モモ×幸田 ep.29「耽溺」 | 東方神起~ちゃみ萌えブログ~

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ふと

モモ×北川 epが書きたくなって

電車の中でひたすら入力してた

 

スカイツリーテラスツアー前後に書いた

マニア中のマニア記事です♡

 

 

めっちゃ楽しかった♡

月が凄くキレイだった

 

なんでこの前後に

こんなシリアス小説書けるんだろうww

 

黄金書くの楽し過ぎる~(・∀・)!!

 

 

 

 

 

***************** ep.29

 

 


アパートのドアを叩くとモモが顔を出した

 

「幸田はいるか?」


モモは俺を招き入れながら

「今ちょっと出てる…すぐ戻るよ」

そう言うと
作りかけの爆弾の作業に戻った

 

適当にそばにあった座布団を引き寄せて座った
モモは俺のことを気にする風でもなく黙々と作業に集中している

 

モモのことは幸田にまかせっきりで
実際のところよく知らなかった
幸田は幸田でモモの話は必要最小限のことしか話さない


幸田が…
モモに特別な感情を抱いているのは明らかだ
その感情がなんなのか幸田自身もよく分かっていないようだが…

 

 

「モモさん」


作業に没頭していたモモが顔を上げた
呼んでおいて、一瞬言葉に詰まった


モモに聞きたいことはたくさんあったが、
俺には必要もなく幸田が知っていれば事足りることだ
だが、…興味はある

 

あの幸田が初めて惚れた男…
何がそうさせるのか
あんたの何が幸田を惹き付けるのか

 

そんなことが頭の中をぐるぐると回っていた
こんなこと聞くなんてバカげてる


そもそも

モモには答えられないだろう

 

「幸田のどこがいいんだ?」

 

 

モモはしばらく考えて


「詮索しないとこ、かな…」
ボソリと呟いた

 

それは俺に対する牽制か

 

詮索しない?だと
あいつは誰よりもモモのこと調べ尽くして

監視してただろうが

 

心の中で叫びながら

俺は立ち上がると部屋を見渡した


隣の部屋に布団が一組…

台所には鍋ややかんや少しばかりの食器が見える

 

爆弾の材料と最低限の生活用品しか見当たらない

殺風景な部屋だった

 

 

作業が一段落したのか

モモが手を止めて台所へ向かった

 

やかんを火にかけると、振り向きざまに
「お茶かコーヒー・・」と聞いてきた


おいおい、

俺にはそんな素っ気ない態度かよ
「幸田さん」と扱いが違いすぎやしないか

 

これだな、野田がボヤいてたのは…
モモの声が幸田にだけ優しい

幸田さんに向けられるあの笑顔…俺には見せてくれへんのや、とか言ってたな

 

その時は
何言ってんだ、こいつ…と流していたが
実際にそれを目の当たりにすると、妙に…悔しい気持ちになる


モモに惚れてる訳じゃないのに
なぜこの眼差しを自分に向けさせたいと思うのか
自分でも不思議だった

 

 

湯呑み茶碗をテーブルに置くと
モモはフゥーっと息を吐いて肩を落とした
恐ろしく緻密で精神を集中する作業から開放され、緊張が解けたようだ


特に話すことも見当たらず
俺は向かいに座るモモを眺めた

 

背が高く細身ではあるが
スパイなら、きっと鍛え上げた体なのだろう
鼻筋がスッと通って睫毛が女みたいに長い


よくよく見ると…キレイな顔立ちだ

 


俺の視線に気付いたのか

モモが顔を上げた

 

「何…?」

 

あまりにジロジロ見るもんだから

居心地悪そうにモモが呟く

 

 

「いや…」

 


不覚にも見とれていた、なんて言える訳がない

湯呑みをテーブルに置くつもりが、思わず倒してしまった

 

なんだ?俺、動揺してんのか

 

 

モモがテーブルを拭こうと俺の横に屈むと
シャンプーの香りがふわっと鼻をかすめた


「悪いな…」

 

モモは俺を見てフッと笑った

 

その瞬間、モモの腕を掴んで畳の上に押し倒していた
モモは驚いた表情で俺を見ている

 

…抵抗する腕をさらに強く押し付けた
睨むような目付きがさらに本能を掻き立てる

 

そんな顔するのか…

 

 

もがくモモを力で捩じ伏せて、少しずつ体を寄せていく
あと少しで触れる…というところで
階段を上ってくる足音が聞こえ

 

次の瞬間ガチャリとドアが開いた

 

 

反射的にモモから体を離した
ドアを閉めたまま幸田は黙って玄関に突っ立っていた


その目はゆっくりと畳に寝転がったままのモモを見、

その横で不自然に座り込む俺を見た

 

 

・・・・・

 

少しの沈黙の後


「北川…」

 

感情を無理やり押し殺したような声で、

幸田は俺の前に立つと首もとを掴んで俺を引きずり起こした

 

「…出てってくれ、今すぐ」

 

そう言うと放り出すように

俺を掴んだ手を離した

 

この状況を見られたのは不覚だった
まさか俺がモモをどうこうするなんて、考えもしなかっただろう
俺自身、考えたこともなかった

 

 

モモが…目を細めて笑ったから

 

そんな理由があるか?
でも実際それが引き金だった

 

俺は…
モモが笑ったことが

そんなにも嬉しかったのか?

 

モモに惚れた訳じゃない
そこは断言出来る


興味本意の闘争心に火がついたってところか

 

こんなこと言ったら幸田に殺されるな

 


モモに手を出すなんて…

俺としたことが

 

もし幸田が帰って来なかったら…?

 

いや、どっちにしろすぐにモモにやられていただろう
あのモモが大人しく俺に組み敷かれる訳がない

 

突然のことに俺の出方を見ていたというふうだった

本気を出したら俺なんて一瞬で弾き飛ばされるだろう

 

 

幸田の・・

逆鱗に触れた気がする

 

次に会ったら土下座して

気の済むまで殴られるか..

 

俺は幸田を失いたくないし、今更モモに手を引かれても困る

金塊を諦めるつもりはこれっぽっちもない

 

モモに

迂闊に近づくのはやめようと思った

 

幸田がモモに堕ちた理由が

理屈じゃなく分かった気がした

 

 

 

***************

 

 

 

なるほどぉ~(´艸`*)デュフ♡