伝説のフォーク・シンガー(まだ生きていますが)ボブ・ディランのデビューから5年間の出来事を、ドキュメンタリー風に撮った作品です。
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1961年、ミネソタ州からニューヨークに出てきた19歳のボブ・ディランが、年老いたウディ・ガスリーを見舞うために彼が入院している病院に向かう場面から始まります。
病院で彼の演奏を聴いたウディ・ガスリーやピート・シーガー、そして先輩ミュージシャンたちにその才能を認められたディランは、その魅力と歌声ですぐに世間の注目をあびて、次第に時代の寵児となります。
パーティーに出たら演奏を求められ、街を歩けば女性に追っかけられるという世間の人気とは裏腹に、次第に違和感を抱き始めたディランは、1965年にある決意をしてフォーク・フェスで演奏するのですが.....。
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ボブ・ディランはもちろんのこと、ウディ・ガスリーやピート・シガー、そしてジョーン・バエズ、ジョニー・キャッシュ、アル・クーパーなど、1960年代のアメリカン・ポップシーンを知る人には涙もののシンガーたちが登場します。
そして、劇中で演奏される名曲の数々。
Mr. Tambourine Man (ミスター・タンブリン・マン)
House Of The Rising Sun (朝日のあたる家)
Blowin’ In The Wind (風に吹かれて)
The Times They Are A-Changin’(時代は変る)
It Ain’t Me Babe (悲しきベイブ)
Like A Rolling Stone (ライク・ア・ローリング・ストーン)
など。
懐かしくて思わず口ずさんでしまい、サウンドトラックを買ってみても良いかなと思いました。
そしてそれらの曲を歌う俳優たちの上手いこと!顔が似ている俳優を集めただけでなく、ちゃんと聞き応えのある演奏でした。日本でも有名な歌手に顔が似ているとか、声が似ているとかで紹介されることがあります。しかし、演技も歌も上手いということはまずありません。
映画にするにしても、ほんの数ヶ月の特訓をしただけで登場させるのではなく、今作も調べてみたら、ディラン役のティモシー・ハラメは役作りに5年もかけて、歌声を似せたり、弾き語りのギターテクやブルースハープの技術を磨いたそうです。この辺りはハリウッド映画の凄さを感じますね。
史実に基づいた細かいエピソードがドキュメンタリー風に積み重ねられ、公民権運動やキューバミサイル危機、ケネディ大統領暗殺などの社会情勢もちゃんと描かれていて、当時の時代背景がよく分かります。
欲を言えば、ディランの内面の苦悩や葛藤をもう少し掘り下げた脚本でもよかったかなと思います。
惜しくもアカデミー賞は逃しましたが、音楽映画としては十分楽しめますので、音響設備の良い映画館で観てください。
余談
観客は予想通り、60代以上が大半でした。しかも通路に近い席から埋まっていくという。これは2時間以上の長丁場の最中にトイレに行きやすいためかなと思います。笑
