ベンゾ離脱から4年-アシュトンマニュアルに学ぶ ⑩離脱スケジュール | クスリに頼らない自遊人

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東大法卒のアル中です。ベンゾジアゼピンを断薬して6年が過ぎました。東大野球部応援とグルメ情報、映画レヴューとメンヘラネタが中心です。
コメントには塩対応なので悪しからず御了承下さい。

のぶです。

パニック障害やうつで7年服薬したベンゾジアゼピン、
断薬・離脱して4年になります。

自分の離脱経験に照らし合わせてみて、

自分もそうだった、と思うところは赤字。
当てはまらなかった、疑問だと思うところは青字にしています。

・3.  服薬回数を減らして日中クスリのことを完全に忘れられたのは精神面では非常に良かったと思います。

・4.   早いと評判の悪い減薬ペース、2年近く掛かった私にもこの減薬ペースはやはり早いように感じられますが…   

事実は事実、実績は実績です。

私も、経験から適切な減薬ペースは他の要素(心理サポートの有無、体力、栄養やストレス環境や生活習慣、不安に繋がる精神的な囚われ)の引き算で決まるものと考えてますので、

心理的なケアとか他の条件が整えば平均的にはこのくらいで離脱できた、ということでしょうか。

もちろんこれが “アシュトンマニュアルの減薬ペース” ではありませんし(自分できめろ、としか言ってない)、ここが疑問だからといって全否定するのは木を見て森を見ず、

もったいないことです。

・9.  私は最後の0.5mgから七転八倒したのでここが最大の疑問ですが、アッサリ止められた人も周りには少なからずいるので私の方に何か原因があるのかもしれません。

・8. は当然でしょう。
薬物の離脱を他の薬物で抑えるような発想や行動をとるようでは永遠にクスリと縁が切れるハズがありません、減薬どころか大増薬。

薬物に睡眠を人質にとられたままで依存の問題は解決しません。

・“追加服薬に頼らずコントロールする力と自信を習得する”
これも離脱成功の重要なファクターでした。 

“完全な回復とは、完全に断薬して初めてスタートするのです。”
私だけでなく、私が知る数十名の離脱経験者がそう証言しています。

少なくとも服薬を始めた時点との比較で元の問題(不眠、パニックなど)は飲んだ分確実にに悪くなってますから当然です。
厳しいですが断薬は離脱から回復に至るための最初のステップであり、最後のステップではありません。

ただ減薬の過程においでも、離脱後になるべく薬に頼らないための“訓練”を積むことは可能です。



P52-55
(3) 離脱スケジュールの計画と実践 
離脱スケジュールを数例、後のページで示します。それらほとんどは、離脱に成功した実在の人に適用されうまくいった実際のスケジュールです。しかし、どのスケジュールも、個人の必要性に応じて調整されなければいけません。つまり、必ずしも同じである必要はないのです。以下に、あなた自身のスケジュールを作成する際に考慮しなければいけない点をまとめました。

1. あなた自身の症状に合わせてスケジュールを立てて下さい。例えばもし、不眠が主な問題なら、服薬量のほとんどを就寝時に摂取して下さい。
もし朝に外出するのが困難でしたら、服薬分の一部を朝一番に摂取して下さい。(ただし、眠くなったり、車の運転が出来なくなったりしない用量で!)

2. ジアゼパムに置き換える際、置換は、一度に一回分の服薬量に止めて下さい。通常は夕方または夜の服薬時に置換を開始し、それから他の服薬時についても順次、数日あるいは1 週間の間隔を空けながら置換を進めていきます。もし、あなたが非常に高用量から漸減をスタートしていないのであれば、この段階で減量を目指す必要はありません。単に、大まかな等価用量を見出すことを目指して下さい。これが終了してから、ゆっくりとジアゼパムの減量を開始すればいいのです。
しかしながら、もし、あなたがアルプラゾラム 6 mg(ジアゼパムに換算すると 120 mg と等価)といった高用量を服薬している場合、置換時に多少の減量に取りかかる必要があるかもしれません。そして場合によっては、一度の置換を、一回服用量のうちのさらに一部だけに止める必要もあるかもしれません(スケジュール 1 参照)。この際の目的は、主として離脱症状を予防し、かつ、眠くなるほどの過量にならないようなジアゼパム用量を見出すことなのです。

3. ジアゼパムは非常にゆっくりと排出されるので、一日最大 2 回のみの使用で、安定した血中濃度を保つことが出来ます。もし、あなたがベンゾジアゼピンを一日 3 回あるいは 4 回服用している場合、一旦ジアゼパムに置換したら、服薬を一日 2 回にして間隔を空けることが賢明です。
一日の服薬回数が減れば、薬に振り回されるストレスも軽減するでしょ
う。

4. 始めの服薬量が多ければ多いほど、各減薬量も大きくなることがあります。各減薬時に現在用量の 10 分の 1 までを上限目標として減量することも良いでしょう。例えば今、ジアゼパム 40 mg 等価量を摂取しているなら、1 週あるいは 2 週間毎に、最初は 2~4 mg ずつ減量していきます。20 mg まで減量できたら、減薬量は 1 週あるいは 2 週間毎に 1~2 mgずつにします。10 mg まで減薬できたら、減薬量はおそらく 1 mg ずつが良いでしょう。ジアゼパム 5 mg からは、1 週あるいは 2 週間毎に 0.5 mgずつの減量を好む患者も中にはいます。

5. 離脱スケジュールは最後まで完全に作成する必要はありません。通常は、最初の数週間の計画を立て、実践してから再評価し、必要なら進み具合によってスケジュールを修正することが賢明です。主治医には、いつでもあなたの状況に合わせて漸減ペースを遅らせたり(あるいは速めたり)して、柔軟に対応するように伝えておいて下さい。

6. 可能な限り、逆戻りしないで下さい。環境が変化した場合は(例えば家庭内で緊急事態が起きた時など)、あなたはスケジュール中の何処かの段階で、それ以上の減量を行わずに立ち止まって数週間休んでも構いません。しかし、常に用量を再増量することは避けるよう努めて下さい。
あなたもすでにやり遂げた所まで逆戻りはしたくないはずです。

7. ストレスが強い時に、追加的に服薬することは避けて下さい。症状をコントロールする力を習得するよう努めて下さい。こうすることで、ベンゾジアゼピンなしで対処する新たな自信が身に付くことでしょう。
(第Ⅲ章の離脱症状を参照して下さい)。

8. アルコールや大麻、非処方薬の摂取を増やして、ベンゾジアゼピンの埋め合わせをしないで下さい。場合によって、あなたの主治医は、特定の症状に対して他の薬剤を提案することがあるかもしれません(第3章)。しかし、ゾルピデム(マイスリー)、ゾピクロン(アモバン)、ザレプロン(Sonata 本邦未承認)などの睡眠薬を服薬してはいけません
何故なら、これらはベンゾジアゼピンと同じ作用を持っているからです。
9. 最後の服薬中止: 
しばしば、最後の僅かな用量を断薬することが、特に難しいと思われています。これは主に、全く薬のない生き方に対する恐怖からくるものです。実は、最後の断薬は驚くほど簡単です。皆大抵は、新たな自由な感覚を得たように喜びます。いかなる場合でも、ケジュールの最終段階で服用している一日ジアゼパム 1 mg や 0.5 mg とは、依存を維持させているだけで、他にほとんど影響を及ぼしていません。最終段階にきて、離脱速度をむやみに遅くして、離脱を長引かせようとしないで下さい(例えば、0.25 mg の減量を 1 か月毎など)。
一日0.5 mg までに到達したら、思い切って下さい。
完全な回復とは、完全に断薬して初めてスタートするのです。
離脱完了後も“万が一”に備えて、念のため錠剤を少し携帯したがる人もいますが、使うことはまずないことに気付きます。

10. 離脱スケジュールのことばかりにとらわれないで下さい。これから先の数ヶ月間を、普通に過ごせばいいのです。大丈夫。あなたは沢山の人がしてきたように、ベンゾジアピンから離脱しようとしていです。深刻になる必要はありません。

11. もし、あなたが何らかの理由で、ベンゾジアゼピンからの離脱を一度試みて成功しない(しなかった)なら、いつでもやり直しが出来ます。
ほとんどの喫煙者は、完全に禁煙するまで 7、8 回試みるそうです。嬉しいことに、ほとんどのベンゾジアゼピン長期服用者は、最初の試みで成功しています。二度目のチャレンジが必要な人は、大抵は一度目に早く離脱しすぎた人たちです。ベンゾジアゼピンからの離脱は、あなた自身が管理してゆっくりと安定させれば、ほとんど常に成功するのです