秋の「柳生街道」を走る | 晴走雨読な日々〜Days of Run & Books〜

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晴れた日は山に登り街を走り、 雨の日は好きな音楽を聞きながら本を読む
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奈良県にある「柳生の里」を中心としたトレイル「柳生街道」を久しぶりに走ってきました。

 

2021年4月に、地図を頼りにJR笠置駅から近鉄奈良駅まで続く道を、ひとりで回って以来です。

(その時の模様はこちら↓)

 

 

 

 

 

今回はラン友さんの主催イベントで、11月20日月曜日に9人のグループで走ってきました。

 

集合場所はJR関西本線の笠置駅。大阪駅からだと大和路線の終点加茂駅で乗り換えが必要で、1時間半ほどかかります。平日にもかかわらず、乗り換えた列車はハイカーや遠足の子供たちで満席になり座れませんでした。加茂駅から笠置駅は一駅で10分とかからないので、まだ良かったのですが。

 

10時過ぎに笠置駅をスタート。

 

歩いていた外国人やハイカーさんにはランニング姿が珍しかったようで、「がんばって!」と声をかけられました(笑)

 

この日は笠置寺に登って東海自然歩道を抜けるコースは取らずに、車道を登るルートを走って行きました。土日のアウトドアイベントの疲れが残っていた私は、約3kmひたすら続く上りをガシガシ登っていくメンバーを追っかけましたが、だんだん背中が遠くなるばかりで、最後は歩き出す始末。

 

30分ほどで、「柳生」と大きく書かれた看板がある峠に出ました。

 

気温はそれほど寒くなく、雨予報もない絶好の日和で、色づき始めた紅葉がちらほら見えます。

 

落ち葉を集めて、秋らしいシューズサークルを作ってみました。

 

京都府と奈良県の県境になる「あたや橋」から

 

打滝川に沿った本来の柳生街道に入りました。

 

すぐ左手に、石に彫られた仏像が現れます。阿対(あたや)の石仏と呼ばれる阿弥陀如来だそうです。

 

そのまま一般道に入ると、遠くには有名な(柳生)十兵衛杉が見えます。白っぽいのが落雷で枯れてしまった初代で、すぐ横にはほぼ同じ高さの二代目が並んでいます。

 

この先には柳生一族の菩提寺になる芳徳禅寺とか、柳生道場や家老屋敷などが点在してますが

 

それらには目もくれずに、ひたすら街道の山道を進みます。

 

少し外れたところにある天乃石立(あまのいしだて)神社に到着。真新しい石柱が目を引きます。

 

鳥居の先に進むと、この神社の御神体といわれる巨石が鎮座しています。

 

さらにその奥に進むと、有名な「一刀石」が現れます。大人気アニメ「鬼滅の刃」に出てくる岩にそっくりということで、一時期はファンが押しかけた場所も今はひっそりとしています。

 

メンバーのひとりがおもむろに取り出したのが、その登場人物のひとり炭治郎が着る特徴のある柄の羽織。なんでもここへ来ると聞いて、夜なべして(?)縫い上げたとか。

 

一刀石の近くには今でもおもちゃの刀がいくつか置いてあるので、これはやってみなくちゃ!ということで数人が刀を振りかざしてポーズをとります。結構決まっていますね。

 

柳生街道は広い道ばかりではありません。こんな民家の横の細い道を入って行きます。

 

その山道の先にあるのが、疱瘡(ほうそう)地蔵です。昔は大病だった疱瘡除けを祈願して彫られたものとか。

 

ここからしばらく峠越えの登りが続き

 

やっと坂原(かえりばさ)に到着。

 

その先は気持ちよく走れるトレイルを下りて行きます。

 

再び里山に出ました。この辺りは街道の標識がはっきりしていて、それを見ながら行けば街道を辿れます。

 

絵になるランニング風景?

 

南明寺に到着。重文の本堂がある古いお寺です。ちょうど昼過ぎでお腹も空いてきたので、行動食の補給とトイレ休憩だけ済ませて、先へ進みます。

 

こんなところにも古墳が。説明によると、6世紀頃この辺りを収めていた豪族のものらしいです。

 

森の中にちょっと入ると、夜支布山口神社がありました。「夜支布」と書いて「やぎう」と読ませるそうです。

 

途中にある街道で一番わかりにくい分岐。以前道なりに左の道に入ってしまい、行き止まりを引き返した苦い記憶が蘇りました。

 

少し荒れた道を進み

 

この辺りでは一番古くて広い、円成寺(えんじょうじ)の横に到着。

 

この近くの民家の前には、今時珍しいカップヌードルの自販機があるのです。メンバーの何人かが熱いラーメンを作っていました。(メンテナンスが不定期で、売ってない時やお湯が出ないときもあるとか 笑)

 

円成寺の庭は、紅葉が綺麗そうだったので、通り抜けだけしてみました。

 

この日一番の紅葉が目にも鮮やかです。

 

寺を抜けて、石畳の道に入ると

 

6体の地蔵さんが迎えてくれます。

 

走りやすいトレイルを進むと

 

いつ開いているか分からないという、有名な峠の茶屋があります。この日は珍しく開いていて、大将と二言三言話すことができました。

 

この先は本来なら、首切地蔵とか朝日観音・夕日観音という有名な場所がありますが、今回は若草山を経由しようということで、途中から管理道をフリー走行することになりました。

 

春日山原始林の中を、思い思いのスピードで駆け下り

 

若草山の山頂に繋がる道を進むと

 

若草山三重目に着きました。この日は観光客も鹿の数も少なめ。

 

山頂からの眺め。青空の下、奈良市街がよく見えます。

 

しばらく遊んで下山。春日大社の境内に続く道も、綺麗に色づいた紅葉を眺めながら降ります。

 

奈良公園まで出ると、一気に観光客が増えてきました。日本人より外国人の姿が目立ちますね。

 

奈良マラソンのコースにもなっている登大路まで出てくると、来月行われる大会の交通規制の看板があちこちに立てかけられていました。

 

16時前、近鉄奈良駅でゴール。

 

約6時間で走ったり歩いたりした距離は27kmほどになりました。久しぶりにトレイルもロードも走ったという気持ちのいい疲れがありました。

 

そのまま帰るというメンバーと分かれ、有志6人で駅近にある立ち飲み屋で、プチ打ち上げ。

 

おまけ

若草山の駐車場にあったDYDOの自販機には、水炊きスープとかカニ鍋雑炊とか、おもしろい缶を売ってました