

って行きました。