(綾川=A,菅原=S,ムサシ=M,祐=H)
A「いいなあ。車の設計ができるなんて。。。。。僕の夢だったんだよね。ホントの事をいうと」
綾川は意外な事を話しはじめました。それと同時にその場の雰囲気もなんとなく変わって来たのでござ
います。
S「エッ。ホントですか?」
A「うん。実はHONDAが第一志望だったんだけど。あそこは国立大学が強いんだよねー」
S「。。。。」
A「諦めた時は、寂しかったなあ。だから、菅原君が羨ましい。。。」
S「転職して。。。凄い大変ですけどね」
A「でも、いいじゃない。僕はスッゴク羨ましい」
菅原は頭を掻いて、うつむいてしまいました。意外にシャイな男なのでしょう。
H「綾川さん。そんな事。初めて聞いた」
A「うん。目の前にHONDAの社員が居ると思うと。。。。。つい言っちゃった。ねえ。菅原君は何処を
設計しているのさ?」
S「エンジンの設計です」
H「うわっ。最高じゃん。いいなあ。オーバーヘッドツインカムターボ」
S「それです。でも祐にその組立図面を見せたけど。全然興味を持たなくて。落ち込みました」
A「話す相手を間違えてるよ。この子は彼女を助手席に乗せて走りたいとか思わないのかね?」
S「バイクの後ろの席に乗せて貰っているらしいですよ?」
A「エッ?なにそれ?。。。。。。なんだか凄い脱力感だなあー。ホント?」
S「そうらしいですよ。それに何やらちょっと祐の雰囲気が違って来たと思いません?」
A「そうなんだよ。それで僕も気がついたんだけどさ。僕と居る時より艶めいてきたから腹が立って」
H「。。。。(居た堪れない。ほんとに身の置き所がないじゃない!)」
S「ところで、綾川さん。我がHONDAのフロントロビーにはF1のエンジンが展示してあるんですよ」
A「エッ。あのウィリアムズホンダのエンジンだよね?」
S「そうです。現在F1で独走状態のチームに我がHONDAはエンジンを供給しています」
A「ターボ加速時なら。1ccで1馬力を叩きだすと聞いたけど。ホントなの?」
S「ホントです。そのかわり13秒しか加速できませんけどね」
A「1300ccで1300馬力かあ。普通のエンジンはその1/10以下だよね?」
S「そうですね。それでね綾川さん。そのエンジンが軽いんですよ」
A「やっぱり、そうなんだ。持てる?」
S「持てます。ヒョイと軽く持てます」
A「うわっ。凄いじゃん」
S「ホントに。背筋に冷や汗が流れます。。。同じエンジンを設計してますからね」
A「判るよねーーー。ホントにそうだと思うよ」
その時です。「ピンポーーン」と音がしたのは。。。
H「あっ。ムサシが来た」