鉛筆の握りを握力による固定から、指先で持って書く事が出来た。
過程。
初日。
握力だけのグー握りから、
親指、人差し指、中指の3本で持つ。
そのまま書いても、すぐに鉛筆が崩れ、書けない。
柔軟に指の動きを使わせたかったので、
そのまま親指を縮めたり、伸ばしたりさせたかったが、出来ない。
鉛筆が回ってしまうし、指の位置がバラバラに崩れて鉛筆が保てない。
まずは上記3本にゆびの先を合わせて、伸ばしたり、縮めたり。
最近は、出来ない事に挑戦するのになれたので、思い出したら、
「お母さん、コレだよね⁈」
と、自主練もしてくれる。
2日間 30回づつプラス自主練。
余裕が出たら、薬指、小指の固定を意識しつつやってもらう。
3日目。
鉛筆を持ってチャレンジ。
鉛筆が回るが、回さないように、慎重に30回。
右手だけじゃなく、左手もやってもらう。
手首を持ち上げたままやるように注意する。
5日目。
鉛筆を回さないで指の曲げ伸ばし出来るようになったら、やってる最中に肩と肘を触って揺すり、脱力しながら、指を動かすように指示。
7日目。
ようやく紙に字を書く。
初めはヒョロヒョロ。
指先を動かして書くに重点を置いて、ゆっくり書く。
10日目
鉛筆の先に力が伝達する感覚が掴めたらしい。
筆圧もちょうど良くなった。
スピードはまだまだ。
スピードを上げて、実用化には、もうしばらく時間がかかるだろう。
肩、肘、手首のトレーニングを経てからだったので、みるみる上達した。
やはり、感覚統合で言われてる成長順番が正しかった。
1年前、指だけやろうとして、1週間詰めたが、遅々として成長せず、諦めた。
この調子で、書字が安定したら、箸にチャレンジしよう。
発達障害は、根性論だけじゃダメだな。
っと、実感。
上手くいかない時は、やり方を変えろ。
どんだけアプローチのバリエーションを思いつくか試されている気がする。
同時に速記の訓練も始めた。
一息で1文字を書ききれない。
筆圧が強すぎだし、1文字の途中で止まってしまうから字を書く事が遅い。
聞くトレーニングで数字は良く書くので、数字は流れるようにかける。
聞くトレーニングの要領で焦らせて書かせようとしても、本人がパニクるだけで、スピードは変わらない。
漢字だけ書かせていくのは、なれて来たので、少しはマシだが、ひらがなが混ざって、文章になるとひどい。
1字づつ止まるし、1字の中でも止まってしまう。
このせいで、草冠だけ書いて忘れるとか、言辺だけ書いて忘れるとかが、起こる一因な気がする。
途中で意識が途切れている。
一文を流れで書き尽くす感じで書いて欲しい。
いろいろ試したが、「」、。がつくと難しいので、『ことばあそびうた』谷川俊太郎を持ち出し、ひらがなだけで続けて書かせる。
『流れるように書く』をイメージ出来ないので、見本を見せながら、数日チャレンジさせる。
初めは、1節を繰り返しさせて、脳みそを流し書きになれさせる。
次の日は、母がゆっくり読むペースでオンタイムで文字を書かせていく。
途切れそうになれば、少しスピード調整して焦らせる。
ページ繰りも、改行も同じペースで急いでもらう。
この練習を始める前に聞くトレーニングのかけ算をやっておく。
先に「9の段」と言ってから、ランダムな数字を。
円周率をある程度書いた紙を見ながら言っていく。
ソウタは、答えだけをノートに書いていく。
こちらのタイミングで適当に「6の段」とか変えていく。
母は変えたタイミングと段だけ鉛筆でメモって、
60~70くらいやったら、答え合わせ。
2秒くらいで次の数字を言うので、答え合わせ含めて5~6分で終わる。
答え合わせの方が、時間がかかるw
スピード調整が大事で、答えを書き始めくらいで次の数字を言うが、考えが空転していそうだったら、わざと早めに次を言う事もある。
調子いい時は3つまでなら覚えてまとめて答えを書いたりもする。
とばして書いて進んでもいいし、間違えが気づいたら、消しゴムを使わないで上書きをさせてでも、数字読むペースは乱してはいけない。
脳みそは、心地よく混乱と緊張してる時の方が成長するらしい。
見通しを効かせないとパニクる(怒る、文句言う)気質だが、『聞くトレーニング中に文句は言わせない』を絶対的に調教したので、今は大人しく精一杯混乱してくれる。
ここまで来るのに何十回戦ったか。
しかし、この時以外は、相変わらず、怒るし、文句も言う。