書字の為の指トレーニング | 王様日記 〜発達障害の息子話

王様日記 〜発達障害の息子話

ADHAと発達性協調運動障害、アスペルガー、LD(書字障害)の小5長男。
小1の次男は、発達性協調運動障害、LD(読字障害、計算障害)予備軍を兄との訓練のノウハウで予防中。
身体訓練、勉強、ソーシャルスキルの獲得の為、
母の観察、実験、考察のブログ。

近況。
鉛筆の握りを握力による固定から、指先で持って書く事が出来た。


過程。

初日。
握力だけのグー握りから、
親指、人差し指、中指の3本で持つ。
そのまま書いても、すぐに鉛筆が崩れ、書けない。

柔軟に指の動きを使わせたかったので、
そのまま親指を縮めたり、伸ばしたりさせたかったが、出来ない。

鉛筆が回ってしまうし、指の位置がバラバラに崩れて鉛筆が保てない。

まずは上記3本にゆびの先を合わせて、伸ばしたり、縮めたり。

最近は、出来ない事に挑戦するのになれたので、思い出したら、
「お母さん、コレだよね⁈」
と、自主練もしてくれる。

2日間 30回づつプラス自主練。
余裕が出たら、薬指、小指の固定を意識しつつやってもらう。

3日目。
鉛筆を持ってチャレンジ。
鉛筆が回るが、回さないように、慎重に30回。
右手だけじゃなく、左手もやってもらう。
手首を持ち上げたままやるように注意する。

5日目。
鉛筆を回さないで指の曲げ伸ばし出来るようになったら、やってる最中に肩と肘を触って揺すり、脱力しながら、指を動かすように指示。

7日目。
ようやく紙に字を書く。
初めはヒョロヒョロ。
指先を動かして書くに重点を置いて、ゆっくり書く。

10日目
鉛筆の先に力が伝達する感覚が掴めたらしい。
筆圧もちょうど良くなった。
スピードはまだまだ。

スピードを上げて、実用化には、もうしばらく時間がかかるだろう。

肩、肘、手首のトレーニングを経てからだったので、みるみる上達した。

やはり、感覚統合で言われてる成長順番が正しかった。

1年前、指だけやろうとして、1週間詰めたが、遅々として成長せず、諦めた。

この調子で、書字が安定したら、箸にチャレンジしよう。

発達障害は、根性論だけじゃダメだな。
っと、実感。

上手くいかない時は、やり方を変えろ。

どんだけアプローチのバリエーションを思いつくか試されている気がする。

 
同時に速記の訓練も始めた。

一息で1文字を書ききれない。

筆圧が強すぎだし、1文字の途中で止まってしまうから字を書く事が遅い。

聞くトレーニングで数字は良く書くので、数字は流れるようにかける。

聞くトレーニングの要領で焦らせて書かせようとしても、本人がパニクるだけで、スピードは変わらない。


漢字だけ書かせていくのは、なれて来たので、少しはマシだが、ひらがなが混ざって、文章になるとひどい。

1字づつ止まるし、1字の中でも止まってしまう。

このせいで、草冠だけ書いて忘れるとか、言辺だけ書いて忘れるとかが、起こる一因な気がする。

途中で意識が途切れている。

一文を流れで書き尽くす感じで書いて欲しい。

いろいろ試したが、「」、。がつくと難しいので、『ことばあそびうた』谷川俊太郎を持ち出し、ひらがなだけで続けて書かせる。

『流れるように書く』をイメージ出来ないので、見本を見せながら、数日チャレンジさせる。

初めは、1節を繰り返しさせて、脳みそを流し書きになれさせる。

次の日は、母がゆっくり読むペースでオンタイムで文字を書かせていく。

途切れそうになれば、少しスピード調整して焦らせる。

ページ繰りも、改行も同じペースで急いでもらう。


この練習を始める前に聞くトレーニングのかけ算をやっておく。

先に「9の段」と言ってから、ランダムな数字を。
円周率をある程度書いた紙を見ながら言っていく。

ソウタは、答えだけをノートに書いていく。

こちらのタイミングで適当に「6の段」とか変えていく。

母は変えたタイミングと段だけ鉛筆でメモって、
60~70くらいやったら、答え合わせ。

2秒くらいで次の数字を言うので、答え合わせ含めて5~6分で終わる。

答え合わせの方が、時間がかかるw

スピード調整が大事で、答えを書き始めくらいで次の数字を言うが、考えが空転していそうだったら、わざと早めに次を言う事もある。

調子いい時は3つまでなら覚えてまとめて答えを書いたりもする。

とばして書いて進んでもいいし、間違えが気づいたら、消しゴムを使わないで上書きをさせてでも、数字読むペースは乱してはいけない。


脳みそは、心地よく混乱と緊張してる時の方が成長するらしい。

見通しを効かせないとパニクる(怒る、文句言う)気質だが、『聞くトレーニング中に文句は言わせない』を絶対的に調教したので、今は大人しく精一杯混乱してくれる。

ここまで来るのに何十回戦ったか。

しかし、この時以外は、相変わらず、怒るし、文句も言う。