「法律の読み方がわかる本」 | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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普段の生活で法律を意識することはあまりありません。でも、何かトラブルがあった場合に、判断の根拠になるのは法律(法令)です。

 

法律に関係する一般的な本といえば、例えば隣人間でトラブルがあった場合、これは民法第何条の規定でこう適用される、というような内容が多いですね。この本は、普段馴染みがない法令の条文の読み方から、法令がどうやって作られるのか、そして裁判所の判決の読み方までわかりやすく書かれていて、法令の構成や枠組みを知るための基本的なことを解説した入門書です。

 

 

 

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まず最初に、法令の条文の構成とその読み方の説明があります。

 

・条文は、まず「条」があり、その下に「項」があり、その下に「号」があり、さらにイ・ロ・ハ.....と続く(←これは分かる)

・「前条」とか「次項」、「同号」というような、相対的な表現がある(←これも日本語としてなんとなく分かる)

・「その他」と「その他の」とか、「又は」と「若しくは」、「および」と「並びに」といった用語を使い分けている(←これは日常生活での使い方とかなり違うので戸惑いますね)

 

実は私も20代の頃にある国家試験を受けようとして、法令の文書を読むことがあったのですが、こういった日常生活では使わない用語の羅列にヘキヘキして、途中で投げ出した苦い記憶があります。慣れの問題といえばそれまででしょうけれど.....。

 

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次に、法令がどうやって作られるかの解説があります。

 

法令の読み方に重点をおく本が多い中で、著者は法令を制定したり改正するプロセスが大切という考えがあり、詳しく説明しています。

 

国会で審議される法令には、議員立法もありますが、圧倒的に多いのは「閣法」(内閣が提出する法律案)だそうです。これは初めて知りました。

 

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法令の条文も、古いものと新しいもので、いろいろ違いがあるという解説がありました。

 

明治時代に書かれた、刑法や民法の大半、商法の大部分は、カナ書きだったものが平成になって現代語に直されましたが、用語の解釈は昔のままで、日常生活で使われる用語とは違うという、意外な事実を知りました。

 

第二次世界大戦後に書かれた日本国憲法や刑事訴訟法などは、現代語に近い言葉で書かれているので、読み易いのは分かります。

 

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裁判所の判決を読む中では、まず条文を個別の事例に適用するという司法の基本の考え方、「法的三段論法」の解説がありました。

 

例えば

Aさんは青年に達しているか、という判断をするために

 

年齢18歳をもって、成年とする。(民法第4条)という「規範」があり

Aさんは18歳である。という「事実」と照らし合わせて

Aさんは、成年に達している。という「適用」をする

といった流れです。

 

それが実際の判決の中で、どう書かれているのか、著者はいくつかの最高裁判決を使って説明しています。一般には分かりづらい(読みづらい?)判決文も、詳しく解説してもらうと、書かれた内容がどういう考え方で進められているか、よく分かりました。

 

でも、私のような法律家の文章に慣れていない人には、回りくどい、ひねった言い回しはいつ読んでも分かりにくいですね。

 

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最後に、自分で法令や、行政文書、判決などをリサーチする際の方法、今で言えばインターネットでのウェブサイトの紹介がありました。でも、法学を学ぶ学生ならともかく、一般人にはやはりハードルが高いですね。

 

かなり分かりやすく書かれた本なので、裁判などで話題になった判決や興味のある裁判の結果などを自分なりに調べてみたい人には、ノウハウを知る上で参考になる一冊です。