「断薬すること」と「離脱すること」 | クスリに頼らない自遊人

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東大法卒のアル中です。ベンゾジアゼピンを断薬して6年が過ぎました。東大野球部応援とグルメ情報、映画レヴューとメンヘラネタが中心です。
コメントには塩対応なので悪しからず御了承下さい。

のぶです。

うつ病、パニック障害、不眠で精神科に。
クスリで悪くして最大で一日8種類、20錠以上の向精神薬を飲んでいました。

全ての薬物から離脱して50ヵ月過ぎました。

「どうやって断薬したんですか?」  

これまで何百回と聞かれました。

私は「断薬」という言葉を余り使いません
代わりに薬物から「離脱」する、という言葉を好んで使います。

アシュトンマニュアルが「離脱する」「離脱が進むにつれ」等と断薬とは別の表現をしている通り、

体験からもこの両者は全然別物だからです。

どこのセミナーに行ってもほとんどの離脱経験者が語るように、

「断薬そのものには
大した意味がなかった」

と感じるからです。

止める、というのは所詮は飲まないだけのことですし、

減薬・断薬に耐えられるか? 
は各人の状態で全く異なるし、画一的な断薬方法などというものはなく、

自分がたまたま上手くいったからといってそれを人に押し付けるべきものじゃないし、

ましてや自分が全く上手く行ってないのに人に薦めるとのは論外だと思うからです。

どうやって「断薬したか」については、自分のやったことはここにも書いてますが、それを「成功」とも「適切な断薬方法」だとも全く考えていません。

他方、
どうやってクスリや精神科医、
精神医療から離脱したか、

手放したか?

無しで生きているか?
回復してきているか?

これについては自分の経験を貴重なものとして話しています。

気合と根性で断薬はできても
離脱はできないんです 

気合と根性だけでは、
飲まない生活は続きません。

通常、薬物から離脱するにあたって解決しなければならない問題が3つあると思ってますし、

実際私にも有りましたし
今でも抱えています。

そしてこれも、
離脱経験者が異口同音に語ることでもあります。

①根っ子の問題の解決
整形外科などで精神の問題以外で処方されたケースは別にして、

不眠にせよ不安にせようつにせよ、精神科にかかり向精神薬を飲むに至った「心の問題」を抱えていた訳ですから

しかもそれを長い服薬で著しく悪化させてるのですから、

断薬したら解決していた、
そんな事は有り得ません。

それを解決する必要があります。

なぜ眠れなくなったのか?
なぜ人が怖くなったのか?
なぜ電車に乗れなくなったのか?

なぜ生きることが面白くなく
不幸せだったのか?

原因を探して、修正すべき所は修正しないと

何も変わりませんから。


②クスリに頼らない生活の習得
長くベンゾや向精神薬を常用するも、意識するしないに、好むと好まざるとにかかわらず、
①で上げたうつや不安や不眠、
加えて離脱症状も

クスリで解決する思考と行動のパターン、「習慣」「習性」が深く身に付いてしまっていますから、
 
薬物を手放すのが恐怖になります。

これと違う習慣を身に付せること、

薬以外で解決することをルーティンにするのは

そんなに簡単ではありませんし、

断薬しただけではできません。

そして
このふたつの課題は、医師を含め「他人」が解決することはできません。
自分自身の訓練で自分を変えていかなければ絶対に解決しないんです。

そして
③離脱症状
①や②の課題に、離脱症状を抱えながら日々取り組んでいくのは想像以上に大変な事なんです。

まず、
長い服薬で精神的に脆弱になっています。
思考や判断力も著しく損なわれているから理性的・合理的な行動はとりにくくなってますし、

断薬直後はたいてい孤独です。
仕事もなく経済的不安も抱えていることも多く、

苦しいんです。

苦しいのに
処方薬からの離脱」への理解者が周りにはいません。

「苦しければ飲んだら?」という人しかいないんです。
家族や友人、同僚、

同じモノを飲んでいる仲間もです。

そして、
これまで解決してくれたクスリは無い…

そんな中で
断薬することと違い

離脱すること、
ありとあらゆる「薬物への囚われ」を手放して自由になるのは
なかなか大変なんです。

処方薬であるがゆえになおさらです。

【11月のMDAA開催予定】


MDAA大阪

会場:高槻マリア・インマクラダ幼稚園 

大阪府高槻市野見町2-15

土曜日は休園日にあたりますので教会の入口から入ってください


11月30日(土) 13:30-16:00
MDAA田無
会場: 田無フレンドリー


MCafe静岡は11月はおやすみ

次回はMDAA東京と合同で12月7日に開催します。


【連絡・問合せ先】

MDAA田無、伊豆

 mdaa.tanashi@gmail.com

MDAA東京

 samrai2806899@gmail.com

MCafe静岡

 mcafeshizuoka@gmail.com

MDAA大阪

 mdaa.oosaka.sora@gmail.com


【注意事項など】

① MDAAは処方向精神薬の問題を抱える当事者や家族の回復を目指す自助グループです。減薬方法を指導する場ではありません。

参加資格は設けていません、興味のある方はどなたでも参加頂けます。

② ミーティング参加に当たっては、会場費などの実費を賄うために、お一人200円以上の献金をお願いしています。

③ ニックネームでの参加を推奨しています。どこまで自分のプライバシーを明かすかは自分で決められます。

④ ミーティングは秘密会です。

参加者が安心して参加できる安全なミーティングを維持するため、ミーティング会場で聞いた話は決して外部に持ち出さないようお願いします。守られない方の参加は固くお断りします。

⑤ MDAAはいかなる外部の問題にも意見を持つ事はなく、特定の団体や思想に支持も反対もしません。

MDAAの匿名の参加者がMDAAを代表して意見を述べることもありません。

従ってMDAAの名前が外部の論争で引き合いに出されることは有りません。

⑥ミーティングにおいて司会者が話すことも、他の参加者が話すことも個人の意見であり、その会場を代表するものでもMDAAを代表するものでも有りません。各人の意見は全て個人の意見として尊重されます。

⑦ 個人情報の交換には十分に気をつけ下さい。ミーティングの場を離れて参加者個人間でトラブルが発生しても、匿名の参加者の集合体としてのMDAAには関与する方法も権限も責任も一切ないことを参加にあたって予めご承諾願います。

⑧ミーティング終了後に懇親会(任意・自費参加) を行う会場があります、お気軽にご参加下さい。

*懇親会は禁酒です