黄金を抱いて翔べ「モモ×幸田」episode.4 鼓動 | 東方神起~ちゃみ萌えブログ~

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みんなで楽しい気持ちを共有した~い(*^^*)

またまた「黄金」です(*^^*)

「TENSE」のアルバム聴いてるだけでほんと忙しい
頭の中で日本語の歌詞に変換できるようになるまで聴き込むので大変です・・
あとは、「黄金」の妄想で今はいっぱいで(笑)

ということで、episode.4 書いててめっちゃ萌えたぁ~(/ω\) 

よかったらどうぞ~





*********************************episode.4

幸田が仕事を終えて家に帰るとモモがいた。
最近、夜は幸田のアパートにいることが多い。
モモのアパートは今、爆弾が山積みで夜になると電気もつけられないからだ。

「幸田さん?おかえり」
部屋に入ると、モモはちょうど洗濯物をたたみ終えるところだった。
「いいって言ったのに・・」
「ジイちゃんの家でもずっとやってたから、慣れっこだよ」
そう言ってモモが振り返った。

「ごはんにする?それとも先にお風呂?」

幸田は思わず小さく吹き出した。

「どうしたの」
「いや・・」
モモがあまりに主婦みたいで笑えた、なんて言ったら怒るだろうか。
結婚ってこういう感じなのかとモモを見ていると妙に納得してしてしまう自分がいた。

モモはキョトンとした表情で幸田を見ている。
そんなモモがなんだか可愛く映った。
「いや、なんでもない。腹へったし、先に食べるよ」
「わかった。じゃあ今あたためるから」
そう言ってモモは台所へ向かった。

最近までほとんど何もなかった台所に、フライパンや食器が少しずつ増えていた。
モモが買いそろえたものだ。
幸田も少しなら料理はするが、料理しているといい気分転換になる、というモモほどではない。

幸田はモモの隣に立った。
「今日は何作ったんだ」
「ビーフシチュー。幸田さん前に好きだって言ってたよね」
「あぁ・・」
言った自分すら忘れていた。
モモはこういうところは細やかだ。
ちょっとしたことをよく覚えていて、さらっと気遣いをみせる。

そんなモモは今、ご機嫌に鼻歌を歌っている。

「何かいいことでもあったのか」
「毎日楽しいんだ・・生きてるって感じがする」
モモは目をキラキラさせてそう言った。
「爆弾作りがそんなに楽しいか」
少し皮肉っぽい言い方だったが、モモは気にする様子もなく言葉を続けた。

「初めて楽しいって思えるよ。自分のやりたいようにやれるなんて初めてだからな・・
 今まではただ命令に従うだけで、生きてるなんて実感はなかった。
 今はオレをオレのまま必要としてくれる人達がいて、やっと生身の人間に戻れたような気がするんだ」
そう言って楽しそうに笑みを浮かべた。
「何を言ってるんだって思うでしょう?」
幸田の目を覗き込むようにしてモモは言った。

モモの言っていることは痛いほどわかった。
その気持ちを思うとなんだか苦しくてモモがたまらなく愛おしく思えた。
思わずモモを後ろから抱きしめていた。
「ちょっと、幸田さん・・?」
モモの手から、鍋のふたが派手な音を立てて床に落ちた。

モモの鼓動が聞こえた。
「・・どうしたの」
鼓動が少しだけ速まるのが分かった。
紛れもなくモモが生きている音、だった。

「・・モモ・・・死ぬなよ」
「えっ」
モモが振り向こうとしたのが分かった。
「・・オレを置いて一人でいくなんて許さないからな」
絞り出すような声で幸田は言った。

自分の口から出た言葉に、幸田自身驚いていた。

モモは少し何かを考えているふうだったが、幸田の手をやさしくほどくと振り返って幸田を見つめた。
幸田はまともにその目を見ることが出来なかった。
モモは小さく息をついた。
「死なないよ・・まだ死ねない
 ・・・生きたいって初めて思ったんだ・・幸田さんと一緒に生きたい」
静かに、だが力強くモモは言った。

「幸田さん・・泣いてるの?」
「まさか、何言ってるんだよ・・」
そう言った幸田の声はびっくりするほど震えていた。

気付かないうちに涙が溢れていた。
涙なんて流したのはいったいいつ以来だろう。
自分でも分からないほど感情が強く揺さぶられていた。

「今が楽しい」と笑うモモが愛おしかった。
「一緒に生きたい」というモモの言葉が苦しくなるほど嬉しかった。
でもそれだけじゃない・・・なにか・・
自分がずっと探し求めていた場所が今、目の前にある。
人間のいない遠い遠い土地なんてどうでもいいと思えるほど
モモと過ごす時間が自分にとって大切なのだということに気付かされた。

幸田の頬をとめどなく涙が流れた。

モモはそんな幸田をそっと抱きしめた。
やさしく幸田の背をさすった。
幸田は自分の感情に動揺して立ちつくすだけで身動きも出来なかった。
モモのぬくもりが伝わってきて、また泣けた。

「黄金を抱いたら・・・ 一緒に翔ぼうか・・」
耳元でモモがささやくように言った。
「幸田さんの行きたいところへ、オレはついて行くよ」
何を言ってやがる・・
オレをどこまで泣かせる気だ・・・

「ついて来んな」
モモの手をそっと払って幸田は言った。
子どものように天邪鬼だ。
そんな幸田を見て、ふふっとモモが笑った。

「オレはいいから、自分の行きたいところに行けよ」
本心だった。

「そうだな・・オレは自由でいられるならどこでも構わない。でも一人じゃ生きる意味がない。
 だから、幸田さんが見たい景色を一緒に見たいんだ・・」

今日のモモはバカがつくほど素直だ。
それを言うなら自分だって同じか・・
モモに触発されたのかもしれない。

「行きたいところなんて、もうないんだ」
「・・えっ」
モモが驚いた表情で幸田を見た。
「それって・・・どういう意味・・?」
モモの声が少し曇った。
潤んだような目で幸田を見つめている。

幸田はつぶやくように言った。
「・・・モモがいればいいって意味」
言った後に急に恥ずかしさに襲われた。

ちらりとモモを見ると、モモはこれ以上ないくらいの笑顔でふんわりと笑った。

「いい響きだな・・そんなふうに言われたら惚れちゃうな・・」
「・・なんだよ、それ・・・バカモモ・・」

そう言いながらも何か自分の気持ちが満たされていくのが分かった。
こんなにお互いに気持ちをさらけ出したのは初めてだった。

なんとも言えない気恥ずかしさが残った。

「なぁ・・腹へった・・」
ごまかすように幸田は話をそらした。

モモもそんな幸田の気持ちを察したらしく、床に落ちた鍋のふたを拾い上げると
「すぐ出来るから、座って待ってて」
とそっと幸田の肩をおした。

「あぁ」
それだけ言うのが精一杯だった。

台所の方から、さっきよりもご機嫌な鼻歌が聞こえてきた。
漂ってくるビーフシチューの香りとモモの鼻歌がとても心地よく、口元が緩んでいくのが分かった。

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読んでくださった方、いらっしゃいましたらありがとうございます~<(_ _)>
だんだんモモが可愛くなっちゃって、嫁化してきちゃいました・・
「モモ×幸田」も~ほんっと萌えます( ´艸`)
大好きです

 


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